劇場公開日 2022年7月15日

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戦争と女の顔のレビュー・感想・評価

全42件中、41~42件目を表示

5.0PTSDを抱えた女を表す「緑」と「赤」の色彩

2022年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

難しい

レニングラードの病院で看護師として働く長身女性イーヤが映るも、耳障りなノイズが鳴り響いた途端、彼女の瞳孔が開き、立ったまま発作を起こす…この冒頭のシーンでもう惹きつけられてしまった。
本作では終始、ストーリーを盛り上げるための劇伴が流れない。だからこそ、イーヤが発作を起こした際のノイズがより強調され、観る者の心をかき乱す。
イーヤの知人女性マーシャ。戦地に赴いていた間、息子をイーヤに預けていたが、発作が原因でその子を死なせてしまう。しかしマーシャは、息子の死を悲しまないばかりかイーヤを責めない。
PTSDを抱えた2人の女が安息の生活を求めるも、その道はあまりにも困難。それは「緑」と「赤」という作品全体を覆う色彩でも露わとなる。
ウクライナ侵攻により、期せずして注目されるロシア。しかし本作のプロデューサー及び監督は戦争反対を高らかに叫ぶ。
ロシアに抵抗するウクライナ軍には女性兵もいるという。ただ性別問わず、PTSDに苦しむ事になる者は増えるだろう。
5月公開の『チェルノブイリ1986』といい、今、ロシア映画が熱い。

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regency

4.0悲しい歴史を熟知してても、またやる?

2022年4月27日
Androidアプリから投稿

勝ったはずの戦争も、男も女も取り返しようのない、ぶっ壊れた人生を強いる。というこの上なく不幸な「戦争のありさま」を2019年のカンヌで高く評価された作品は、ロシア映画。3年経った2022年のロシアは?
英語原題は「ノッポ」という意味。主人公はそう呼ばれ続ける。

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t2law
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