「目黒漣、今田美桜が、渾身の役作りで魅せる異色のラブストーリー」わたしの幸せな結婚 みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
目黒漣、今田美桜が、渾身の役作りで魅せる異色のラブストーリー
予告編、タイトルから、大正・明治期(推定)のラブストーリーだと思っていたが、全く違っていた。本作は、過酷な運命に翻弄されながらも、貫かれる一途な愛を圧倒的な迫力で描いた異色のラブストーリーである。
本作の舞台は、大正・明治期の日本。幼い時に実母を亡くした異能(超能力)家系の斎森美世(今田美桜)は、継母と義妹に虐待され辛い日々を過ごしていた。ある日、彼女は異能家系の名家当主であり軍人の久堂清霞(目黒漣)への嫁入りを命じられる。彼は非情な人間として知られていた。当初、美世は彼に冷たく扱われるが、それでも献身的に彼に尽くす美世の姿に彼の心は動き、二人は次第に惹かれ合っていく。やがて、災いが起こり二人の運命は大きく変わっていく・・・。
序盤は和風シンデレラストーリーとも言える展開であり、今田美桜の演技が出色である。自身のイメージを完全に消し去り美世に成り切っている。渾身の役作りである。予告編を観た時、美世役が誰か分からなかったほどだ。目黒漣も従来のイメージを払拭して、清霞役に挑んでいる。異能を使う戦闘シーンでの鋭い眼差しに凄味がある。漢という言葉が相応しい。この二人の演技、佇まいが際立っている。作品の世界観を作り上げている。
中盤以降は、異能アクション色が強くなる。特に異能を使う戦闘シーンはCG技術を駆使し、圧倒的な迫力がある。そんな修羅場でも二人は懸命に支え合う。家系によって使える異能は決まっている。代々受け継がれていく。極めて日本的な設定である。個人より家系を重んじた大正・明治期という時代を象徴している。大島渚監督作品『儀式』が頭に浮かんでくる。
ラスト。清霞を救うため、美世は、自身にも危険が及ぶ最強の異能を放つ。戦いは終わる。災いは去る。美世の行動は、清霞への愛に溢れたものであり、熱いものが込み上げてくる。
エンドクレジット後のシーンが意味深である。続編を観たくなる。
本作は、目黒漣、今田美桜が、渾身の役作りで魅せる異色のラブストーリーである。
共感そしてコメントありがとうございます。
私も題名やジャケット写真の雰囲気から、劇画的な若者向けの
甘いラブストリーと、思って5分観まして、良い意味で期待を裏切られました。
世界観の広いスケールの大きい作品でしたね。
目黒蓮そして今田美桜が新境地を開いたような好演でしたね。
1000件レビューはまだまだだいぶん先になると思います。
みかずきさんはすごいですね。
レビューの共感数100件!!それもいくつも。
(夢のまた夢です)
みかずきさん、こんにちは。
本作、劇場で観て来ました。私も気に入りましたし、高評価ポイントも似ているようで、某板のデジャヴを見たような(笑)
気持ちよく2時間枠に収めているので、これはこれで良かったのですが、私は長尺好きですので、この内容なら3時間枠でも良かったのにと惜しんでいるくらいです。原作ものですのでやむを得ませんが、シンデレラストーリーの方に重点が欲しかったところ。
後半の悪の組織っぽい連中の暗躍や、アクション中心の展開は、話としては華やかになりましたが、ラブストーリーとしてのもう一段の掘り下げを期待してしまいました。
みかずきさんもおっしゃる通り、主演のお二人の演技には拍手を惜しみません。
その分、心情描写をもっとじっくり、しっとりとお願いしたくなった、というところです。
続編期待も含めて、久しぶりに、高評価一致作に出会えて何よりでした。
また宜しくお願いします。
今晩は
コメント有難うございます。
今作は、主人公を演じた方の事も良く知らずに鑑賞したのですが、私の居住区での映画館では珍しい大入りで(両脇に、若き女性が座りドキドキ・・。イケオジが好きなのかな。ホント、スイマセン・・。)けれど、面白さに引き込まれた作品でしたね。
作品の気品と風合が私好みでして、嵌りましたね。主役のアイドルグループの男性の所作や、それまで苛められて来たヒロインの姿の変遷も良き作品でした。では。