「等身大の二人」犬も食わねどチャーリーは笑う zxoidさんの映画レビュー(感想・評価)
等身大の二人
とてもいい映画でした。
何度も笑って、泣きました。
コメディなんだけど、例えば出会いのシーンとか、何気ない日常の中に、キラキラしたシーンがたくさんあって、とても胸に残りました。
だけど、一筋縄ではいきません。
なにしろ、好きな人と上手くいかないなんて、一番つらいことだから。
だから、笑いの中でも色々なことを考えたし、気付けた映画でもありました。
いわゆるハリウッド映画のような、ヒーローもヒロインも出てきません。
どうにも上手くいかない日常を、ジタバタしながら生きている、等身大の二人が、スクリーンの中で生きていました。
人生って難しいから、辛い時も悲しい時も、お互いに支え合って乗り越えていけたらいいね。
何か問題があっても、これからどうしていきたいのか、自由にたくさん話し合えるといいのにな。
ぶつかることを怖がり過ぎて、流されるだけだと悲しいし、ずっと分かってもらえないかもしれない。
ケンカすると、後で失敗したと思うこともたくさんあるけど、わかり合うためのケンカならば必要だというのが、そもそも当たり前になればいいのにな。
空気を読んでとか、なんか最近重苦しいし、やり過ぎなんじゃないだろうか。
このレビューも何回も書き直して、それでもまだ完成した感じがなく、時間をかけて考えるいい機会が得られました(見たのは随分前だけど、こんなに時間がかかってしまった)。
日和ちゃんのSNSの投稿は、文字は怖いけれど、誰かに「いいよ、大丈夫だよ」って言って欲しいだけ。
その「誰か助けて」という、言葉にならない声に気付けたら、また違ったのかな。
傷ついて前に進めないときだってあるし、そういうときは上手く言葉にできないこともあるし。
だけど、日和ちゃんと裕次郎さんは、これからもきっと山あり谷ありだと思うけど、全部エネルギーに変えていけるんじゃないかと思うぐらいパワフルだった。
コメディで楽しく、美しいシーンもたくさんあるけど、一筋縄ではいかない。
とてもいい映画でした。
ぜひ、おすすめします。