「この世のたいていのものは、虚構」逆転のトライアングル chibirockさんの映画レビュー(感想・評価)
この世のたいていのものは、虚構
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前半は、過剰なまでの金持ち・セレブ至上世界のから騒ぎ。
後半は邦題の通り大逆転し、金持ち・セレブはただの役立たずと成り下がる。
とはいえ単純に、鼻持ちならない金持ちをやっつけろ!という話ではない。
「良い人」「悪い人」の設定が無く、感情移入すべきキャラが居ない。この映画らしからぬ現実感が、観る側の居心地の悪さを作り出す。
トイレの掃除係がサバイバルスキルを武器に頂点に立つも、彼女も別に労働階級の苦悩を代弁するヒーローでも何でも無く、最終的にはエゴをむき出し、元の階級社会へ戻る現実を直視できず悪あがく。
人間てのは…つうのを生々しくケバケバしく鮮やかに炙りだし、しかもそれが特定のカテゴリの人間でないもんだから、自然に自分も当事者に引っくるめられてしまい他人事にさせてもらえない、とっても居心地の悪い1作です笑 人間て美しく、ないなあ。
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