女神の継承のレビュー・感想・評価
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ポスターの宣伝文句に偽りなし
前半は静かなものの、後半は“怒涛の恐怖エンターテイメント”とはよく言ったもの。ラーメン屋で言えばトッピング全部のせの“スペシャルラーメン”というか、とにかくホラー映画を見にくる観客を怖がらせてやろう、という製作陣のサービス精神が凄い。
プロレスで例えるなら前半はロックアップからのじっくりしたレスリングが続くかと思いきや、後半はかつてのスタイナー・ブラザーズもかくやという必殺技の大盤振る舞い。
ありがとう、おいしく頂きました。
追記
製作のナ・ホンジンの監督作『哭声/コクソン』は本作の原案でもあり、ホラー映画と見せかせてイエスの復活と最後の審判を描く話だった(もちろん、ただ毒キノコを食べて皆が狂ってしまった村の話なのかもしれない)。
本作もタイ王国が舞台でありながら、タイの国民教である仏教は葬式シーンの背景でしか登場せず、本筋に関わるのは土着のアニミズムとキリスト教。さては…としばらく会社で仕事をするふりをしながら考察してみたのだが、今のところコクソンのような裏ストーリーを読み取る余地は無さそう、かな。
ある程度の前提知識は必要。
今年226本目(合計502本目/今月(2022年8月度)2本目)。
他の方も書かれている通り、いわゆる地域に住まう精霊を信仰する趣旨のホラー映画。
この観点でいわゆる「シャーマン文化」という考え方が前提にあるので、その知識があると理解にかなり助けが出るかなというところです。
R18ですが、いわゆる「大人のシーン」はせいぜいPG12扱いで、残酷な描写や特定の「通常ではない食文化」でひっかかったと思います(この点で、セルビアン・フィルムとは違う)。
ホラー映画の体裁をとりつつ、「あたかも」実話ものと見せるようなドキュメンタリー映画のようなタッチをとっており、「この意味で」ネタバレが結構発生してしまいます。それらはすべて省略します。
映画の作品自体としては気になる点もあったものの、R18指定という扱いであり、映画のストーリーとしてもわかりやすいという部分も考慮して減点なしフルスコアにしています。
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(参考/原題タイトルの The medium って何?)
・ medium という語はあまりききませんが「手段・方法」「保存媒体(ハードディスクなど」、さらに「(宗教における)媒体物・巫女」などの意味があり、この映画では最後の意味で用いられています。
英単語で名詞のうち、-um で終わる語はラテン語語源のものが多いです。これらの単語は単数形で、複数形にすると -um を消して -a をつけるというルールです。例えば、おなじみの「データ」(data)は実は複数形で、単数形 datum が存在します。
ただし、medium は特殊で、複数形はこのようにルールを適用して media という形をとるものももありますが(「メディア」はおなじみの語ですね)、「宗教における、媒体物・巫女」という意味では通常の複数形をつくる(つまり、-sをつける)という特殊なルールがあります。
このあたり、原題タイトルがすこしわかりにくい(複数形 media がおなじみだが、「宗教における媒体物・巫女」の意味では mediums が正しい)ので、参考までに。
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タイと韓国が見事に合体。
なんとも不思議な感覚にのめり込ませるホラー映画。ドキュメンタリータッチがコレ本物?と思わせつつバシバシ怪異現象乱発。中盤でサラッと根っこの恨み話もしっかりさせてラストまで突っ走る。エクソシストベースなこけおどしでないPOVの見せ方がうまく作られてるなー、と。タイのジメッとさと韓国らしい明確なストーリー展開で見応えたっぷりなホラー作品になってました。
新たなるレガシー
面白い!エクソシスト、ブレア・ウイッチ・プロジェクト、ロメロのゾンビに数々のホラー、スプラッター映画のエッセンスをテキスト作り出した素晴らしい内容の映画。特に美術が秀逸。儀式、聖地等の美しくも怪しさ漂うセットは圧巻である。俳優陣も素晴らしく、緊張感が持続する秀逸な作品である。アジアメイドの作品は最早金満映画でしかないハリウッド製を感性上では越えている。製作者たちの才能が発揮された金字塔のような作品。これからのアジアメイドの作品に対する楽しみが尽きない。邦画は大きく水を開けられている。いつまでペラペラの作品を撮り続けるのか?今の日本には映画でさえ未来が無いのだろうか?考えるだけで暗澹たる気持ちに苛まれる。
悪霊に取り憑かれたミン役の凄まじい怪演
悪霊に取り憑かれたミンを演じた
ナリルヤの怪演が凄過ぎます。
エクソシストのリーガンに匹敵する衝撃。
作品が成功するか否かは彼女次第。
そんな肝となる人物を全身全霊で
演じたナリルヤの俳優魂に心から拍手。
女神VS悪霊。
観客としては祈祷師ニムに
ポルターガイストに登場した
最強霊媒師タンジーナ並みの活躍を
当然期待しますが…。
祈りを信じる人達を激しく挑発?する問題作。
女優だけは良かったが他はダメ
ナホンジンの前作がダメだったので、期待はしなかったが、やはりダメでした。怖らがらせたいのか娯楽としてみて欲しいのかよくわからない。オチは更に微妙。
最後まで見たが全く見る価値が無かった。
途中で帰る客も数名いました。
女優さんはこれから人気出そうな美人でした。
ナリルヤ・グルモンコルペチの怪演
タイ東北部の村で祈祷師一族の血を継ぐミンは、原因不明の体調不良に見舞われ、凶暴な言動を繰り返すようになってしまった。ミンの母は、祈祷師である妹のニムに助けを求めた。ミンを救うため、ニムは祈祷をおこなうが、ミンにとり憑いていたのは想像をはるかに超えた強大なものだった。という、実際に有った話を基に作った作品。
途中までミンがどうしたのかな?程度のおかしな行動をしていたのだが、監視カメラを設置してから、除霊の儀式に至る内容はなかなか凄い。
エクソシストだったり、カメラを止めるなだったり、ゾンビ映画や怨霊、悪霊のオンパレードでどのシーンも観たことあるような内容なんだけど、怖かった。
主演ミン役のナリルヤ・グルモンコルペチがすごい演技をみせてくれる。
何人の男とセックスしたり、犬を煮て食べたり、誰かれなくナイフで刺したり、取り憑かれた人の行動がもの凄い。
彼女の怪演がほぼ全てと言っていいくらいの内容だった。
若くて可愛い女優さんがあそこまでやるとは・・・彼女にプラス評価です。
拙いモキュメンタリー映画
名作コクソンのナ・ホンジンが関わってると知り鑑賞。結論としては粗のあるストーリー、モキュメンタリー形式に製作陣側の大人の事情が透けて見え始終乗れず凡作としかいいようがない出来で残念でした。
食人族に通じる土着信仰をメインとした最高のホラー要素を題材として取り扱っており、主要キャストがいい味を出していた分ほんとに勿体ない。
大まかな話の流れとしてある土着信仰をTV?の撮影陣が追って次第に怪異に巻き込まれていくのだけれど、肝心の撮影陣がストーリーの都合でしか動かない、例えば人が殺害されようとしてるのに無言で撮影を続ける?助けを求めてるのに冷静に撮影を続ける?...そういう細かい部分がノイズになって積み重なり逆にリアリティを削ぎ落とし、ストーリーが破綻してしまう。監督の腕の所為だろうが...
常々、モキュメンタリー映画には疑問を持っているのですがこれが予算の都合、監督の未熟さを埋める為の手法ならば映画業界から早くなくなってほしいとさえ思ってしまいました。
圧倒的に邪悪な悪霊の前にはなすすべもないのか。
もはやデビュー以来、韓国映画界の鬼才中の鬼才と言われるナ・ホジン。彼の映画が単なる悪魔祓い映画に落ち着くわけがない。
前作の「コクソン」をモキュメンタリー形式とPOV方式でさらにブラッシュアップさせた本作は緊張感が一切途切れぬ稀有な恐怖体験を観客に味合わせてくれる。
もちろん隠しカメラ映像の件はシャマランの「ヴィジット」を彷彿させるも、しかしどうみてもドキュメンタリーにしか見えない役者のリアルな芝居や、どこからがロケでどこからがセットなのかわからない美術の凄さ。それらが相まって本作を説得力ある一級のスリラー映画に仕上げていて、総合的にみてかなり完成度の高い作品だった。
ラストのある人物のインタビュー映像は本作の絶望感に駄目押しする点でも秀逸だった。
汗が止まらないイヤな感じ
2022年劇場鑑賞175本目。
タイの悪霊憑きの話。まぁこう書くとよくあるホラーの設定なのですが、タイという国の持つもともとの熱帯という感じと、モキュメンタリーという設定もあって、怖いというより終始イヤな感じで進んで行きます。もう最後はコメディでいえばドリフのオチくらいめっちゃくちゃになるので映画はこれでいいけど実際どうすんだこれくらいになっています。
今日はそもそも熱中症危険アラート発動するくらいの暑さではありますが、一本前のバッドマンを見ていた時はそんなことなかったのに、この映画では汗を拭いても拭いても噴き出してきました。
夏休みだから、これでも良いか?的な。
壮絶に滑る三流コント。みたいなホラーもどき。さすがに、これは無い。一般客に、これは無い。ホラー系のマニアさんにおかれましては、違う見方と評価になるんでしょうけど、ワタクシの様なホラー若輩者としては。
元来ビビりです。怖がりのチキンです。ホラーもスリラーも、サメにもゾンビにも呪いの人形にもお化けにも、ビビってビビッてビビりまくってるワタクシです。そのワタクシがですよ「全然こわないがな」と悪態付ける余裕をぶっかますくらいの出来栄えです。
そもそもですよ。
ドキュメンタリー仕立て、ってのが。ドン滑りの根源ですよ。あの、死ぬほど怖い思いをした「コンジウム」を思い出してしまったんですが、こっちは不穏で気色悪いだけで、全く怖くないんです。ドキュメンタリーは「Fake」だと分かっている中で、大した仕掛けも事件も無いだろうと言う、低い期待値。その低い期待値にさえ届かない「恐怖体験」と、テンポの悪さ。画も雑。雑の極み。怖がらせようとする魂胆ミエミエ展開もネガティブ。呪いの発想も子供っぽく感じてしまい。
残念だった。かなり。
ひょっとして、Nスペ?
ドキュメンタリーパートがやたらと長い。土地の女神バヤンの依り代として出演している巫女は本物にしか見えない。「治せる病気は、悪霊が取り憑いた病気だけで、ガンは治せない。」言っていることもまともで、質素な暮らしをしている。村の生活に根づいているシャーマニズム感がすごい。
ひょっとして、NHKスペシャルを見せられてる?
巫女ニムの姪も奇行っていうよりも、ただ呑んだくれてヤンチャしてるだけにも見える。いい加減しびれ切らした頃にようやくホラーパートが始まるんだけど、どこかで見たことあるような演出で、そんなに怖くもない。
油断していたら、ムチウチになりそうなジャンプスケアがやってくる。ここがピークかな。
巫女vs悪霊の死闘が見たかったんだけど、物語は蛇行しちゃったね。
悪い方向へと突き進むモキュメンタリー
タイ東北部で受け継がれる精霊の存在と霊媒師一族。
その娘が何かに憑依され苦しみ出す。
その様子をドキュメンタリー風に撮った、
土着信仰ホラーモキュメンタリー。
どんどん娘がおかしくなり、家族の奮闘も虚しい。
救いのない展開で胸糞悪くなりなんでこんな映画観てしまったんだろうと思った(褒めてます)。
18禁ゆえの動物への非道な行為は人によってはかなりきついかも。
あんなに危険な状況なのにカメラを回し続ける、カメラマンのプロ意識の高さ笑。
二番煎じが二番煎じのままでした。
パラノーマル・アクティビティ 30%
エクソシスト 20%
カメラを止めるな 30%
横溝正史的な土着風俗(支配者と被支配者のあまりよろしくない関係性、土地に根付く神様や祟りなど)20%
雰囲気や狙いは良かったのですが、テンポが悪くて、ところどころ眠気に襲われてしまいました。
儀式前の一週間が特にくどい印象で、メインは動物の悪霊?
それじゃあ、もののけ姫の乙事主みたいなもの?
神様がいたとしたって説得が難しくて成仏させられないわけです。
タイ版 エクソシスト
『コクソン』のナ・ホンジンがプロデューサーで、他にも韓国スタッフが関わってる、韓国とタイの合作です。
僕は『コクソン』が大好きで楽しみにしてたのですが、さすが、ホラーとして、よく出来てます。
ただ胸クソわるいので、何回も観たくない。
わりと序盤の方で、犬好きや動物愛護の方は気分わるくなると思う描写やセリフが、ありますが、
僕は、そこでイヤな気持ちが心にベタっと張り付いて、その後ずっとイヤな気持ちが張り付いたまま終わりまで観ました。
エンドロールで「映画制作にあたり、動物に危害は加えられていません」と出ますが、
それでも気分わるいな(笑)
まっ、ホラーなので、人間のネガティブな部分を描きますわね…
僕の感想としては、
胸クソわるいけど、よく出来たホラー映画です。
タイのアニミズムを、ホラー手法てんこ盛りで頂く。
日本も八百万の神だったり、土俗的信仰は似たようなものがあり、考え方は入りやすいと思う。
製作者は「コクソン」の後半部を深掘りしてホラーを作りたかったらしい。
信じる者と信じない者、宗教同士の軋轢、巫女の家系、
、、、少し山盛り過ぎかなとも思ったがタイの田舎の現状なのかもしれない、、忘れ去られていく民間信仰の逆襲なのかな、そんな怖さ、、しらんけど。
さて話は基本ドキュメンタリー班がタイの田舎の巫女、除霊の取材をするという形をベースにホラーの新旧テクニックてんこ盛りで結構怖かったが、タイの土俗信仰を僕らが知らないという部分の怖さ、恐れみたいなものもあるだろう。全ての根源にあたるであろうネタも少々とって付けたぽく、説明も少ない。わからないままでも良かったかなと思った。
まあ色々てんこ盛りで楽しめるホラーですよ。
メインのおばさん達の自然な演技もよいし、若い女性陣の熱演はなかなか賞賛出来ると思う、かわいいし。
取り憑かれて白目剥いて寝ても食べても居ない、、のに太ももがムチムチ健康的なのが少し気になったかな。
美形の尊厳は保たれるべきというジャパニーズホラー暗黙の了解を笑顔で粉砕するタイ&韓国ホラー
ストーリーより何より美人さんが多分◯糞除いたことは大体やってるというとんでもない状態になり過ぎてて、別の意味で泣けた。なお、この作品を観るためにコクソンを事前に履修してったけど、全然笑える要素皆無じゃん。ちゃんと正統派ホラーに全振りしてるじゃん。怖いよう。
ただタイの民俗習慣的な風景やオカルト要素(魔法陣や儀式等)的なビジュアルは観てて非常に面白かったです。
ラストが結構切ないですが、何回でも観たい良い作品かと言うと、心臓そんなに強くないので今回で勘弁して下さい。
悪霊と霊能者の戦いドキュメンタリー
実話?と思わせる映画。後半からラストまでは、どんどんマジ怖っ。
日本で言うと、昔TBSかなんかでやってたミステリースペシャルみたいな、霊能者が除霊を行うドキュメンタリー。
幽霊系が好きな方にはお薦め!
お盆前の今は良いかも!
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