「新しい映像体験ってこういうのを言うんだね」EO イーオー ジュンヤさんの映画レビュー(感想・評価)
新しい映像体験ってこういうのを言うんだね
サーカス団で飼われていたロバのEOは、動物愛護団体のありがた迷惑な活動によって法律が変わり、牧場で保護されることになった。
元飼い主の女の子が会いにきてくれた事がきっかけで、女の子の後を追いかけて牧場を抜け出してしまう。
道中に猟師に撃たれたキツネ、サッカーの試合で一方では勝利のロバと持ち上げられて、もう一方の負けたチームから「お前のせいで負けた」とボコボコにされる。
治療されたが、後に奴隷のように労働させられたので逃げ出す。
売られて、移動中のトラックの運ちゃんが良心と下心から少女に食事を与えると、少女をエサにした強盗に殺される。
等など、EOがそこにいるだけで人間が勝手にトラブルを起こし、悲惨な結果が立て続けに起こる。
最後は牛の群れの中で戯れてるのかと思ったら、屠殺場の列に並んでいてオバちゃんに「早く行け」とムチでぶたれて、建物に入っていくところでエンド。
苦難を乗り越えて、最後に飼い主の元へ辿り着く、というようなハッピーエンドの可能性もあるかなと思ったけど、ひたすら本人と関係なく世界が進むという理不尽な展開で終わってしまった。
ロバの視点と心のイメージみたいなものが、新しい世界の見え方のように感じられて、斬新な気分を味わえました。
もう一度見たいと久しぶりに思った。
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