「クローネンバーグが描いた人類の誤った進化」クライムズ・オブ・ザ・フューチャー エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
クローネンバーグが描いた人類の誤った進化
旧作「裸のランチ」に続いて待ちに待ったクローネンバーグの新作を観た。再び至福の時を過ごした。傑作だった。
ヴィゴ・モーテンセン、レア・セドゥにクリステン・スチュワートという豪華キャスト。「人類の進化についての黙想」がテーマとのこと。
近未来、進化して痛みの感覚が消え去った人類。体内で新たな臓器が生み出すアーティストのソール(モーテンセン)はパートナーのカプリース(セドゥ)とともに臓器摘出ショーで人気を集めた。
2人を監視する臓器登録所のティムリン(クリステン)でさえソールの虜になった。
そこに在るのは異常なエクスタシー。クラシックスタイルのセックスでは満足できない人々がいた。
クローネンバーグが描いた未来には人類の正しい進化はなかった。こんな未来であって欲しくないと切に願うインモラルな世界が在った。
そう、「愛」さえ見失ってしまった。
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