映画刀剣乱舞 黎明のレビュー・感想・評価
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やりたいこと詰め込みのよくばりセット
前作の継承の方が圧倒的に面白かったです。
庵野監督作品、新海監督作品をオマージュしたのかな?と思うところがいくつかありました。
そして事故を起こしたバスから長谷部と仮の主はどうやって東京に来たのか謎です。
やりたいことを詰め込みすぎて、深堀が浅く面白味に欠けます。スカイツリーのシーンは話の緩急が無さすぎて眠くなるレベルでした。(半分寝ました)
前作の継承が面白かった為に2作目に期待しすぎました。
これは個人的なものになってしまうのですが、終盤の特別出演中に元推しが出てきて顔をもう見たくない私にとってはそこが1番しんどかったです。
10代向けのシナリオ
一作目がとても良かったので期待していましたが、思ってたのと違ったなという印象でした。期待値を上げすぎたのだと思います。
前作のような歴史ミステリー感はありません。完全に別物の特撮映画だと思って観てください。
また作中物理的に痛い描写や一部若干ホラーチックな描写があるので極度に苦手な方は一応ご注意を。
以下シナリオについてです。(※個人評価低いです)
作中刀剣男士が特殊な事情により現代で活動するために審神者とは別の現代に住む仮の主を必要とします。それはいいんです。
けど、その仮の主も政府職員や神職のおじちゃんも黒田の子孫もいるのにただの女子高生が謎の才能発揮しまくりで話進むのはちょっと…と思いました。
おそらくこのくらいの年齢客層が本作のターゲットなのてしょう。
ドラマパートはこの女子高生メインで他の仮の主はまともに喋りません。個人的にはむしろこっちを描写してほしかった。女子高生の才能設定を神職のおじちゃんにつければ普通に話作れたでしょうというのが感想です。
ボスキャラに酒呑童子を使ったのもイケメン出したかっただけじゃないかなと感じました。
刀剣男士もほぼ斬りあいするだけで綿密な調査パートとかもないです。だって女子高生が解決しちゃうもの。
刀剣男士役の俳優さんの演技や殺陣、作中の刀剣男士のちょっとした描写はとても良かったので、本当にシナリオ運びがなんとも残念だと思いました。
全ての人にという、最期の台詞が嬉しかった
前作の映画も観ましたが今回は舞台が現代というので気になりました、それに予告で気になる刀剣も出ていたのでこれは絶体に観たいと思ったのです。
出だしは平安、安倍晴明、鬼退治、でも真実は、なんだかきな臭いというか、朝廷って影に隠れて悪い事をしているという空気が伝わってきて、これは一波乱有りそうだなあ。
そして現代に来たじいちゃんが抹茶パフェを食べているのは、ほっこりです。
昔も今も虐げられた弱者はいるという真実、映画だけど、そこがリアルに感じられ、こうやってスクリーンを観ている、今、何もない自分の身がいかに平和なのかと思ってしまいました。
ただの鬼退治なら刀を振り下ろすのに躊躇う事はなくても、人が鬼になる瞬間を見てしまうとなかなか踏ん切りはつかない、山姥切国広のジレンマ、刀といえど、心情は複雑だと思うのです。
勧善懲悪なら白黒つけるのは簡単、でも人間は白黒で割り切り捨てることができるほど単純ではないというのを見せつけられた気がします。
そして人間も、弟を思う為にやったことは善ではない、では悪なのかというと、それも一言では切り捨てられない、人が迷う様を見せつけられる刀の気持ちは。
今回後半になって過去からやってくる色々な刀剣、アクションも見物です、現代の主が若い女子高生だけでなく、神主、普通のサラリーマン、窓際と思われていた国の役人という設定は意外で、でもおもしろく、釘付けになって観てしまいます。
ゲームから始まっていますが、舞台、ミュージカル、映画になって、また数年後にはと期待してしまいます。
刀剣は名匠が作ったものもありますがね、弟子に引き継がれ、いや、名を持たない人が打った刀だってあるかもしれない。
最期、全ての人間が審神者(さにわ)になれるかねしれないという言葉に嬉しさを感じてしまいました。
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