「世界よ、これがサメ映画だ。」海上48hours 悪夢のバカンス ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
世界よ、これがサメ映画だ。
劇場公開となると「スカイ・シャーク」以来1年5ヶ月ぶり、シネコンに限れば「海底47m 古代マヤの死の秘宝」以来2年ぶり。いつもDVDスルーのトリッキーなサメ映画やCGや迫力がアレな奴ばかり見ているものですから、劇場公開できるエリートなサメ映画を鑑賞できるだけでも幸せです。
そしていざ蓋を開けてみたらビックリ!最高に面白かったです。ド直球、王道なサメ映画でした。序盤の若者のどんちゃん騒ぎ、やったら絶対アカンことをする若者たち、遭難、そこにちょうど鮫が登場、そして襲撃、サメ映画というものが何なのか、改めて考えさせてくれる作品でした。
今作のヴィランはホホジロザメ。基本的にサメ映画では皆勤賞なくらいの出演率ですが、今作では現実での凶暴性そのままに人を襲っていきます。1発で体の半分を食いちぎるみたいなのではなく、足をガブリガブリ噛み砕いて海底へ引き摺り込んでいく、高速でアタックして重傷を負わせてトドメを刺す、弱ったところをつけ狙って下半身を食い千切る、じわっじわっと近づいてくる恐ろしさもエリートな雰囲気を漂わせていました。人体破壊描写もそれなりにあって、襲撃シーンにはビクついてしまいました。
メインの登場人物は5人なのでMAX5人のエサ枠がいますが、誰が生き残るかは開始5分くらいで分かりますが、誰から先に食われていくのかの予想を楽しむのが今作の肝です。ポスターにも書いてある通り、衝突事故→エンジン故障→電波が繋がらなーい→いやーん浮気が発覚しちゃった☆→満を辞してサメ登場なのですが、浮気の発覚をかなり長く引きずっているのも面白かったです。そこに間延び感を感じないことも無いですが、それがサメ映画だ、と思うと可愛く思えてきました。
丁寧に死亡フラグを立てて、サメが敏感に察知して殺しにかかってきてくれるのも気持ちよく、サメも何でこんなに執着してんだ?って思うくらい追撃してきます。正直エンジンが直ったあともまだ来るんかい!と思って興奮しました。浅瀬まで来たしもう大丈夫やろ〜って思ってたら全力で追いかけてくる姿には最早愛嬌を感じざるを得ません。そして岩と岩の間に引っかかってジタバタする可愛い姿も拝めます。あの後あのサメは無事だったのか、気になって夜も眠れません。
ツッコミどころは湧き出るように出てきますが、「サメ映画だよ?」というと不思議と納得できます。目新しさは無いですが、サメ映画を大スクリーンで鑑賞できたので大満足です。年内にもう一本くらい劇場でサメ映画が観たいです。2023年は2ヶ月に1本くらい劇場でサメ映画が観たいです。日本製のサメ映画も観てみたいです。サメ映画大好き。
鑑賞日 7/22
鑑賞時間 21:45〜23:20
座席 J-8