「資本主義バンザイ」逆転のトライアングル あしたさんの映画レビュー(感想・評価)
資本主義バンザイ
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資本主義の、非資本主義の、もっている側の、もっていない側の、とにかく嫌なところを寄せ集めたらこんな歪な素敵な映画になりました。
豪華客船に乗っている客もクルーも基本に忠実だ。
欲しがっている顧客に欲しがっているもの・サービスを与えて対価を得る。
インフルエンサーの彼女もモデルの彼も求められているから写真を与え、性的サービスを与え、武器商人の老夫婦も時代の荒波に揉まれながらより殺傷能力の高い武器を与え、アプリを作り、クソを肥料に変え、富を得ている。
その影響をまともに食らい続けた船長はいち早く狂い、まともであろうとして誰かの名言をコピーする。
無人島だと思われたリゾート島でタコや魚を取り火を起こし、白人イケメンから性的サービスを搾取した掃除婦はインフルエンサーの若き美人をどうしようとしていたか。
最後に木々の中を全力疾走した白人イケメンは何を思っていた、どこに向かっていた(どこに逃げていた?)か。
オープンなまま映画は終わる。
この先を私たちがどのように想像したかは、観ている私たちがどのくらい資本主義を憎んでいるかで決まる。
かようにとにかく頭でっかちな映画だなと思いました。
映像的な面白さ決まり方で全然観れるし、なんなら笑いながらみてしまうのだけれど、2025年に観ると、もう知ってるよ、と言いたくなるくらい、時代の流れは速いな、と。
エブエブがアカデミー賞を取ったのとほぼ同時?に凄く時代感を感じました。
映画はリアルタイムで観るべきものでもあるな、と。
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