「Welcome to occult」オカルトの森へようこそ THE MOVIE ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Welcome to occult
先輩にオススメされたので鑑賞。ドラマ版は見ていません。
中々にオカルトしてました。映画としては不完全かもしれませんが、それでも心くすぐられるものがありました。
良かった点
・キャラクターの個性が強い
白石監督が自ら演じる黒石監督の頼りなさが抜群に出ており、監督と撮影を兼任しながらの出演するという大変な事をやってのけた監督には頭が上がりません。
助監督の市川はとにかく前へ進んでくれるので、物語が停滞しそうな時もガツガツ進んでくれますし、ポルターガイストも流していきますし、監督を置き去りにもしちゃいますし、人を殺す事も条件付きではありますがやってのけますし、とても良いキャラをしていました。
江野さんはとにかく頼もしい。銃で怪物たちを蹴散らしていきますし、お手製の武器を投げまくったり、常に最前線で戦いまくるなど、いつもの宇野さんの役柄とは全然違う感じで面白かったです。普通の作品なら後半で寝返ったりするんですが、今作では頼もしさが最後まで残っているマジで良い人でした。というか後半急に気を使えるようになって怪物を鎮めるという謎能力が開花してて笑いました。
ナナシは文句なしの最強。チート級のパワーで祓いまくったり、バリア張ったり、自ら死を選んで復活への手掛かりにしたりと、この人だけパワーが突き抜けていました。ノリが軽いのも好きです。飯島さんのカッコ良さが際立っていました。
他にもカルト集団の方々の狂いっぷりはとても良かったですし、伊能さんが出られていたのも嬉しかったです。回し蹴りがお上手。
・殺傷の仕方が良い
POV形式なのでブレブレではありますが、臨場感のある絵が撮れていました。ナイフが飛んでくるシーンが個人的ハイライトです。銃でぶっ放すのも良し、祓いまくるのも良し、グサッと刺すのも良し、予算節約のために血が出ないというのも設定と噛み合っててかなり良い味を出していました。ギリギリPG12にかかるかなーという感じでした。
微妙だった点
・どうしても後半はダレる
前半はテンポ良く進んでいくんですが、カルト集団の巣窟に入ってからは少し間延びした感がありました。同じ絵面が続くというのもありますが、ドラマでのパート分けも影響してスローになっていきました。もう15分くらいは縮めれたかなと思いました。
・「訪問者」が謎
監督のスタジオに不審な男が現れるという話でしたが、別にこれはなくても良かったなぁと思いました。怪物がスフィンクスだったり、何かに取り憑かれたような白石監督のファンが狂いまくったりというエピソードですが、世にも奇妙な〜でやるのがちょうど良い感じのボリュームだったなと思いました。
とにかく白石監督の色が全開な作品でした。好き嫌いは強く分かれる作品だと思いますが、個人的にはかなり好きな作品でした。
鑑賞日 9/9
鑑賞時間 18:25〜20:40
座席 K-3