劇場公開日 2022年7月22日

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島守の塔のレビュー・感想・評価

全33件中、1~20件目を表示

3.5沖縄戦を語り継ぐ意義。沖縄県民を人の盾にした罪は消えない

2022年7月25日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

兵庫県出身で沖縄戦が始まる直前に危険を承知で知事に着任した島田叡(萩原聖人)、栃木県出身の警察部長・荒井退造(村上淳)、そして島田の世話役の県職員(吉岡里帆)という3人の視点でストーリーが語られる。沖縄県、兵庫県、栃木県の地方新聞社などが連携して製作を支援した映画ということもあり、沖縄県民を人の盾にして米軍の本土攻撃を遅らせようとする非人道的で差別的な軍部に対し、島田と荒井の人道的な言動、県民と隔てなく交流する姿をヒューマニズムの象徴として描く意図はわかりやすい。沖縄戦に限らず、戦争を体験した世代が年々減る中、その悲惨さを語り継ぎ平和を守ることの意義も確かに認められる。

とはいえ、日本が軍事進出して支配した太平洋の要衝が連合軍によって次々に攻略・奪還され、圧倒的に不利になった段階で、戦況を客観的に判断して条件付き降伏に踏み切ることができていたなら、沖縄県民の4分の1ともいわれる大勢の命が奪われることはなかった。軍人だけを悪者にするのは簡単だが、嘘だらけの大本営発表をそのまま伝えた報道機関と、それを鵜呑みにして体制に従った国民にも「罪」があったことを忘れてはならない。映画では、本土からやってきた島田と荒井の2人をヒロイックに描くことで、本土の人々の罪が希釈されるようにも感じられたのだが、沖縄の人々は本作を観てどう思うのか、真摯に耳を傾けたい。

また、いつかそう遠くない将来、沖縄出身の作り手によって、戦中と戦後の沖縄県民の本音が描かれる映画もぜひ観てみたいと思った。

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高森 郁哉

3.0「硫黄島からの手紙」の主人公を、文官主人公にした感じの戦争映画

2025年3月31日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

まず良かった所から。
主人公の萩原聖人演じる、島田叡という人物の、
人間性、置かれた立場、県知事に就任する背景が、
「硫黄島からの手紙」の栗林中将に、非常によく似ていて驚いた。
地上戦最中の沖縄県知事が「よそ者」だった事も、さらに驚いた。

民間人ではあるけれども、品性があり、
徳があるようなエリートって感じの人柄で、
悲惨な目に遭うのを承知しつつ、誰かがやらねばの使命感のみで、
命令に従い現地に赴任し、案の定、悲惨な最期を遂げる人物。

使命感と自己犠牲を求められた首長のお話。
そういう人が、沖縄にもやっぱりいたんだって事を知る機会を得ただけでも、
この映画を鑑賞する価値や意味はあるし、製作された意義は大きい。

また、「硫黄島、、」の作品もそうだけど、
沖縄の民よりも、国を守る意識のほうが強すぎちゃって、
愚かな行動や決断をする暴走者が、
軍人だけでなく、沖縄の民間人の中にも、当たり前のようにいた事を、
避けずに描いてるのも、良い。

それが、吉岡里帆演じる、比嘉凛という人物なのだが、
男顔負けの女性愛国者という人物設定は、多少なりとも新鮮味があったし、
苦境が迫るにつれ、軍国少女的側面は消えていき、女性的な弱さが次第に出てくる所も、
吉岡の演技力の高さで、見せ場の1つになっていた。
特に、彼女の最後のシーンは良かった。

戦争は、声高らかに調子のいいことを吠える奴ほど、
追いつめられるとダメダメのクズになる。
そういう人々がいるから、余計に、本土とはまた違う、
沖縄の状況の酷さが、際立ってくる。

一番良かったと思うのは、
戦争は軍人や武官だけのものではないという特色が、この作品から垣間見れることだ。
民間人の中でも、一般人は普通の戦争映画でも描かれるが、
民間人の中での指導者、つまり県知事だったり、警察部長だったり、
非軍人の文官層は、確かに戦争映画の中には、
これまであまり出てこなかったかもしれない。そこに新たに目をつけたのは良かった。

あと、戦闘シーンなどの描写は、低予算の影響も色濃く見られたが、
それでも、真っ当な戦争映画、反戦映画の体は成していた。

悪かった所は、こういう性質の映画だから、揚げ足は取りたくないけれど、
全般通して何度も出現する、主人公が歌う「てるてる坊主」のくだり。
あれは、さすがに関西人の良くない所が如実に出ていた。

簡単に言うと「毎回スベってますよ、オジサンwww」って感じだった。
というか、てるてる坊主って、首を吊ってるから、
縁起が悪いんじゃね~の?って、ぶっちゃけ思った。

良かった演者
吉岡里帆

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ソビエト蓮舫

3.0沖縄戦を知事の側から描いた試みは評価したいが、脚本に深みや今に通じるメッセージ性は乏しい

2024年9月1日
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鑑賞方法:VOD

知的

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Kazu Ann

5.0誰のなんのための戦争?

2024年8月22日
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鑑賞方法:VOD

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悲しい

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げげげな

4.0なるほど

2024年4月19日
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鑑賞方法:その他

悲しい

怖い

原作読んでからだと、かなりのダイジェストだというのがわかる。

ただ、この映画を作ってくれただけで、島田叡を尊敬する私としては感謝です。

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ローランド山

3.0うん、よかった、

2024年2月12日
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鑑賞方法:VOD

しかし、いつの世も、国や政府の愚行、愚策で国民がその「被害、苦しみ」を受けることはあるもんだなと。

国が、政府が、ホントに「国民のために」考えてくれれば、と、時代にかかわらず共通することだと思い知らされる。

と、作品そのものより、自分はそんな角度での感想を書いてみたり。

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みけい

3.0沖縄県知事・島田叡

2024年2月5日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

島田知事のことはドキュメンタリーで知っていた。
この作品は、終戦時の沖縄県知事・島田叡(萩原聖人)と警察部長・荒井退造(村上淳)の二人を中心に、世話係として吉岡里帆を配し、ドラマに厚みを持たせている。
当時の沖縄における日本軍は大本営の命令とはいえ、県民に対しては過酷すぎた。
国民の生命と財産を守るのが、国家最大の役目だと思うが。

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いやよセブン

眠くなった

2023年9月28日
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本当に悪いが眠かった

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かな

3.0生きろ、生きてくれ

2023年8月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

沖縄は戦時中も、
そしてなお今も、
多くの犠牲を払っている。
沖縄戦で多くの方が亡くなり、日本本土を守ろうとされたことを忘れない。

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上みちる

3.5太平洋戦争末期の沖縄を舞台にしているだけにハッピーエンドになるわけ...

2023年8月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

太平洋戦争末期の沖縄を舞台にしているだけにハッピーエンドになるわけもないが、それにしても悲惨なシーンの連続だった。
絶望的な状況の中、何とか県民を守ろうとした県知事と警察隊長の姿にはもちろん胸を打たれた。

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省二

4.0タイトルなし

2023年7月22日
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悲惨な沖縄戦の真実 陸上戦は沖縄だけとは初めて知った
ハクソー・リッジでも壕が出てきたけどおそらくあれも島民によるものだったのか
島の為なのか情報や人員、物資など全て不利な状況 戦い続けた日本軍の愚かなことよ、しかも放棄 吉岡里帆演じる役どころにも軍国主義の狂気が...島田知事はあの時代にあって生命の大切さを説く貴重な存在だったのだけれども
現在では台湾でもし何か起きれば危険だとも 沖縄って要所なのか
もうすぐ終戦記念日 多くの亡くなった方々には追悼の意を、復興した沖縄県には敬意を

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ゆう

3.5沖縄戦史導入にはよい映画

2023年3月13日
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鑑賞方法:映画館

現状を知りながらも激戦の沖縄で、生きようと、必死に県民を奮わす2人の官僚。
明るく前向きで、後ろ向きな思いを自らの行いで払拭し、一人でも生かそうと生きようと、敵国と、権力に正対する。
圧倒的な力の前で、恐怖と絶望にさらされて、それでも逃げ出さず向き合い続ける姿に強く惹かれました。戦争という恐ろしい行為、その爪痕、怖いけれど見て歴史を振り返り考える。見てよかったと思いました。
映像としては、正直アメリカ側の保存資料のほうが膨大でそれを使ったドキュメンタリーを先に見ていたので、ここまでしか描かないのか、とは思いました。
酷な描写を甘く描いた分、歴史の残酷さは薄れましたが、描かなかった分導入にはよい映画だと思いました。

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ちいまめ

5.0辛い

2023年2月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

難しい

すごく良かった。
特に感想はない。今を生きているのは、この方達が残してくれた物を忘れてはならない
「命どぅ宝生きぬけ」
是非沖縄に行った際は慰霊碑を見に行きたいところだ。

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まさのすけ

3.0生きろ

2022年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

太平洋戦争末期の沖縄戦を舞台にした戦争ドラマ。普段は知ることが出来ない沖縄戦に隠された真実を描いた貴重な戦争映画あり、沖縄県知事・島田叡の言葉「生きろ」がすべてを物語っていて強く印象に残りました。
2022-176

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隣組

4.5たくさんの人に見て欲しい

2022年9月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

素晴らしい役者さん揃いです。
吉岡里帆さんも若手ながら素晴らしい女優さんでした。端的に詰め込んだ分、中だるみもなく、ずっと夢中になる映画でした。沢山の人に見てもらいたいです。

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みぃ

4.0【"生きろ!生きてくれ!"と戦争末期の沖縄に赴任して来た知事は私に必死の形相で言った・・。戦争は悲しみと憎しみしか産み出さない。今作品は強烈な哀し過ぎる反戦映画なのである。】

2022年9月23日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

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NOBU

4.0泣けた

2022年9月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

空襲、艦砲射撃、地上戦により、約20万人が犠牲となった太平洋戦争末期の沖縄戦で、軍命に従いながらも県民の命を守ろうとした戦中最後の沖縄県知事・島田叡と同じく県民を守ろうと奔走した警察部長・荒井退造を中心に悲惨な戦争の様子を民間人メインで描いた話。

太平洋戦争の末期の沖縄戦は悲惨だったと聞くが、当時の映像も交え、映像で見せられるとやはり凄まじい。そして、方言を使っただけでスパイ容疑で射殺など、日本人の恥部も描いていて勉強になった。
島田知事役の荻原聖人、荒井部長役の村上淳とも良かった。、島田の世話役を務める県職員・比嘉凛を吉岡里帆は堅物の職員役が上手かった。
悲しいけど、ホントに多くの人に見て知ってもらいたい作品です。

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りあの

3.0まあまあ

2022年9月17日
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予算不足感は否めないが、語り継いでいくべき映画。

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まえあき

3.5忘れてはいけないことがある

2022年9月14日
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太平洋戦争の末期、日本で唯一本土決戦があった沖縄の人達の大きな犠牲に心を痛めずにはいられない。
記録映画的に受けとれるこの映画を観て思うのは、戦争で1番の犠牲になるのは民衆だということ。
この映画は軍部の勝手な方針に振り回させる人々を1人でも救おうとする2人の男の話だった。彼らの行動は信念と勇気に基づいている。なぜ県知事を引き受けたのかと聞かれて、卑怯者と言われることが1番怖いと言った言葉に、日本人らしさを感じた。
どんな戦況になっても神風が吹いて日本が勝つと信じ、万一の時は国のために死ぬと誓う女性たち。戦時教育とはなんと愚かなのか。
この戦争で沖縄が払ったものすごく多くの犠牲を私たちは忘れてはいけないと思う。

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ニョロ

3.5戦前の教育が「何としても生きること」の方が「国を守って死ぬこと」よりずっと大切なことだと教えてさえいればと思う。だから、これからも世の中がどう変わろうとその教えだけは語り継いで行かなければ。

2022年9月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

①県民の4人に1人が亡くなった沖縄地上戦。その悲惨さをまるごと伝えられる映画を作るのは殆ど無理だろう。この映画でも伝えられてはいない。存在価値が有るとすれば大本営が本土(というか國体)を死守するために沖縄を盾に或いは捨て石にしようとしたなか、出来得る限り沖縄県民を守ろうとしたヤマトンチューの知事と警察部長がいたという事実を伝えることか。しかし、それも本を読めば済む話である。映像にしたという意味から最もそして唯一価値が有るとすれば、生き残った軍国少女(というか娘)の凛がラストに手を挙げて投降したシーンだろう。そう、手を挙げることも白旗を挙げることも決して恥ずかしいことではないのだ。生き残る方が大事なのだから。その真理を伝えるこのシーンがこの映画の白眉だろう。②萩原聖人と村上淳とが沖縄戦中時の知事と警察部長とを演じる事だけが興味があって映画自体には余り期待をせずに観に行ったが、やはり戦争映画としては目新しいところはなく、場面も山道か洞窟の中ばかりで広がりもなく、沖縄戦の推移を伝えるテロップだけで位置関係も全然わからない。主役三人の熱演がなければかなり不細工な映画だとも言える。沖縄戦を描いたからと言ってそれがそのまま感動的な映画になるわけではないのだ。③東京大空襲や

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もーさん
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