劇場公開日 2022年9月23日

「夫婦である以前に、人間対人間である」犬も食わねどチャーリーは笑う Koheiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5夫婦である以前に、人間対人間である

2022年10月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

主演の香取慎吾さんを目当てに劇場に足を運んだであろうマダムが多くいたように見えました。香取慎吾さんの俳優としての一面を垣間見るとともに、岸井ゆきのさんの豊かな感情表現に改めて敬服しました。

お互いが望んで結婚をしたはずなのに、いつしか相手に対する不満が溜まりに溜まるも、それをぶつけ合うことができない。そんな妻がすがったのは、WEB上の「旦那デスノート」でした。夫に「(勝手に)死んでほしい」くらいに不満を持つ女性たちが不満を投稿し、同情し合っていました。ある日、ひょんなことで夫に「旦那デスノート」での投稿がバレてしまい、お互いに対する不信感は余計に高まっていくばかり…。いつからか、お互いに向き合うことがなくなっていたのです。

私は「夫婦」のことはよくわかりませんが、男女である以前に、人間対人間に立ち返り、名前のついた関係性へ一石を投じる作品でした。この頃は女性の自立をテーマにした作品も多いですが、この作品では、性別役割や名前のついた関係性にかかわらず、身近な人と向き合うことから逃げない誠実さを大切にすることを忘れないことの大切さを教えてくれています。

Kohei