劇場公開日 2023年3月24日

ロストケアのレビュー・感想・評価

全318件中、41~60件目を表示

4.5意外に埋もれている一本

2024年8月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

普遍的で重いテーマを、わかりやすく伝えている良作と感じたが、キネマ旬報で年間18位という評価は、やや低すぎるようにも思える。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
Bluesboy

5.0全ての人

2024年8月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

人とは何をもって人なのか、生きるとはどういう意味があるのか、突きつけられる映画でした。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
まさ

2.5原作改変し、凡作に

2024年8月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

原作は介護保険制度、福祉への痛烈な批判を込めた作品だったが、さすがに映画化するにあたり、そのあたりはややぼかしてしまったのは仕方のないことかもしれない。上映時間の枠に収めようとして、結果的にうわべだけの社会派作品になってしまった。特にラストシーンには呆れてしまった。小説家は漫画家ほどは自分の作品への執着はないのかもしれない。映像は別物と割り切ってしまえばいいのかもしれないが、原作がここまで手を加えられてしまったことには驚いているかも。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
なみかぜ書店

4.0怪優たちの饗演

2024年8月11日
PCから投稿

アマプラ自動再生していたら、
いきなり始まってしまった。
やばい…
陽光降り注ぐ、暑い夏の昼に観るテーマじゃない。

全人類に共通する重い重いテーマ。
そして一生答えなんか出ない。
それでも、いざ自分の出番が来た時に
どうするかは分からないが、今のうちから
考えておかなくてはならないテーマ。
ということで、肯定も否定もできない。
頭のどこかに置いておくことにした。
その日が来るまで。

なので映画的目線でお話しする。
なんといっても松山と長澤の熱演。
これに尽きる。
もちろん他の俳優も凄いのは言うまでもない。

最初の取り調べのシーン。
松山の背中から語り掛ける長澤。
・事実関係の確認しているだけですよ。
というアングル。
ゆっくりとカメラは90度移動し、
長澤は松山の前に回り込み、二人は対峙する。
・ここから内面について深堀しますよ。
という意思表示。

しばらくして2度目の取り調べのシーン。
基本的にカメラは相手の肩越し(斜め)から
話す人の正面の顔を捉えている。
・二人の意見は全くの互角。
両方に感情移入できる設定。
さて、あなたはどちらの考え?と観客に問いている。

ラスト刑務所での面会のシーン。
アクリル越しに長澤の独白を聞く松山。
相変わらずカメラは斜めだが、アクリルに相手の顔が映る。
・松山の行動には同意できないが、
長澤の内面には松山と同じ感情が同時に存在している。
あなたもそうでしょう?と観客に同意を求めている。

ついにカメラはアクリルに松山を映さず、
真正面からカメラ目線で「あなたのことを思いました。」
・自分の中に蓋をしていた感情が溢れ、
正直な自分を認知症の母に告げ、
そして今松山にも告白した。
何も言わず、やさしい表情を見せる松山。

ここまで書いて馬鹿らしくなった。
そういうテクニカルな映画じゃないのよ。
これは。
原作は知らんが、映画では最後に若干松山寄りに描かれた。
その賛否に関してだけは私は「否」。
でも実際に自分の番になったのなら「…」。
まだ答えは出さないでおくことにした。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
にゃろめ

3.5解決はしない

2024年8月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

知的

興味深く視聴したものの、問題は解決しない
共感というか納得というか理解できていたのに、松山ケンイチの公判の最後の言葉の終盤部分はなんだかしっくりこなくなって、どうやって映画が結末をむかえるのかと思っていたら、あぁそうねって感じでオススメするには躊躇する。謎もなければ驚きもなく淡々と話が終わったドキュメンタリーみたいなもの!?
そして、何も解決はしていないけど、他人事ではないことだけわかった
気持ちの持ちようは 坂井真紀さんのセリフがそれなりの答えなのかな

長澤まさみちゃんも松山ケンイチくんも映し方も興味深く鑑賞できた 柄本さんとか綾戸さんとか他にも有名な俳優さんだらけ

コメントする (0件)
共感した! 2件)
きなこ

4.0原作が10年前なので、世の中の事情からズレてしまった 映画化が遅すぎたんですよ

2024年8月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

原作未読ですが、ざっと調べた所は推理小説なんですね
映画は推理の部分は軽く流して、厳しい介護の現状と犯人と検事の想いのぶつかり合いがメインになっています
2023年の映画で、原作から10年経ってしまっている
推理に重きを置くのなら良かったが、介護については、今の日本社会からは少しズレてしまった
もちろん、まだまだ満足のいく状態では無いけれどね

昔、おじいちゃんがボケてしまった頃は、家庭で介護が当然だった
本当に悲惨な状態だった
最後は入院したが、ベッドに縄で縛り付けられていたのを鮮明に覚えている
制度も医学もまだまだだったんだ
そして
オヤジがボケた時は
僕らの所得でも、さがせば老人ホームになんとか入れるようになっていた
凶暴だったけど、縛られることはなく、鎮静剤をうたれて、車椅子にすわってヨダレ垂らしていた
これはこれで不憫だったので、別のホームに入れて鎮静剤を抜いたら、また凶暴になって、他の入居者に恐れられ、共用のテレビを独占していた

介護認定で、おかしいのは、
要介護判定が、寝たきりの方が高く、身体が元気なボケ老人の方が低い事だ
ボケ老人は凶暴だったり、脱走するので大変
寝たきりになって、ホッとしたのを覚えている

2000年から始まった介護保険制度は、まだまだ満足とは言えないが、年々改正され、浸透してきている
低所得家庭では、まだまだ援助が手薄な面があるのは認めますが、年々良くなっては来ている

なんとか入れる老人ホームも増えてきているし、在宅介護にも援助できるのように整備もされてきている
問題は山積ですが・・・
今は、ヤングケアラーなどの対策も急がれています

原作の10年前に比べれば、ずいぶん良くなってきたと思いますので、犯人の言い分は今でも通用するかと言うと疑問です
何度もいいますが、まだまだですけど
制度の改正だけでなく当事者の意識も変えていかないといけない

映画について思うことは、彼は介護に疲れ精神的に病んだ
映画のような介護疲れからの殺人は、未だにあります
でも、彼の考え方は狂人のそれですね
映画では公平に両方の結果を描いていますが、彼は大量殺人者に違いない
死刑が妥当かは別ですが

原作では、犯行の目的について推理がなされているようですが、そうだと言って彼が正常とは言えませんし、残念ながら、今となっては、彼が望むような社会を目標に努力している最中ですから
国は、介護にだけかかりきりになるわけにはいかないから、すぐには出来ないけれど確実に成果を上げている
少なくとも、暴れる老人をほうって置く事は減っている
家族はもっと行政に頼ってみてください
必ず、今よりいい方法が見つかりますよ

日本のような高齢者社会で介護までケアしようとするのは大変な事です
ただでさえ日本の医療制度は最高なのに、よくやっていると思います。

改正が必要なのは、生きる権利を明確にすると同時に、死ぬ権利も認める事でしょうね
自分の意志で決める
ボケないうちにちゃんと決められる制度を作る事です
ちゃんとルールを作る
やってる国があるでしょ
お手本にしてください

後は、庶民のための大規模な国営の老人ホームかな
集中して管理する
酷だけど、在宅介護や高級老人ホームは金持ちだけの特権にして、他は公営にする。同じサービスと設備を受けられるようにすれば、コストは下がるし、在宅介護が無くなる
介護士さんも安定するしね
資本主義だからって、民間にまかせていては、合理的な制度はできない
医療でもそうだけど、自由がきく暮らしをしたければ金をだせ
庶民は規格どおりだけれど、安心して暮らせられればいい
で、いいんじゃないかな
現役世代が2人で1人の老人をささえる時代が来るんだから、年寄りもある程度は譲歩が必要です

介護の新人が風俗て働くというシーンはいらない
なんの意味もないし、感化もうけない
必要の無いシーンだった
こういうのを蛇足というんですよ

コメントする (0件)
共感した! 9件)
nakaji

4.0人として目を背けてはいけないテーマ。

2024年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

苦手なテーマだ。
見たくないものは見ない、聞きたくない事は聞かないお気楽トンボと称している私。
しかしながら、長澤まさみさんと松山ケンイチさんという、私にとって日本を代表する名優の共演作品であるならばやむなしと鑑賞。
作品は落ち着いたトーンとニュートラルな立ち位置で、しっかり余韻を残す(森山直太朗さんの歌も含め)素敵な映画でした。
そして気付かされたこと。
人として親の介護は、目を背けてはいけない人生のイベントであると再認識いたしました。
途中にちょこっと可愛い綾戸智恵さん出てました。
彼女もお母様の介護で苦労されたと聞いています。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
ピッポ

4.5松山ケンイチって、ホント演技上手い。介護のあり方に踏み込んだ作品だと思う

2024年8月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

松山ケンイチって、ホント演技上手い。介護のあり方に踏み込んだ作品だと思う

コメントする (0件)
共感した! 0件)
旅人ヒデちゃん

3.5介護をする人とされる人

2024年8月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

主人公(長澤まさみ)は女性検事、ある事件で介護センターの所長が殺され、介護を受けていた老人も遺体で見つかる。
センターの介護士(松山ケンイチ)が疑われ、調べを進めていくと、とんでもない事実が浮かび上がってくる。
法が引いた境界線と善悪の境界線、法律を職業としている人は悩むだろうなぁ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
いやよセブン

4.0自民党が作った社会

2024年8月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

最初に誤解してはならないのが、相模原市やまゆり園で起きた事件がモチーフというのは違うということ。
やまゆり園事件と本作が大きく違う点は犯人自身の着眼点。
事件は社会全体的な視点で政府の意向に従った(優生思想的)と本人も語っている。
本作は現実的な老人介護の背景を炙り出していて、自助、共助を合言葉に自己責任論で福祉に消極的な社会を描いている。
全くやまゆり園事件とは、別物。
やまゆり園事件を描いた映画ならば、宮沢りえ主演「月」の方が事件に基づいている。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ウィリー

4.5映画の持つ力に期待

2024年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

この作品が掲げたテーマはとても重い。
最後に検事の大友は、42人の要介護者を殺害したシバに対し、自分の罪を告白した。
法になど抵触しない心の罪
どうしても自分自身を許せなかった大友は、とても人間的に描かれている。
介護の実態 苦しみ どうにもならない 誰も助けてくれない 地獄という現実
社会に空いた穴
「そこにいるんだと気づいた」
しかし、
生活保護すら受けられないことが描かれているが、日本にやってきた中国人や韓国人が来日6日で生活保護申請をし受理されている大阪
どんどん湯水のように外国人への支援が流れ続けている我が国日本の実態
日本人がする大学の奨学金申請を蹴り、中国人や韓国人に優遇している国日本
その中で映画としてようやくこの闇にスポットをあてたことは、大きな意味がある。
安楽死問題
この作品にはかつて要介護者を社会のゴミだと言って次々刺し殺した「あの事件」の面影などなく、家族という絆が呪縛として鎖のようにがんじがらめになっている「実態」を広く認知してほしいというメッセージが込められている。
限界を見た時に知る「社会の穴」
「安全地帯から見ている人間になどわかるはずのない現実」
「身勝手な正義感」
大友はシバにそう言った。
彼女はそう言いながら、自分自身がした父への背徳行為に葛藤している。
介護士の数はどこも足りてない。
介護士のする介護には医師同様に点数制となっていて、その点数が根拠になり助成金が交付される。
しかし、その根拠を付け合せるための資料が煩雑になり、転記、転記と間違いが絶えない。
介護士の実態とは、介護そのものではなく、この転記しながら作るポイントのための資料作りのほうがウェイトが高い。
だから介護士をやめるケースが出てくる。転記しないシステムは高額となる。
私でも知るこのような一般的な問題を誰も解決しようとしない。
さて、
この作品で描かれるシバの行為
これを擁護するデモと断罪するデモがぶつかり合うのが描かれている。
殺害された梅田の娘は、傍聴席から「人殺し」と叫ぶ。
必ずしもシバの意見が正しいわけではないということだ。
この作品が提示したもう一つのメッセージが「安楽死問題」だろう。
シバの論理はこの事件を議論する重要なテーマだ。
その是非を視聴者に問いかけている。
ただし、
自分が「安全地帯」にいる場合と、そうではない場合、そして重要なのが「社会の穴」にいる場合だ。
この社会の穴をなくすことで、介護問題の最悪部分が緩和されるように思う。
このような社会問題を並べて討論しないのに、どうして政治家など務まるのだろうか?
作品では検事がシバに歩み寄ったが、検事がいくら歩み寄っても問題は解決などしない。
この作品は、テーマが重いだけに難しい。
作品そのものよりも、現実的なテーマに考えさせられる。
しかしこれこそが映画の持つ力なのだろう。

コメントする 3件)
共感した! 26件)
R41

3.5ちゃんと考えてほしい。

2024年8月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

マジで老老介護もヤングケアラーも大きい問題です。
こういう映画観て施設にさっさと入れればいいみ
たいな意見しかない人もいる。
議論にもならん。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
映画備忘録

4.0今どこかで現実として起きてる問題

2024年8月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

誰にでも起こり得る介護の問題。疲弊し、お金もなくなって、人間らしい生活と心を無くしていく様の描き方が、凄い。
鋭い言葉が心にグサグサ刺さる。正解はないからこそ、考えさせられる。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ぽん

4.5社会に空いた穴。喪失の介護。救い。してほしかったこと。

2024年5月31日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

知的

「罪悪感を捨てて人を殺すべきときがある」
「どうぞ僕を殺してください、僕を、救ってください」
一つひとつのセリフが強烈だ。

監督は前田哲、脚本は前田哲と龍居由佳里。

松山ケンイチと長澤まさみのダブル主演。
ほかに、
柄本明、鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、やす、梶原善、藤田弓子など。

この映画、松山ケンイチと長澤まさみの演技が、ビッタビタにはまっている。
柄本明の演技も素晴らしい。
彼らのために書いたような脚本だ。

松山ケンイチの持つ明暗のコントラストは、
模範的な介護士(斯波宗典)を見事に体現している。
「あんなに良い介護士さん、いません!」と言われるほどの斯波。しかし、彼はとうの昔に心をなくしていた。

導入部を見たとき(3人の介護士が食事しながら会話するシーンなどは特に)、
介護に携わる人が見たら、どんな気持ちになるだろう?
と心配になったが、
後半以降、そんな心配を嘲笑うかのような迫真の演技に圧倒される。

検事(大友秀美)役の長澤まさみは、淡々と事情聴取をしながらも、斯波の挑発的な言動に徐々に感情が揺さぶられていくさまを毅然と表現した。

見ていくうちに、松山ケンイチ演じる斯波の言うことが正しく思えてしまう。
全国民が身につまされたに違いない。
私も映画を見ながら、いまは亡き人を思い出した。

斯波を心から慕っていた、加藤菜津演じる新入り介護士が、その後風俗嬢になっていた。
これは完全に不要だった。
ゆえに、☆4.5

コメントする (0件)
共感した! 12件)
Haihai

4.0理想と現実

2024年4月28日
iPhoneアプリから投稿

ケア対象の老人を42人殺害した介護士とその事件の担当検事の取り調べが見応えありだった。
犯人であるマツケンは自分の経験から,自分は老人とその家族を救ったのだと主張する。それは、強く語るというより,ごく自然に当然のことをしたかのような語り口なのだ。それに対して、介護施設に母を入れた検事は,どんどん感情に流されて彼のやったことは犯罪なのだと認めさせようとする。そうしながら,自分が現実から逃げていたことに否応なく気づいてしまうのだ。
そこには、出口のないような理想と現実があった。
マツケンが淡々と語る、この世界には穴があるんです、という言葉。この映画は、誰もが、この立場になったら、穴から落ちたら自分はどうするんだろうと考えてしまう。
ある意味,怖い映画だった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
ニョロ

4.0重いテーマ

2024年4月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

最後は大友が教会で、自らの罪を告白し赦しを乞うかのように拝見した。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ねこの軍団

3.0一度は考えること

2024年4月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画のストーリーは、似たような経験をすると誰しも考えることのように感じた。様々な葛藤の末、各々が取る行動が、正解なのかどうか、すごく難しいことであるように思う。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
INS

4.0介護が抱える問題。施設に入られる人はいいけど、施設に空きがなかった...

2024年4月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

介護が抱える問題。施設に入られる人はいいけど、施設に空きがなかったり、経済的に難しかったり、入れない人もたくさんいる。そして、介護は家族にのしかかる。誰にでも起こりうるかもしれない。
擁護も出来ないけど、苦しみや、動機に理解出来る。他人事に思えない、考えさせられる映画でした。
キャストの演技も良かったです。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
よっしー

4.0罪なのか救いなのか

2024年3月15日
iPhoneアプリから投稿

 訪問介護の介護士斯波は家族が介護の大変な老人を殺していた。1人の老人の死をきっかけに真相を探る検察官大友。これは大量殺人という大友と、救いだという斯波。どちらの主張もわかる。
 家族を殺された側でも、梅田さんは斬波を裁判中に人殺し!と罵り、羽村さんは検察官の質問に、救われました。と話す。同じ立場でも受け取り方は違うところが興味深い。通夜の席で斯波が羽村さんに対して大変でしたね。と優しく語る場面。あの言葉だけでも救いだよな。
 穴に落ちた側の人間と安全地帯の人。大友はまさに安全地帯側。痴呆のはじまった母は自分でしっかりお金を貯めて施設に入っている。たまにお見舞いに行く大友。印象に残ったのは、トイレに行く時、お前にそんなことはさせられない。と施設の職員にお願いしているところ。
 穴に落ちた側は介護のために仕事にも行けず、行政の支援もなく、全てを家族がやらなければならない。
 観ていてとても辛くなる、考えさせられる内容。自分が老いた時を思うと、殺して欲しいと思ってしまいそうだし、斬波の父のように懇願するかも。
 確かに殺人は罪だし、盗聴も罪。だけど、救いであることも間違いではないと私は思う。

コメントする (0件)
共感した! 20件)
アンディぴっと

3.0模範的な介護士だと思われた男が実は大量殺人鬼だった。 ただ、問題は...

2024年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

模範的な介護士だと思われた男が実は大量殺人鬼だった。
ただ、問題は主人公の男が個人的に抱える闇に過ぎず、「現代社会の闇」とは違う。
また、男はただ屁理屈をこね回しているだけで、「観る者の価値観を大きく揺さぶる」などということはなかった。
「こいつ、何言っているんだ?」というのが正直な感想で、「日本の介護問題に鋭く切り込む」までには至っていない。
それにしても、主人公の斯波に憧れていた新人女性介護士が失望して退職し、風俗嬢に転身していたというのはやさぐれ過ぎではないか(笑)。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
省二