「磔のデフォー」TOMMASO トマソ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
磔のデフォー
監督であるアベル・フェラーラ自身の生活を主演のウィレム・デフォーに重ね合わせて描く本作は、フェラーラの奥さんと子供が主人公の妻と娘を演じるプライベート感満載でありながら、衝撃的な終盤の描写に一家の実生活が心配に思えてくる!?
他の女性と戯れる場面は監督自身の願望か、妻に対する嫉妬心を妄想で自分自身を煽るかのように、実際に演じているフェラーラの奥さんはどんな気持ちで演技をしていたのであろう。
スコセッシの『最後の誘惑』が過ぎるラストのデフォーをキリストに見立てる贖罪、自分本位ながら晒されることでの救済処置にフェラーラの本質が見え隠れ、最後の娘で幕が閉じる終わりの合図。
JAIHOにて鑑賞。
コメントする