エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのレビュー・感想・評価
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個人的にはすごく好き!でも賛否両論別れる作品
レビューがけっこう荒れてたので、不安もけっこうあったのだが。。。
天才子役だったキー・ホイ・クァンが久しぶりに映画に出るということで、重い腰を上げて映画館へ。
結果、当たりな映画だと思いました。賞を取れたのも納得ですね。
ストーリー重視の堅い考えの人が観たら、たしかに意味不明で混乱しそうでBADを付けそうなモノだが、頭を空っぽにして観てたらけっこうすんなり入ってきた。
キー・ホイ・クァンが声変わりしてなかったのはビックリしたが、ポーチをヌンチャクのようにして戦うカンフーはけっこう素敵でした!
ガクっと意識が入れ替わってイケオジになるところもけっこう好きです笑
6つぐらい平行世界があるみたいで、それぞれ把握してればそんな難しい内容でもなかったです。その世界へ飛んで行ければその世界で体験したスキルを会得できるってことなんですね。
自分の旦那が頼りない&娘も言うこと聞かない思春期のレズビアンってことに加え、仕事は忙しいわ、税金に追われるわで。。。こんな人生嫌だって思ってたけど、他の自分の平行世界にトリップして、もし今の旦那と結婚してなかったら自分はトップのカンフーの使い手で世界を股にかける有名人になってたけど、やっぱり今の旦那がいない世界は寂しいと気づかされたり、人間の指がソーセージみたいになってる世界?では実際に自分自身がレズビアンでおばさんと同棲してるのを体験して、初めて娘の気持ちがわかったりでけっこう考えられてるなって思いました。
娘がラスボスって設定みたいだったけど、結局は自分を認めてくれない母親にイライラしてただけだったみたいで、本当の自分を観てほしかっただけなんだなっていう、よくある思春期の悩みなんだなって思った。娘のコロコロ変わる奇抜な衣装やファッションけっこう好きです笑
最終的には、今の現実世界の旦那と娘が最高なんだって気づかされて無事ハッピーエンドに終わりました。
あと、モブだと思ってた人たちも平行世界で関わり合いがあったりで、ラストは怒涛の伏線回収に入ります。
たしかに展開が多かったり、いろんな世界に移動したりで混乱しそうだという声も多かったけど、自分自身はそんなこともなかったです。
こんなカオスだけど、家族愛に溢れたハッピーな映画があってもいいなって思いました。
ドシモネタのパートも個人的にはけっこう好きでした笑
ミシェル・ヨーへの愛を感じない
悩み多い迷えるエヴリンが、マルチバースのいろんなあったかもしれない別の自分のパワーを借りて敵と戦うというストーリー。映画のオマージュなどもいろいろ投入しながら、誰しも持ってるあったかなという未来の姿と今の自分とのギャップ、みたいなところも共感を呼びそうなところでもある。
すごく思ったのがこの作品、自分はエブリンだと感じ中年女性目線で観るのと、それ以外の目線で観てエブリンを客観視するのでは感想がまるで違ってくるんじゃないかってこと。わたしには、この作品からミシェル・ヨーやエブリンというキャラクターへのリスペクトを感じ取れなかった。
面白いけど、エブリンの今の苦境は旦那のせいでも娘のせいでもなくエブリンきみ自身の世界の見方、優しさの欠如、きみの心持ちなんだよって言われてしまってるようで、中年女性はただの道具として記号化されてて、その中年女性が破天荒なのりでアクションをすることに焦点あたってる感じが気になってしまって、少し心が波立った。
エネルギーほとばしる、すごい映画😅
この虚無感とエネルギー、もう目が眩む映画でした。私は久々連れと行ったので、いつ怒って席を立ち、映画館から出て行ってしまうのじゃないかと、ハラハラして見ていました。ある意味、主人公カップルに似てるかも⁉️
でも、私は嫌いじゃないです、この映画。年齢層上の俳優さん達の、実に生き生き演じている事!めっちゃ楽しそうです。作ってる現場も多分、そう、、、だからあらゆるアイディアやパワーが湧いて来るのではないかしら?と想像するけど🤣
一番意外だったのは、ある意味、堅物でサブカルとかには程遠い連れが、この映画を気に入った事です。
私が気を遣いながら「やり過ぎ!だよね?」とカマかけたら、「いや、あの長さが必要でしょ。」と。混沌からのカタルシス…を2人の感想で共有出来たのは幸せでした❤️
がっつりコメディ
アカデミー賞は合わないのも多い
岩のバースで、生命誕生の条件が揃わなかった世界のはずなのに、虫が飛んでたり雑草生えてて冷めた。CGで消してほしかったです。
キー・ホイ・クァンはもしかしてカッコいいバースでは声色低く、とか使い分けてたのかも。最初は正直キツかったけど、だんだん好きになれました。笑顔が最高!
娘は恋人との関係が良好なので闇堕ちするには不幸不足?
馬鹿馬鹿しいと油断する事なかれ
いかにしょうもない事をするかで戦うなんて、ふざけた話かもしれないと思ってた時期が私にもありました。
でも、この映画は親子の関係と夫婦の関係の再生を描いた作品で。
誰しも、その人生の中で夫婦や親との関係に疲れたり虚無感を持ったりするんだと思う。
特に今の10代や20代はネットが普及して、他人との距離感が気薄になってるし漠然と将来への不安がずっとあって、親世代からするとそんなもの悩みでもないかもしれない。
努力や気持ちが足りないと思うかもしれないけど。
その辛さや劣等感や虚無感は当事者にしか解らなくて、それを親が思う正しさや望む未来なんて暴力でしかないんだよね。
そんな若者や人間関係に諦めた人達に優しくあろうと寄り添う気持ち、認める気持ちが、最大の武器になるのだ。
最後は本当に感動してた
ヒロインの魅力が意図的にないので、序盤が辛い
エブエブことエブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスみてきました。面白いか?と言われると面白かったと答えるけど、人に勧めたいか?と問われると「あ、うん、ちょっとまって」と答える。
正直人を選ぶ、という作品。いやそうじゃないな、人を選ぶのは事実だけどものすごくウケるか、よく分からんかったと感じるか、すごくつまらん、の三択でその間に隔たりがあるだろうなあ、という感じ。
ストーリーの本筋は家族愛にポリコレやらマルチバースぶっこんでシュールな演出でこねくり回したらこうなった。一人一人に多重な人格がぶち込まれるので人間関係に複数の意味を持たせて、しかもその関係そのものは並行世界なだけあって隠喩暗喩で繋がりも含めていてわかりやすい部分と見えにくい部分が絡み合ってる。おかげで今なにをやってるのか理解できてるのか不安になる。うーん、面白い、よね?これ。
演出がやたらと独特でまさかセリフや表情で表現せずに文字で描写するシーンが出てくるとは。最近話題になってるTV版エヴァ最終回かよ、とか「カレカノ」とか。やたらと下品かと思えば急に高尚になったりジェットコースター的な抑揚がきつい。慣れないとほんときつい。
優しさ
めっちゃ面白かった!
中年女の私には深く刺さる作品だった。
冒頭の、山のようなレシートのシーン。黒沢の『生きる』のそびえ立つ書類の山と同様、税金に追われる生活を一瞬で理解させる。「一枚一枚のレシートに物語がある」みたいなセリフは無数にあるマルチバースを示唆していた。
なぜエヴリンが選ばれたのか。それは彼女の人生が失敗だらけだから。彼女が失敗すると、ほかの世界のエヴリンが成功している。それが宇宙の秩序だと言うのだら、失敗だらけの人生に贈る、優しさマックスの設定だと思った。
マルチバースにアクセスするには、突拍子もないバカなことをしないといけない。「自分の常識や殻を破れ!」って言ってくれてるようだった。
カンフーでスーパースターになったエヴリンは、超セレブのミシェル・ヨーそのまんま。ミシェル・ヨーも、人生のどこかの選択が違っていたら、エブリンのような人生を送っていたのかもしれない。めっちゃ説得力がある。
さて。
エブリンは自分が世界の中心じゃないことを知っている。
かつて、エブリンの親は子どもの恋愛を認めず、失望した形で彼女を行かせた。
親に失望された苦い記憶というのは、自分の存在に虚しさをおぼえ、諦めたような心持ちにさせる。
だから、愛する娘(この素晴らしい命!)には、願わくば自分に似て欲しくないと願う。娘には自分自身の人生を生き生きと謳歌してほしい。
ところが。娘というのは、母親の諦めた感じや、口ではOKと言いながら古い価値観を捨てきれないでいる様子を誰よりも敏感に察知する。
そして母親と同じように自分の存在に虚しさをおぼえ、ありのままの自分に許可を出せない。
マルチバースを自由に行き来するジョイ。この世界は虚無を搔き集めるだけなのか。だとしたらもうベーグルに入っちゃえばいいんじゃない?
そこで、エヴリンは奮い立った。行かせてたまるか!私は自分の親のように、娘に失望したり、諦める形であなたの手を離したりしない!娘がレズビアンであることを気にしていた私(親の価値観)とはオサラバだ!
虚無を搔き集めて形成されるものは虚無ではない。時間や空間が全て幻想だと気づくことで、共に笑って暮らす相手への愛の尊さを知る。
だから宇宙で最強なのは優しさなのだ。
光の選択をすれば可能性の扉は開く。
ジャンル分け不能。でも、それが人生、、、なのか?
作品賞、監督賞、脚本賞など、アカデミー賞7部門を受賞し、アメリカで旋風を起こした映画。しかし、その割には本サイトのレビューの平均点は低く、見る前は半信半疑だった。
確かに目まぐるしい場面転換で状況を把握するのに終始苦労したが、「マトリックス」のメタ世界観とエミール・クストリッツァ監督「ライフ・イズ・ミラクル」の〈人は愚かしく愛おしい〉という人間観が合体したような、素晴らしい映画だった。
〝普段は絶対にやらない下らない(と思われる)事をすれば、今いる世界を抜け出し、別世界に行けて新しい能力を手に出来る〟この設定が、バカバカしく下らないシーンを続出させ、妙な快楽をもたらすが、その一方で、妙に寓話的でもあり、案外人が生きる上で大切なことを伝えているのでは、などと真面目に受け取ったりもしてしまう。ロッテン・トマトという映画批評サイトには「感動で、うっかり涙した」という評が書かれているそうだが、まさに、そんな映画だった。
最強カオスな感動
第95回アカデミー賞
作品賞含む最多7部門受賞の総なめに
大大大納得の2020年代最強の名作🙌🏆
現在は賞レースで大注目されていますし、以前から超高評価で一際目立っていた本作。海外公開から長い間首を長くして日本上陸を待っていました。マルチバースを扱った設定、ミシェルやジェイミー、ジョナサンなど大好きなキャスト、A24という信頼性、全てが最大限の興味を持たせてくれました。ずっとずっと待ち望んでいました。
アカデミー作品賞間違いなしの傑作です。マルチバース設定、ぶっ飛んでるようでしっかり筋の通った家族の物語。一つの選択が色々な可能性を生み出す。
でも決めるのは自分。こんなに笑えて泣ける映画ないです。大切な人と観たい頭おかしいくらいの大傑作です。
理屈で理解しようとするとわからなくなる作品
アカデミー賞6部門受賞作品で、なかなか面白かったけど…
無料でも、2回目は観ないな。
マトリックスのコメディ版?
母と思春期娘との壮絶な親子喧嘩の実況中継?
とか、色々思いながら、移り行く画面を眺めていた。
一番面白かったのは、途中、母と娘が岩になって、延々会話するところ。
ここは斬新で、なんか日本的と感じた。
私も、子どもたちが思春期の時は壮絶にもめたし、仕事はできるけど家事はしませんという夫にイライラ全開になったので、主人公には共感する。
メタバースも、パラレルワールドも、あるかもしれないけれど、まずは今ここ、この分岐を全力で選んで、未来を創っていきたいと思う。
途中、あまりの下ネタに、真剣に演じる俳優さんをガチ尊敬した…。
とりま、大好きな人をハグして本心を伝えるところからスタートだね!と前向きな気持ちにはなる映画ではあった。
私もベーグルはエブリシング派
最初はどういう世界なのか分かりにくかったが、主人公が理解していくのと同じペースで分かってきた。
ミシェル・ヨーが、冒頭の日々の生活に追われる姿から、カンフーアクション満載の中盤、相手と対話を試みる終盤、それぞれをうまく演じている。(冒頭のごちゃごちゃした状況に共感や理解をできるかが、踏み絵のような気がする)
また、懐かしいキー・ホイ・クァンの存在が嬉しい。彼らとカンフーアクションのお蔭で、どんどん話に引き込まれていく。
「もしあの時こうしていたら」「こんな世界だったら」の結果を全て手に入れるというのは羨ましい。しかしそれは、何も選択できず妄想の中に立ち止まっているのと同じでもある。
そんな膠着状態からストーリーを終盤へと導くキー・ホイ・クァンの姿がとても格好いい。
ありふれたテーマだが、その見せ方か上手い。観終わったあとに達成感を感じさせてくれる作品だった。
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