ヘィ!ティーチャーズ!のレビュー・感想・評価
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環境の問題ではなく、教師の資質がまだこれから。
この映画を見て、ロシアの教育環境なんてこんな物って考えて良いのだろうか?
若い教師達は物凄く熱心なのは良いが
『人道的価値を生徒に伝授』
『生徒に読書力をつける』
『みんなの可能性を広げる』
『世界は大きいと伝える』
と日本の教育における『教育原理』の様な事を曰わっている。
しかし、彼女達の授業風景は熱心ではあるが、喋りが早く、しかも価値観を押し付け過ぎている。つまり、気負い過ぎているのは日を見るよりも明らか。たから、
成長したその後の彼女を見てみたいものだ。彼女はきっと良い先生になると思う。
『価値観の押し付け』は日本でもかなりあると聞く。先生や生徒はうまく交わしているが、日本の高校は、大学へ行くものと行かないものと教育の仕方をはっきりと二分している。従って、価値観の押し付けてはなく、無理の少ない価値観を、生徒に合わせて予め設定している。だから、価値観の押し付けには見えない。僕はそうかんじた。もとより、高校での教育は次のステップへ行くための前提になってしまっている。勿論、それでも良いのだが、日本人の多くが三権分立すら、知らない事実を考えると、知らなければならぬ価値観は、寧ろ押し付けなければならないと感じる。『ロシア人は悪でウクライナ人は善』と言う考え方は価値観の押し付けにはならないだろうか?
教師の資質ではなく、環境の問題。
新米教師がロシアの田舎に赴任するものの、1年で自主退職したり、クビを宣告されてしまう。授業を一生懸命しようとするものの、学級崩壊していて、そもそも成り立たない。
さらに上司からは方針や教育理念を押し付けられ、ロシアというお国柄、言論統制もあったり、銃を扱うイベントが校内であったり、これではいい生徒が育たない。
辞めた2人の先生の問題ではない。国の体質、学校の体質がまず変わらないと。
ロシアに、希望はあるか?
よくある新米教師苦労物語かと思ったら、違った。
ロシアの若者に、希望がないことを、リアルに示す映画であった。
若者に希望がない社会は、理不尽な対外侵略でそのエネルギーを放出するほかはない。
希望がない社会は、移民に雑な怒りをぶつけ、ロマを徹底的に差別する。
こういう社会だからこそプーチンが君臨し、プーチンがこれを徹底的に利用する。
善意の新米教師に、出る幕はなく、すごすごと、退散するほかはないのだ。
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