「勘弁してください」犬も食わねどチャーリーは笑う ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
勘弁してください
そこそこ面白そうだなーと思い鑑賞。日曜のレイトショーなのでガラガラでした。
いやーもうこんな邦画作るのやめませんか…と言いたくなるくらいにキツかったです。自分が苦手な要素がふんだんに詰め込まれていました。
とにかく気になったところを上げていきます。
・集団の前での羞恥
とにかく多くの人の前で2人が言い合いになったり、イチャついたりして、その度に周りの人間がこそこそしゃべったり凝視したりで気持ち悪かったです。邦画でよく見られる手法なんですが、本当にこれが苦手で、結婚式での肘を舐めると緊張がほぐれる伏線回収、ひよりの会社での舌戦を傍観する社員たち(この人たちの弁論もただただ愚痴を言っているだけで煩かったです)、ビニール袋を掴もうとする下りを眺める野次たち、マジでキツいです。このシーンの多さに呆れてしまいました。
・一つ一つのシーンの長さ
117分と平均的な映画の尺なんですが、何回時計を見たんだろうというくらいには長く感じました。結婚式のシーンでもう終盤かなぁと思ったらまさかの30分以上残っているという衝撃さ。そこからは本当に長かったです。旦那デスノートの本を出さないかという編集がむっちゃブチギレて家の近くに凸ってくる急展開、裕次郎の母親が流産に対しての非人道的発言、ひよりの会社へ突撃、ビニール袋を掴むくだり、この30分強は本当に無駄でした。結婚式のシーンからのエピローグで終わってれば中々良かったんですが、この30分が全てを無駄にしていました。
・各々の沸点
今作、ほぼ全員のキレるポイントが少しズレていました。裕次郎は自分が悪い事に気づいている割には改善する様子もありませんし、自己肯定しながらキレているのはちょっとタチが悪いです。ひよりは友人の言いなりになってると勝手に解釈してキレたり、裕次郎の母親の発言にキレるのではなく、それを報告した裕次郎にキレたりとかなり謎いです。編集の人も知らんがなって理由でキレますし、キレるとは違いますが同僚の人もふんぞり返ってますし、まともな人物がかなり少ないです。
・唐突なLGBT要素
もう無理くり入れたなと思う要素でした。色仕掛けをしていたバイトの子が色仕掛けした理由が、付き合っている子と仲良さげに見えた裕次郎から引き離そうとするというなんともはた迷惑さです。結婚を何にも咎められずに出来ることは幸せという事を伝えたかったんだと思うんですが、だからといって女性同士の恋愛を持ってこなくてもいいのになと思いました。あとひよりの返しも何にも解決になってなくて流れたのもオイオイと思いました。
兎にも角にも酷い作品でした。チャーリーが可愛かったのが唯一の救いです。演技も良いのに役者が良く見えない撮り方に演出、寒いお笑い、オーバーリアクション、邦画の醜悪さが密集していました。今年のワースト候補にまさかの名乗り出やがりました。
鑑賞日 9/25
鑑賞時間 20:10〜22:20
座席 L-10