「「Just be a Rock」」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「Just be a Rock」
ザラザラとした質感の映像がなんとなく郷愁感漂う、しかしハイパーカット切り返しのとんでも無い撮影になった作品である
有名な映画のオマージュを挟みながら、しかし実際の舞台とすれば国税局と自宅件コインランドリーの二箇所しかない ただ、テレビのリモコンをザッピングするかの如く並行宇宙のそれぞれの世界へと切り替わり、その都度哲学めいたモノをベースにしたシーンなので、映像表現としては凝った作劇である
テーマは、家族愛、夫婦や親子、そして保守的な組織が保たれなくなっていく時代に、それでも最小単位である家族の絆みたいなものの大事さを、アジア的な感覚で表現する内容であろう
夫役の俳優が、日本で言うところの滝藤賢一にしか見えなかったのはどうでもいい話である
映像イメージは、ベーグルの穴を代表するように斬新な表現を試みているのだが、結論としての落としところが甘かった印象が否めない 飲み込むのも愛、しかし我慢せずに主張するところは言い合おうという、そのカオス感が家族なのだというメッセージは、手垢が付いた帰着である
自分的に興味を抱いたのは、この世界では自己肯定感が低い主人公は、マルチバースな設定に於いては、他の並行世界でのYes/Noチャートの逆の選択肢を選んだことでの成功している本人を配置していることで、一手に負の運命を受け入れている、そこで宇宙の平衡を保っている考え方である 冴えない自分のお陰で、他の世界では可能性を爆発させている自分を想像するというのも面白いかも知れない まぁあくまで物語だけどw そしてカエルの子はカエルであり、子供の可能性なんてものは、親の可能性以上には脱する事は困難であるという件も面白い そして表題のシーンでの石同士の字幕会話のシュールさは今作品の白眉だと思う
直接的なプロットではなく、喩え話のような内容が散りばめられていて、考察し甲斐のある造りであることは近年のトレンドに沿った作品である
はじめまして。
共感ありがとうございます。
本作、感性で観る作品ですね。
感性で観続けていくと、作品の底流に家族愛があることが分かってきました。ぶっ飛んだ作品でしたが、家族愛をテーマにした作品でした。
では、また共感で。
ー以上ー
どうしてこんな作品がアカデミー賞になるのだろう、という、アカデミー賞に対する期待が、つい本音のコメントになってしまいました。
考えてみれば、自分が好きな作品をけなされればいい気持ちをする人はいませんよね。
私は石の場面とエンドロールの曲は好きだったのですが、他はなかなか受け付けませんでした。
このサイトでも3回ほど「1」をつけた作品があります。しかし、じゃあ自分がそれ以上の映画を撮れるかと言えば、撮れませんよね。
私も評価が低い作品には、レビューはあまり書かないのですが、先程の「1」の作品には自分自身の残念感をつい書いてしまっています。やはり、期待したからこそ、つい評価が厳しくなっている面は否めません。
「100日間生きたワニ」の時、イパネマさんと同様のことをコメントしたくせに、今回はつい本音を書きすぎたなと反省しています。
読んだ人が不愉快にならないようなコメントを今後は心がけるようにしますね。
誠実なコメントありがとうございました。
ごまかし あやかし うやむや
はっきり割かつことができないカオスの描映を試みた微積的な何か・・・
表現の洪水をアニメーションのように繫ぎ合せる編集 ポストプロダクションを最大限に活かした作品であることは明白である これだけの微細な作業によるストーリーの未来はやはりカオスの継承 そういえば、"カオス"と"家族"・・・偶然にも母音が同じだ