「極限状態におかれたときに人の本質が剥き出しになる」島守の塔 山川夏子さんの映画レビュー(感想・評価)
極限状態におかれたときに人の本質が剥き出しになる
太平洋戦争末期の日本唯一の地上戦となった「沖縄戦」。
米軍の沖縄上陸が確実視されている中、もう絶対死ぬでしょう!という状況なのに、本土から沖縄県知事として神戸から赴任してきた(お人よし)の島田 叡氏と、山梨県出身の荒井退造沖縄県警察部長。
戦地に赴いたのは軍人だけではない。文官(公務員)も行けと言われれば(国の命令だから行くしかない)、死ぬだろうというのを分かっていて、沖縄にやってきた二人が、戦争が始まって、戦地を彷徨い、戦死するまでの話を映像化した作品です。
なんだかお久しぶりの萩原聖人さんが主役の島田県知事を熱演、荒井退作県警察署長は村上淳さんが演じておられました。
島田県知事に萩原さんを選んだのはてるてる坊主に似てるから?
見終わったあと、テルテル坊主のことを思い出すと、テルテル坊主の顔が萩原さんになってしまいました。「明日天気にしておくれ」と歌いながら戦争の終結を願う、沖縄戦を生きた人達も、一日も早い終戦を願ってたのかもしれません。
今回、牛島満、長勇といった第32軍司令長官たちが、過去の沖縄戦の映画のどれより、この2人、よかったです。牛島を演じた榎本孝明さん、すばらしかったです。
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