劇場公開日 2022年11月11日

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「(特殊な事情もあり)積極的な減点もしにくいのも確か。」あちらにいる鬼 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0(特殊な事情もあり)積極的な減点もしにくいのも確か。

2022年11月12日
PCから投稿

今年328本目(合計603本目/今月(2022年11月度)15本目)。

まずこの映画はもとの小説があり、もとの小説内で、小説で登場するキャラクタが別の実在しているキャラクタを参照している、といったことがまず前提にあります。そして小説で描かれる内容の映画化ということなので、時代はだいぶ前、昭和になっちゃいますからね…。

 一応R15だから最低限「みちゃいけない人」は設定されているし、確かに描写が極端に偏っているなぁ…(R18よりというより、単に頻度の問題)、あるいは「現在の基準に照らすなら」道徳観がないなぁ…という部分は感じましたが、この点、特に多くの方も書かれていますが、道徳面というのは歴史や地方等で慣習によっても変わってきますし、「今の基準からみておかしい」とかというのは、それもそれで理解はしても、妥当な採点か?というとそれも難しく、「おそらく当時はこのような風習だったのだろう」という理解で見る必要があるし、それ以外の方法は無理なので、まぁ、確かに「うーん…」という部分はあるし、いわゆる「大人の営みのシーン」は多めでもあるのですが、元の小説には忠実である必要があるし、今の、ではなく、「当時の」道徳観で論じなきゃいけないという前提では、多くの方が書かれている「なんじゃこりゃ」の部分は理解はしても、その「当時の倫理観はそうであったのであろう」という前提では大きくは引けません。

 ラストはちょっと涙が…。
まぁ、「だいぶ」人を選ぶのは事実ですが、今週は結局「すずめ」がどんどん押していて来週はわかりませんが…マイナー作はどんどん放映回数が減ってしまいかねないので、興味がある方ならぜひどうぞ。

 確かに気になる点はあるものの「当時の道徳観がわからない以上、現在の道徳観を用いて減点する」というのは著しく正義に反しますし、常識的に見れば(ある程度どうかな…と思う点はあっても、同じ日本であるのであるから)わかるということも踏まえて、あえて私は減点なし、にしました。

yukispica