劇場公開日 2023年6月23日

「スナック感覚の日常SF」リバー、流れないでよ かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0スナック感覚の日常SF

2024年10月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

『ドロステの果てで僕ら』につづく、ヨーロッパ企画と山口淳太監督作。

【ストーリー】
冬の京都、貴船。
老舗旅館ふじやとその周辺が、たった2分間の時間ループ現象に巻き込まれる。

主人公の仲居・ミコトとタク、宿泊客の作家と編集者、二人の芸人、神社参拝客や猟師といった多様な登場人物の揉め事を、たった2分間で解決する迅速な展開。
演出はループ時以外はカット割ほぼなしの手持ちカメラでの長撮り。
2分というループ時間の短さが、退屈なく映画に集中させてくれます。

この映画が斬新なのは、時間ループに巻きこまれたキャラクター全員に記憶が保持されていること。
じゃなきゃ解決なんて無理だよね、説明だけでタイムオーバーしちゃう。
何回かループを重ねて先輩後輩芸人が本気の気持ちをぶつけあい、作家と編集者はに詰まった展開を乗り越え、その他絡まりあった感情を解消してゆく。
「実はこの世界をループさせているのは、中の人たちの想いの集合体」的なラストはドラマとしてもよくても、ストーリーとしては赤点になります。
やっぱり時間ループ物の焦点はSFであってほしいよね、っていうこちらの欲求も解消してほしい。
その点この映画はきちんとオチをつけてくれてます。
ありがとう。

本上まなみかわいかった。
ありがとうまなみ号。
現場からは以上です。

かせさん
CBさんのコメント
2024年10月16日

> スナック感覚
うまい!
演劇って、そういうの、まるんでしょうね。これもちゃんと面白いし。

CB
Bacchusさんのコメント
2024年10月16日

超日常SFだけど、しっかり押さえるところ押さえてましたよね。

Bacchus
やまちょうさんのコメント
2024年10月16日

共感、コメントありがとうございます!劇団特有の軽いノリみたいなものの理解が鑑賞時に別途必要なのかなとも思いました。

やまちょう
トミーさんのコメント
2024年10月16日

共感ありがとうございます。
この作品と侍タイムスリッパーの違いは何か? ちょっとアイデアに溺れたんじゃないですかね、 集団劇も絞りきれてない感を増してしまったんじゃないでしょうか。

トミー