ブラック・フォンのレビュー・感想・評価
全116件中、1~20件目を表示
死者からの電話(黒)の本当の意味が、終盤まで見ないとわからないサイコ・スリラー。最後の展開は恐怖を超える
少年ファニーは、科学に興味がある頭の良い13歳。野球のピッチャーをして、エース打者に「いい球だな」と素直に褒められても、内気で交友関係でもあと一歩が踏み出せない。
警察沙汰や音に妙に過敏な父親と、妹との3人で暮らしで家族内でも緊張感のある生活。父親の地雷を踏んでしまうと激怒されてしまうため、そのあたりは映画を見る側の想像を掻き立て、私にはファニーが必要以上に丸くおさめる性格に見えた。この時点でちょっとしたホラー感さえある。救いは、妹とは常にお互いの思いやりがあり、兄妹は普通の学校生活を送っているということ。ここまでが序盤。
そして、突然、ファニーは行方不明になってしまう…。
それからは、ファニーが唯一関われる黒電話一つで様々な展開が繰り広げられていく。
個人的には、「ここで?」と驚いた想定外な映像シーンが印象に残り、ホラーという枠での高評価に変わった。
妹の存在により、緊張感のある場が少し和んだり「怖さ」から「期待」へと変わる場面があったり、悲劇を乗り越える子供の力に焦点をあてた映画でもあるので、ホラーが苦手な人でも挑戦してみる価値のある作品。
映画を見終わっても、殺人鬼役がイーサン・ホークとは思えない仕上がりにも驚いた。笑えない人もいるのかもしれないが、ある意味笑える「一般人捜査マニア」の存在も作品の緊張感にいいスパイスを効かせている。
兄妹の絆と警察の見事なまでの無能さと。
「ドクター・ストレンジ」「エミリー・ローズ」のスコット・デリクソン...
「ドクター・ストレンジ」「エミリー・ローズ」のスコット・デリクソンが監督、「透明人間」「ゲット・アウト」などスリラー作品の話題作を多数送り出しているジェイソン・ブラムが製作を手がけたサイコスリラー。コロラド州デンバー北部のとある町で、子どもの連続失踪事件が起きていた。気が小さい少年フィニーは、ある日の学校の帰り道、マジシャンだという男に「手品を見せてあげる」と声をかけられ、そのまま誘拐されてしまう。気が付くと地下室に閉じ込められており、そこには鍵のかかった扉と鉄格子の窓、そして断線した黒電話があった。すると突然、フィニーの前で断線しているはずの黒電話が鳴り響く。一方、行方不明になった兄フィニーを捜す妹グウェンは、兄の失踪に関する不思議な夢を見る。原作はジョー・ヒルの短編小説「黒電話」。出演はイーサン・ホークほか。
ブラック・フォン
2022/アメリカ
配給:東宝東和
サイコスリラーのサイコたる部分の描写を端折り過ぎで、結局お前は何な...
サイコスリラーとオカルトホラーのハイブリッドという感じ。
続編が好評との情報が入ってきて、前々から気になっていた作品ではあったがようやっと鑑賞。
最初に目を引いたのはレトロな映像の質感。彩度をやや控えめに抑制し、ピカピカの新品映画というより、古い映画風な雰囲気作りに成功している。
悪役のイーサン・ホークの存在感が良いのは勿論なのだが、物語をひっぱる兄と妹の演技がとんでもなく素晴らしく、目が離せなくなった。この演技を引き出す演技指導と、きちんと映像として写し取っていく力量も優れていたのだろう。
作品としてのスケール感は決して大きくはないし、サイコスリラーにスーパーナチュラルな要素が絡んでくる以外は、特別に目新しいところもない。だが、とにかく映像作品としてのディテールの描き方、非常に丁寧な映像作りをしていて引き込まれた。奇を衒うことなくとも、これだけ面白いものが作れるのだ。実に素晴らしい。
断線しているはずの電話
勇敢な妹
妹の不思議な能力と兄の勇気ある行動で恐怖を乗り越える
不思議な力を母親から受け継いだ妹を持つ、自信のない苛められっ子のお兄ちゃんが、恐怖の存在を倒す話。
言い換えると、妹の特殊能力が、兄救出のため最大限に発揮され、仮面の殺人鬼(イーサン・ホーク)の謎の野望を阻止することに成功し、ヒーロー的存在になるという単純明快、かつ愉快痛快なストーリー。
さらに別の言い方をすると(しつこいが)、変な怖い状況を克服したのは、何か特別な不思議なものに助けられているからで、助けと言ってもアドバイスのみで、自分からアクションをおこしてこそ先に進めるという、勇気と希望と友情の物語。
監禁されてから、黒電話からの情報を頼りに脱出するところが楽しい。
不思議な黒電話は、妹の能力が関係してるのかな。
米映画の強さ。職人技な映画の方法論。
期待を上回った
よき
全116件中、1~20件目を表示
















