「まぁ、問題提起型としてみるなら、その部分はちゃんとフォローはあります。」犬も食わねどチャーリーは笑う yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
まぁ、問題提起型としてみるなら、その部分はちゃんとフォローはあります。
今年278本目(合計553本目/今月(2022年9月度)21本目)。
予告編などであった、いわゆる「旦那の悪口ばかりを書き込む闇のSNS(ツイッターなどが想定されているらしい)があったら?」という趣旨の映画。
まぁ、私は結婚したことがないので…。とはいえ、人と人ってお互いにコミュニケーションをよくとらないと、そして、勘違いがおきないようによく目と目をみて話す、細かいことでも気を遣う、そうしたことが「こういう変なSNSがはやらない方法」(換言すると、それだと映画は10分で終わりますが…)なのだ、という問題提起のタイプの映画なのだという点はわかります。
この手の「SNSで誹謗中傷したり、あることないことかいて炎上させちゃダメ」「他人の名誉を侵害しちゃダメよ」系の映画は時々ありますが、今回はその対象が家族という「まさかそりゃないだろう」という類型の映画だったのが斬新でした。
他の方も書かれていた通り、ラストがちょっとひっぱりすぎかな…とは思いました。映画内でいえば結婚式のシーンがありますが、そのあたりで巻いて終わらせたほうが良かったのではないか…とは思えます。ただそのあともムチャクチャではないので、「そう思うけど…」程度のものです。
採点にあたっては下記を考慮しています。
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(減点0.2) この手の「人権侵害系の映画」は、結局、弁護士をはじめとした法律系の資格を持っている人に(映画内でも)相談したり、実際に出てきたりすると映画は10分で終わってしまいます。したがってそれらの人は一切出てこないどころか、スマホの検索エンジンなどで「誹謗中傷 相談」といった検索をしたところも出てきません。
何度か書いていますが、この手の私人間トラブル(まぁ、今回はまさか自分の妻が…なんていうのはきいたら全員あきれるでしょうね…)を適当にあれこれやっていると修復できるものも修復できなくなってしまいます(映画内ではハッピーエンドを優先させたので、特にラストあたり「謎過ぎる超展開」が発動してハッピーエンドになっています)。
そうならないための法律相談会などであり、そうした点に一切触れない点はそれは理解しますが(映画が10分で終わってしまう…)、かといってそうしないために、法律関係は支離滅裂になってしまっています(下記参照)。
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(▼参考/男性が、出版社の男性と殴り合い)
→ 相互に不法行為が成立することは言うまでもありません(不法行為による損害賠償は原則相殺できないのがルールです)
(▼参考/本を最終的に出すの出さないのという話)
→ こっちのほうが実は超面倒だったりします(本件トラブルにかかわっていない善意無過失(=この件について「知らず・知らないことに過失がない」(=善意無過失))人も当然社内にはいるはずだからです。
ただこれを論じ始めるともう「SNSの適正な利用がどうこう」映画を一気に超えて「法律枠バリバリ超マニア映画」と化してしまうのはどうみても明らかな状況…。
なので、この(▼参考)の2つは映画内には出ても解決はされないというものですが、これ(特に後者)は結構面倒くさい話になるので、さすがにやめたんでしょうね(+1時間どころではすまなくなる)。