「「ただそれだけ」の一本?」聖地には蜘蛛が巣を張る talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
「ただそれだけ」の一本?
ふつうに考えても、彼(サイード)の行動を正当化するのは、難しいように思いました。評論子は。
「おじさん、おじさん。聖地の浄化か何か知らんけどさ。おじさんのやってることは、マジ紛れもなく、立派なコロシなんだからさ。そのうち捕まるよ、警察に。」と思っていたら、案の定、捕まっただけの話。
それに、他のレビュアー氏も指摘するように、「世界最古の職業」が成り立つのは、そもそもが需要がある(買い手がいる)からなのであって。
男尊女卑だか何だか、これも知らんけど、それなら片一方だけを嫌悪して、供給者だけを退治するというのも、どだいが片手落ちでしょうが。
(女性が、単身者であることだけを理由にホテルの宿泊を拒まれるようなお国柄だったとしても、さ。
それに、そういうことを生業にせざるを得ない女性の側の事情というものにも、配慮が行ってないんじゃない?)
あれだけ派手にやっちまったんじゃあ、極刑になってしまうのは、それはそれとして致し方ないとして。
旧知の友人が、ああ言ってくれたのは、別に騙すつもりじゃあなくって、「最後の日まで平穏な気持ちで過ごせるように。」という心遣いだったと受け止めることもできるんじゃあないかなぁ。
…と、思いました。評論子は。本作を観終わって。
タイトルの「おどろおどろしさ」とは裏腹に、忌憚なく言えば「その程度の作品だった」と評したら、言い過ぎでしょうか。
(追記)
サイードの旧知の友人の言動なのですが…。
実際、彼らがその立場を利用してサイードの釈放について、行刑当局に働きかけをしたのではないかと思い直しました。それで、彼らのあの言動になったと。
しかし、行刑当局は(彼らの働きかけにもかかわらず)動かずに司法の判断どおりに判決を執行した―。
行刑当局は「法による支配」を貫いたということでしょうか。
そうだとすれば、宗教的な価値観がすべてを規律する(?)サイードの国でも、民主的統制の片鱗が見え始めたと言えるのではないでしょうか。
評論子が評の一部を改めることについては、humさまから貴重な示唆をいただいたことを付言したいと思います。
talkieさん こんばんは
追記&コメント読ませていただきました。私の着眼…!?思い込みとか妄想とかなのにやけに堂々と書いてたりで。。。我ながら後から読むと変な汗が出ることも多々(^_^;)
こちらこそコメントいただきありがとうございました。
humさま、コメント&共感ありがとうございました。確かに宗教的な確信の問題もあり、表層に現れた事実だけで語り尽くせない問題だろうと思います。「宗教的な確信」つまり価値観として承継されていくことが是なのか非なのか…。確かにそこが評価の分かれ目のようです。
鋭い着眼のご指摘…映画ファンの端くれとして、嬉しくも思います。
コメントいただけたことに、重ねてお礼申し上げます。
共感ありがとうございます^_^
確かに、立派なコロシ。決して正当化はできませんね。同意見です。男尊女卑の考えがまだまだまかり通っているのがわかるニュースなどを見聞きすると、がっかりしますね。
まさに、おどろおどろしい今作。評価に差はでましたが、私は同じような考え方が継承されてしまうおそろしい過程をよく伝えている面に着目しての⭐︎となりました。