「衝撃の実話…手に汗握る壮絶な脱出劇!」モガディシュ 脱出までの14日間 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
衝撃の実話…手に汗握る壮絶な脱出劇!
通常スクリーンで鑑賞(字幕)。
実話なのだから恐れ入る。事実は小説よりも奇なり。映画よりも映画みたいな出来事の映画化、心底から堪能しました。
冒頭で韓国と北朝鮮が国連加盟のために行っている駆け引きの模様を映し出し、両国の関係性を示した上でソマリア内戦へと突入していく導入部が堅実で素晴らしい。
このプロローグのおかげで、常に互いの足の引っ張り合いをしている仲の悪い両者がどう云う経緯で手を組むことになるのか、とても気になってしまったからです。
反乱軍に大使館を追い出された北朝鮮大使一行が韓国大使館に助けを求めた瞬間から、物語が大きく動き始めました。
戦場と化したソマリアから如何にして脱出するか。緊迫した展開が続き、政府軍や反乱軍が溢れている市街地を疾走していくシーンは、ダイナミックなカメラワークも相まって手に汗握り、息を止めてスクリーンに見入っていました。
まるでハリウッド映画のような迫力で、韓国映画のすごさをまざまざと見せつけられた思いでした。これは映画史に残る名シーンだな、と…。日本映画も負けていられない。
韓国と北朝鮮の両大使館員が国同士のしがらみを一旦忘れ、極限状況から生還するために協力し合ったと云う事実は本当に意外過ぎたし、苦難を共にしたことで生まれていく仄かな友情に次第に胸が熱くなってしまいました。
しかし、無事脱出した後ケニアの空港で別れたシーン、両者が二度と会うことのないであろう暗示が、両国間の関係の複雑さを物語っており、なんだか切なくなりました。
[余談]
韓国映画だから仕方無いとは言え、あくまでも韓国側をいいもんに描いているのは明らかな脚色だろうなと感じて(事実なのかどうか分かりませんが、韓国側は死者ゼロに対して北朝鮮側は参事官1名が犠牲になっているのが少々違和感)、視点の偏りに両国の相克を垣間見た気分。
[以降の鑑賞記録]
2022/12/25:Amazon Prime Video(レンタル,吹替)
共感ありがとうございます。
確かに、ラストは切なく、やり切れない気持ちになりました。
個人レベルでは、危機を乗り切る為に、韓国と北朝鮮は一致団結できるのですから、やればできるのですから、いつの日か、国家レベルの一致団結を実現して欲しいです。
では、また共感作で。
-以上-
コメントありがとうございます。
お気になさらないで下さい。
私自身の観方が偏ってしまっていたかもしれません。
確かに一方に死者が出て一方は無傷だからといって、美化する・美化しないの論点にしたのはおかしかったかもしれません。