「こういうのが好きな人は評価が高いだろう」わたしの幸せな結婚 mamemameさんの映画レビュー(感想・評価)
こういうのが好きな人は評価が高いだろう
世界観とアクションと恋愛がばらばらに存在していて、恋愛ものが好きな人にとってはファンタジー世界観とアクションは二の次だから評価は高いだろう。
しかし世界観あるいはアクションに注目してしまうと、違和感というか「恋愛以外は手を抜いているのね」と思えてしまう。
主題をはっきりさせるなら下手なファンタジー世界を構築するのではなく現実の明治/大正時代を舞台にした方が良かったのでは?
「異能」に関しても設定や考察が不十分で、それらと式神や結界を絡めるならしっかりした理論体系が必要だろうに、それが見えない。結局「蟲」というのは異能とは別物なの?結界の中で異能が使えなくなるなら、最後のバトルは何?さらっと「蟲は全部ここに集まっている」なんてセリフが出て来るけど、それがわかるならもっと早くから動向を把握するんでない?
また、実は最強だったみたいな定番展開の薄刃家について。最強が「人を操る能力」なのはすでにSPECシリーズでも言われているからそれは良いとして、ここまでの能力を持つ帝や政府が薄刃家をマークしていないなんてことがある?アンタッチャブルならなおさら要マークの禁忌として認識されるだろう。
そして帝(ミカドではなくテイと呼ばせるところがまたちょっと浅い)のすぐそばに裏切者がいるという展開も、定番ながら疑問が残る。これだけの変異の後なら防諜戦が展開されるのが常だろうに、どうもしっかりとした諜報活動が展開されているようなそぶりは無い。二人くらい式神を使うだけ。
そういうのに役立ちそうな異能持ちもいるだろうし、そもそも異能を持っているかどうかを判別できる異能もあるんじゃない?
血統調整してるならそれくらいの研究もされていると思うのだけど。
漫画ならそれらも許されるだろうが、映画だとどうしてもそういう粗に対して渋めの採点になってしまう。
もっと目黒連と今田美緒のいちゃいちゃに集中させてほしかった。