マッシブ・タレントのレビュー・感想・評価
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彼らしい見事な復活作!
ワイルドアットハートやリービングインラスベガスの危なく切ない雰囲気で、すっかりファンになったニコラスケイジ。その後はメジャースタジオの作品が続いて大スターに。ゴーストライダーのようなB級を愛してる姿勢も好き。
エルヴィスの愛娘リサマリーが元妻だったり、ジョニーデップに役者の道を薦めたりと人間味もよき。大借金で業界からしばらく姿を消していたけど、復活作が自虐満載のセルフパロディなんて、もうさいこーじゃんか!
映画の中でも借金まみれで落ちこぼれたニコラスケイジが、金目当ての富豪パーティに参加して、なぜかスパイになって、家族巻き込んで、最後はジーン。コメディとアクションとバディものとハッピーがセットになって、なかなかの秀作。代表作フェイスオフや60セカンズなど作品の引用も楽しい。お話はエンタメなのでご愛嬌で。
時折見せる情けない表情は、ニコラスの真骨頂だな。映画を愛してるプライベートも垣間見れて、ああやっぱこう言う人なんだろうなぁと嬉しくなった。ここからまた心機一転、ぶっ飛ばして欲しいぜニコケイ!
愛されてるね。
ここまでやるかと驚く自虐ネタ乱発!ながらもニコラス・ケイジの魅力たっぷり。コメディーとアクションの加減も良く、派手なCGや巨大生物が登場せずとも爽快なエンタメ作品です。
ニコラス・ケイジが自身をモデルにしたニック・ケイジを演じたコミカルアクション作品です。劇中「ニック・ケイジ」と名乗ってはいるものの、その本名と役柄はニコラス・ケイジご本人そのもの。ところが劇中のニックは、多額の借金を抱え、心から望んでいた役は得られず、妻とは別れ、娘からは愛想をつかされていたのです。その徹底した落ちぶれぶり、自虐ネタを演じる姿に驚きました。
といってもニコラス本人も、2010年前後、出演作が立て続けに興行的に失敗したことでメジャースタジオからのオファーがすっかり途絶えてしまったのです。また15個の不動産、50台の車、4つの豪華ヨットなどを所有し、とにかく金に糸目をつけずに買い物をしたニコラスは、2009年、税務署から1400万ドルの未払い分を取り立てられ、経済的な大ピンチに陥ちいりました。借金もミリオン単位であり、1億5000万ドルとされた資産の多くが失われてしまったのです。
そこから抜け出すには自己破産するという手もあり、実際、周囲もそう勧めました。しかし、ニコラスは働くことで乗り切ろうと決意をしたのです。それでニコラスは、この11年でおよそ45本もの映画の仕事を受けて借金を返済したのでした。
そんな彼に舞い込んだのが、本作のオファー。演じたのは彼の分身と言えるどん底の俳優役!そして公開を迎えた本作に対し、批評家や観客からの大絶賛の声は鳴り止まず、さらには全世界67カ国で初登場TOP10入りのスマッシュヒットを記録、華々しいカムバックを果たしたのです。
最初は、コメディに振り切った作品かと思っていましたが、見事に裏切られました。ハラハラドキドキの連続で、笑いも満載。ニコラスのファンは無論、なじみのない人も楽しめる、一級のエンターテインメント作品に仕上がっていました。
物語は、さる国の大統領候補の令嬢が誘拐されることから始まります。
場面は切り替わって、ハリウッドスターのニック・ケイジは悩んでいました。「かつて栄華を極めた俺の人生はもう取り戻せないのか」。彼は多額の借金を抱え、望む役にも恵まれず、妻子とも別れ、苦悩の日々を送っていたのでした。
悲観する彼の下に、スペインの大富豪の誕生日パーティーに参加するだけで100万ドルが得られる高額のオファーが舞い込みます。
借金返済のため渋々受け入れ、スペインへ飛んだニックを、彼の熱狂的なファンだという大富豪ハビ(ペドロ・パスカル)が待ち受けていました。最初は乗り気ではなかったニックでしたが、映画の趣味が合うハビと意気投合し、友情を深めていくのです。
ところがある日、アメリカが支援している大統領候補の令嬢の誘拐事件を捜査しているCIAのエージェントがニックに接近します。ハビの正体は国際的な犯罪組織の首領で、彼の動向をスパイしてほしいというのです。ハビとの友情をとるか、それとも国家のために働くのか。ニック・ケイジの俳優人生を懸けた一世一代の大仕事(ミッション)の幕が上がるのでした。
ニコラスの過去の出演作を引用しつつ、友情、家族愛、冒険などの要素を混ぜ合わせ、一見さんも楽しめる痛快作に仕上っていました。どこへ向かうかわからないマルチジャンル的な映画の構造そのものが、ニコラスの波乱に富んだキャリアを反映しているかのようです。そんな、どの場面を取っても現実なのかフィクションなのか、混乱させられることがむしろ心地よく、ストーリーの先読みを許さない一因となっています。
また、ニックとハビが、2人での映画制作を計画し、その脚本を練るために即興芝居を繰り広げるシーンの数々が出色です。自身もニコラスのファンだというハビ役のパスカルが、楽しげに演じる様子もほほえましかったです。彼の熱狂的なファンの心理を体現したハビのキャラクターにも大笑いすることでしょう。
ニコラスの過去作が劇中でも話題になることから、出演作を見返したくなる一方、ニコラスが出演していないけど、ニックが気に入る映画として劇中に登場する「パディントン2」にも気になることでしょう。
とにかくニコラス・ケイジの魅力たっぷり。コメディーとアクションの加減も良く、派手なCGや巨大生物が登場せずとも爽快なエンタメ作品です。
一転、二転と凝った展開もスピーディーで、ニコラスのファンのみならず、映画好きなら十分楽しめる佳品としてお勧めします。
コン・エアーに始まりコン・エアーで終える。
偉大な才能を持ちながらもそれを持て余して苦悩する俳優を描いた作品。ニコラス・ケイジご本人のことを描いたかはさておき、多数の話題作に出演し、アカデミー賞受賞歴もある誰もが認めるハリウッドトップ俳優ニコラスケイジ。だが、その私生活は難ありで、何度も結婚離婚を繰り返し、その度ごとに財産は目減りし、それに加えていわくつきのお城やティラノザウルスの頭の化石、来日すればオタク力を発揮しガメラの特大フィギュアを購入するなどの散財ぶりで遂に破産してしまう始末。
多額の借金を抱えたために背に腹は代えられないとばかりにろくに作品選びもせずにB級映画に出まくり自分で自分の価値を貶めている。とまあ、これはあくまでも噂であり、当のご本人はそんな噂はどこ吹く風とばかりに自由に映画に出続けている。
本作はそんな噂を逆手に取ったアイロニーたっぷりの作品。やはりご本人同様かつての栄光の重圧に耐えられずスランプに陥っていたニックは大富豪のパーティー営業を最後に俳優業引退を決意する。しかし、そこで彼は心の友と出会い、再び映画への情熱を取り戻す。
二人でともにレジェンド俳優ニックに相応しい大作映画の案が練られてゆく。大味アクションではない人間心理を深く描いた重厚なドラマだ。
しかし本作自体が後半に進むにつれてかつて、いや現在もニコラスが出ていた大味B級映画にどんどん様変わりしてゆく。
映画でアクション経験があるからといって現実のマフィアと渡り合えるわけもないのに、何故か容易く危機を脱してゆく。メイク担当だった元妻の異常な度胸等々のご都合主義のオンパレード。
挙句の果てには事件解決で娘との確執も一気に解消なんて念の入れよう。まさに「コン・エアー」のラストそのままに。
結局、本作はニコラス・ケイジには重厚な人間ドラマよりもB級大味映画がお似合いなのだと思いっきり自分を皮肉って見せた映画ということ。あくまでそれは噂だけど。
幻覚で出てくるニコラス・ケイジの若返り様、CG技術もここまで来たのね。毛穴まですごい再現度。役を演じたのがニコラス・キム・コッポラって(笑)。
ちなみに「コン・エアー」は傑作。
愉快なおじさんムービー
すれ違いコントからの
パディントン2
ゲラゲラ笑って、キュンとして、最後はちょっと泣ける
才能は嘘をつかない
最近は低予算のアクション作品ばかりで低迷していたニコラス・ケイジが、それを逆手に取ってセルフパロディにした異色コメディで、なかなかのスマッシュヒットでした。俳優引退を決意したニコラス・ケイジのヤケクソ振りもさることながら、彼の熱烈なファンの金持ちのマニアック振りもすごくて、私設ニコラス・ケイジ博物館まであるのは笑えます。とは言え、ニコラス・ケイジを茶化しいるのではなく、彼の今までのキャリアへのリスペクトや彼の俳優としての誠実さも感じられ、気分よく観ることができます。一映画ファンとして、ぜひメジャー作に復帰してほしいです。役者ではニコラス・ケイジの懐の深さに感服。エンドロールで、彼の心の声のニッキー役が、本名のニコラス・キム・コッポラなのが笑えました。ペドロ・パスカルも、いい味を出していました。
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