「本当の主役は…」あちらにいる鬼 ちゃっぴーさんの映画レビュー(感想・評価)
本当の主役は…
荒野さんの小説とても繊細で好きです。
今回は親の不倫関係を娘が描くという難題に取り組まれ、小説家の方は世の中のシキタリなど超越したところで書かれているのだな、と改めて思いました。
寂聴さんの人物像に関しては、熱狂的なファンもいながら、仏を冒涜してるとか、自分のしたことを棚に上げて他人に指南できるのか、など一定のアンチの人もいますね。
この映画で、出家した動機は不倫関係を清算したいため、となってますが、それでまたアンチが増えそうです。例え最初の動機がそうであれ、出家前に少しは仏教の勉強をされたのではないか。また出家後も修行の様子が一切無く、彼女の説法に心酔している方々はどう思われたのかなと、少し気になりました。
(井上さんの談話で、寂聴さんご自身も不倫問題だけでは無く、何故出家したのか判然としないとのことでした。更年期も関係あったかもっと。映画でもその場面がありました。)。
どなたかも仰っていましたが、そこを深掘りしないのは、この映画の主役は寂聴さんでなく、井上さんのお母様だったということでしょうか。それで何となく腑に落ちました。
トヨエツさんの好演が際立ってました。
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