ロストケアのレビュー・感想・評価
全353件中、81~100件目を表示
介護をする人とされる人
主人公(長澤まさみ)は女性検事、ある事件で介護センターの所長が殺され、介護を受けていた老人も遺体で見つかる。
センターの介護士(松山ケンイチ)が疑われ、調べを進めていくと、とんでもない事実が浮かび上がってくる。
法が引いた境界線と善悪の境界線、法律を職業としている人は悩むだろうなぁ。
自民党が作った社会
映画の持つ力に期待
この作品が掲げたテーマはとても重い。
最後に検事の大友は、42人の要介護者を殺害したシバに対し、自分の罪を告白した。
法になど抵触しない心の罪
どうしても自分自身を許せなかった大友は、とても人間的に描かれている。
介護の実態 苦しみ どうにもならない 誰も助けてくれない 地獄という現実
社会に空いた穴
「そこにいるんだと気づいた」
しかし、
生活保護すら受けられないことが描かれているが、日本にやってきた中国人や韓国人が来日6日で生活保護申請をし受理されている大阪
どんどん湯水のように外国人への支援が流れ続けている我が国日本の実態
日本人がする大学の奨学金申請を蹴り、中国人や韓国人に優遇している国日本
その中で映画としてようやくこの闇にスポットをあてたことは、大きな意味がある。
安楽死問題
この作品にはかつて要介護者を社会のゴミだと言って次々刺し殺した「あの事件」の面影などなく、家族という絆が呪縛として鎖のようにがんじがらめになっている「実態」を広く認知してほしいというメッセージが込められている。
限界を見た時に知る「社会の穴」
「安全地帯から見ている人間になどわかるはずのない現実」
「身勝手な正義感」
大友はシバにそう言った。
彼女はそう言いながら、自分自身がした父への背徳行為に葛藤している。
介護士の数はどこも足りてない。
介護士のする介護には医師同様に点数制となっていて、その点数が根拠になり助成金が交付される。
しかし、その根拠を付け合せるための資料が煩雑になり、転記、転記と間違いが絶えない。
介護士の実態とは、介護そのものではなく、この転記しながら作るポイントのための資料作りのほうがウェイトが高い。
だから介護士をやめるケースが出てくる。転記しないシステムは高額となる。
私でも知るこのような一般的な問題を誰も解決しようとしない。
さて、
この作品で描かれるシバの行為
これを擁護するデモと断罪するデモがぶつかり合うのが描かれている。
殺害された梅田の娘は、傍聴席から「人殺し」と叫ぶ。
必ずしもシバの意見が正しいわけではないということだ。
この作品が提示したもう一つのメッセージが「安楽死問題」だろう。
シバの論理はこの事件を議論する重要なテーマだ。
その是非を視聴者に問いかけている。
ただし、
自分が「安全地帯」にいる場合と、そうではない場合、そして重要なのが「社会の穴」にいる場合だ。
この社会の穴をなくすことで、介護問題の最悪部分が緩和されるように思う。
このような社会問題を並べて討論しないのに、どうして政治家など務まるのだろうか?
作品では検事がシバに歩み寄ったが、検事がいくら歩み寄っても問題は解決などしない。
この作品は、テーマが重いだけに難しい。
作品そのものよりも、現実的なテーマに考えさせられる。
しかしこれこそが映画の持つ力なのだろう。
社会に空いた穴。喪失の介護。救い。してほしかったこと。
「罪悪感を捨てて人を殺すべきときがある」
「どうぞ僕を殺してください、僕を、救ってください」
一つひとつのセリフが強烈だ。
監督は前田哲、脚本は前田哲と龍居由佳里。
松山ケンイチと長澤まさみのダブル主演。
ほかに、
柄本明、鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、やす、梶原善、藤田弓子など。
この映画、松山ケンイチと長澤まさみの演技が、ビッタビタにはまっている。
柄本明の演技も素晴らしい。
彼らのために書いたような脚本だ。
松山ケンイチの持つ明暗のコントラストは、
模範的な介護士(斯波宗典)を見事に体現している。
「あんなに良い介護士さん、いません!」と言われるほどの斯波。しかし、彼はとうの昔に心をなくしていた。
導入部を見たとき(3人の介護士が食事しながら会話するシーンなどは特に)、
介護に携わる人が見たら、どんな気持ちになるだろう?
と心配になったが、
後半以降、そんな心配を嘲笑うかのような迫真の演技に圧倒される。
検事(大友秀美)役の長澤まさみは、淡々と事情聴取をしながらも、斯波の挑発的な言動に徐々に感情が揺さぶられていくさまを毅然と表現した。
見ていくうちに、松山ケンイチ演じる斯波の言うことが正しく思えてしまう。
全国民が身につまされたに違いない。
私も映画を見ながら、いまは亡き人を思い出した。
斯波を心から慕っていた、加藤菜津演じる新入り介護士が、その後風俗嬢になっていた。
これは完全に不要だった。
ゆえに、☆4.5
理想と現実
ケア対象の老人を42人殺害した介護士とその事件の担当検事の取り調べが見応えありだった。
犯人であるマツケンは自分の経験から,自分は老人とその家族を救ったのだと主張する。それは、強く語るというより,ごく自然に当然のことをしたかのような語り口なのだ。それに対して、介護施設に母を入れた検事は,どんどん感情に流されて彼のやったことは犯罪なのだと認めさせようとする。そうしながら,自分が現実から逃げていたことに否応なく気づいてしまうのだ。
そこには、出口のないような理想と現実があった。
マツケンが淡々と語る、この世界には穴があるんです、という言葉。この映画は、誰もが、この立場になったら、穴から落ちたら自分はどうするんだろうと考えてしまう。
ある意味,怖い映画だった。
介護が抱える問題。施設に入られる人はいいけど、施設に空きがなかった...
罪なのか救いなのか
訪問介護の介護士斯波は家族が介護の大変な老人を殺していた。1人の老人の死をきっかけに真相を探る検察官大友。これは大量殺人という大友と、救いだという斯波。どちらの主張もわかる。
家族を殺された側でも、梅田さんは斬波を裁判中に人殺し!と罵り、羽村さんは検察官の質問に、救われました。と話す。同じ立場でも受け取り方は違うところが興味深い。通夜の席で斯波が羽村さんに対して大変でしたね。と優しく語る場面。あの言葉だけでも救いだよな。
穴に落ちた側の人間と安全地帯の人。大友はまさに安全地帯側。痴呆のはじまった母は自分でしっかりお金を貯めて施設に入っている。たまにお見舞いに行く大友。印象に残ったのは、トイレに行く時、お前にそんなことはさせられない。と施設の職員にお願いしているところ。
穴に落ちた側は介護のために仕事にも行けず、行政の支援もなく、全てを家族がやらなければならない。
観ていてとても辛くなる、考えさせられる内容。自分が老いた時を思うと、殺して欲しいと思ってしまいそうだし、斬波の父のように懇願するかも。
確かに殺人は罪だし、盗聴も罪。だけど、救いであることも間違いではないと私は思う。
模範的な介護士だと思われた男が実は大量殺人鬼だった。 ただ、問題は...
穴の中と外
はっとした
すごく重いです。鑑賞は、元気な時に。
介護をテーマにした作品。親が年老いていく。自分も同じように老いていく。
そして、いつか深刻な問題として自分の身に降りかかるのだが、
人はそれに気づかないふりをして生きている。気づいているのだが、
まだ大丈夫だ、まだ大丈夫だと、言い聞かせて生きているといった方が
正しいのかもしれない。介護されている人はもちろん、介護している人、
その予備軍の人、つまりすべての人が、その重さに押しつぶされそうな
作品だと感じました。
役者さんたちの演技は絶品だし、非常にすぐれた映画だと思う。
でもな、救いがないんだよな。社会へ向けての問題提起ということなんだろうけど
このテーマで、なんか投げっぱなしなのは辛いです。
希望の光みたいなものを当てて欲しかった、そんな気がします。
対局する正義の剣
2023年劇場鑑賞24本目 優秀作 73点
ポスターが少し損している印象の作品
内容としては、善人が私情も少々交えながら社会問題と、自分が悪に手を染める事で救われる人や気持ちがあるという事で未必の故意ながら悲しくも突き進む犯人役の松山ケンイチと、こちらも私情交え共感してしまうシーンもあるが、世間の声を代表して対抗する検事のほこたてを描いている
まぁこれも同じようなテーマは何回も擦られているし、細部の理屈や動機も似たり寄ったりなので、真新しさはない
思ったのは、長澤まさみのキャラクターを正義感というよりも、いかにも松山ケンイチと対立で盛り上げようみたいな匂いが強くて、下手に同情を買う私情のドラマを長澤まさみがはに植え付けたり、観客にも魅せる様な両者の老人に共通する問題や悩みを小出しにして、いち検事以上にこってりしていて正直乗れなかった
柄本明と松山ケンイチのシーンは言わずもがなですが
なんか惜しい作品でしたが、機会があればまた見返そうかな
無許可はまずいでしょう
犯人の証言とその検事が二人のトラウマの経験をした過去が明らかになります。
人と人の真実と人間としての異常な行動に誰しもが目にしたことがない物を見てしまうと人はそこで恐怖に落ちるのが
事実だと思いました。
だけど。なぜ。主人公が42人も殺してその殺したことから警察に見つからなかったのが異常だと感じました!
そんな。中で検事役の長澤まさみもめちゃめちゃコンパクトが合っている役でもあり。
事件の真相を解き明かす役にも注目が高まるぐらいの役でした!
久しぶりにミステリー映画は見ましたが。なかなか。ミステリーでも人間ドラマが入っているため。
感動してしまうシーンがたくさんありました。
事件の真相と事件を起こすきっかけになった物が
松山ケンイチの役の家族の過去でもありました。
それが柄本明の役でもありました。
父親として介護をしてましたが。
それに耐えきれなくなり殺人を起こしてしまうきっかけでもあったため
それがびっくりしました。
さらに、深掘りしていくと42人を殺した後からでも彼の過去を知りたくないことがきっかけでやってしまったのか
それとも最初から計画的な犯行でもあったのが以外でもありました。
なぜなら。このような事件を起こすのが計画的な犯行かそれとも
主人公の過去にもあるため。
色々わからないことがわかってしまう場面でもありました。
わたくしが今まで見た中で1番驚いたのが普通でいることがまさに
あの人なんかやってるよねって感じてしまうことがたくさんありました。
殺人をしてるんじゃないかと正直怖い場面でもありましたね。
そこらへんがわかってしまったことが1番衝撃になりました。
後の事が今のところわからないだらけなので、そのうちわかるかもしれません。
主題歌 森山直太朗 の 新曲は
なんか、バラード曲でもあり。
悲しい歌詞でもありました。
歌っていることから。慎む悲しい歌詞とか悲しい出来事を思い出しながら
作られた曲でもあるかもしれません。
歌詞と歌詞が音楽を強くいれる曲でもあります!
それぐらいに素晴らしい曲でもありました!
まだ。見てない方は是非とも見てください!
これから見る方も是非ともおすすめします!
高齢化社会を描いた社会派作品
全353件中、81~100件目を表示