ロストケアのレビュー・感想・評価
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愛のある介護殺人はアリということですか?
真犯人探し的なミステリーかと思ったら全然違った。ずんのやすをずっと疑ってた自分がいた。
家族愛がテーマなのかもしれないけど自分的にはこの内容ではまったく感動しない。割と泣き上戸なのですが。
でも隣の女性がボロ泣きだったので好みの問題なのかもしれない。
映画が悪いというより好みの問題で★2とします。
なかなかレビューが書けず
鑑賞後ずいぶん時間が経ってしまいました。
老いは全ての人に公平に訪れるものであり、介護者も被介護者も明日の自分である。
そう思うと、インパクトがあり過ぎて自分の立場がなかなか明確に出来ませんでした。
悪人も善人もいずに信念だけがある。
その信念をもたらした経験が描かれる。
松山ケンイチさん、長澤まさみさん、柄本明さん、出演の皆さんが好演でした。
欲を言えば、鏡、ガラスを使った演出がちょっとだけ鼻をついたような。
異なる信念も根が同じだと。
他人事ではない
考えさせられる素晴らしい作品。
現在、私の両親は、何事もなく生活しているが、いつ映画のように認知症を患うか分からない。
そうしたときに、両親が自分の事やその他の事を忘れてただ「生きている」のではなく薬や医療などによって「生かされている」だけなのだとしたら楽にしてあげたいと思うし、自分自身が認知症になり何も出来ないのに家族や愛する人を忘れて生かされるのなら死を選ぶと思う。
また、本編でもあったように、家族の絆や責任感で自分の人生を両親の介護によって歩めなくなるのは、本末転倒であると思うし、両親はそれを望んでないと思う。
ただ現代日本では、いかなる理由があろうとも個人が人を殺めることは「悪」(国が法によって人を殺めるのは正義)である為、難しい問題点だと感じた。
深い問題
本当に考えさせられる。
自分の周りに、今は、
このような問題に直面してる人がいないのだが、
それは今だけであって、
これから自分にも降りかかる問題だと思うと、
本当に深い問題だと感じた。
松山ケンイチと同じことが起きたら
同じように考えてしまうと思う。
答えはないが、考えないといけないことを教えてくれた。
演出、脚本、俳優全て非常に良かった。 犯罪はダメだけど、非常に難し...
演出、脚本、俳優全て非常に良かった。
犯罪はダメだけど、非常に難しい問題を、両者の葛藤を
丁寧に描いていて、全くだれることもなく、心動かされた。鏡のカット、俳優さんたちの本当に凄いお芝居、これは良作でした。
介護は他人に任せましょう
お金が必要ですが…
「老後の資金」とは、自分だけではなく、
家族の老後の資金でもあるんですよね。
被介護者の年金だけで賄える人は、この先どんどん減っていくでしょうし、
今後、介護に疲れて殺人というケースは増える一方かと思われます。
社会問題化しても効果的な手段が無ければ、
いずれは安楽死問題として向き合わざるを得ない時代が来ると思いますね。
松ケンのやったことは、一般的には、本人や家族の意向を無視して行った、
「身勝手で歪んだ正義」でしょうが、
本人が「ロストケア」を望んで、国家がそれを行えば、
それは立派な「正義」となるわけで、
社会がそれを望む、そうせざるを得ない状況となる、
そんな時代が必ず来ると思いますよ。
心が壊れていく
介護士斯波を松山ケンイチさんが、検事を長澤まさみさんが熱演。
斯波の深い悲しみをたたえた瞳、日々疲弊していく心、溢れた涙で歪む顔…、検事として対峙し、一人の人間としてガラス越しに涙を浮かべ語る…。松山ケンイチさん、長澤まさみさんの熱演に息を呑む。
これからの日本の映画界を牽引されるであろう主演お二人の演技に引き込まれた。斯波の父を演じた柄本明さん、峯村リエさん、戸田菜穂さん、他キャストの皆さんの演技も素晴らしい。
超高齢化社会が抱える悲しみが余りにも切ない。
映画館での鑑賞
法定での一言に救われた
この映画は、早朝の民家で老人と訪問介護センターの所長の死体が発見された事件をめぐる物語です。疑われるのは、献身的な介護士として知られる斯波宗典(松山ケンイチ)。検事の大友秀美(長澤まさみ)は、斯波が働く訪問介護センターでの老人の死亡率が異常に高いことに着目し、彼と対峙します。斯波は自分の行為を「救い」と主張するが、大友は真実を明らかにするために奮闘します。
観終わった後、松山ケンイチの演技力に感銘を受けました。特に最後の発言で、彼が法定で主張する「救い」に引き込まれ、納得しかかっていた自分がいました。しかし、法廷で遺族から「人殺し!」と叫ばれた瞬間、自分が救われた気持ちになりました。彼の演技が、観客の心に揺さぶりをかけることができる力を持っていると感じました。
この映画は、現代日本の高齢化社会の問題を描いており、観る者に深い考えを促します。社会のセーフティネットにかからない人たちの存在や、介護家族の厳しい現実を知ることができました。これにより、私たちが今後どのように高齢化社会に対処していくべきか、より具体的に考えるきっかけとなりました。
さらに、この映画は自分自身の親の介護が近づいていることを改めて感じさせてくれました。家族を介護する際の心情や責任、そして選択の難しさがリアルに描かれており、心に響く作品でした。
総じて、この映画は現代社会の問題を浮き彫りにし、観る者の心に訴えかける力がある作品だと感じました。演技やストーリーの面でも見ごたえがあり、そろそろ介護を迎える現役世代にオススメできる作品です。観終わった後、介護や高齢化社会について真剣に考え、自分自身や家族の将来についても見つめ直すきっかけを与えてくれました。家族や友人と一緒に観ることで、映画の内容について話し合いながら、より深く理解し合えることでしょう。
この映画はまた、高齢者への理解や支援が必要だけでなく、介護家族の苦労や犠牲も見逃してはならないというメッセージを伝えています。介護を担う家族が、心身ともに疲弊している場合も少なくありません。社会全体が、介護家族に寄り添い、支えることの大切さを再認識する機会となるでしょう。
また、映画の中で描かれる検事・大友秀美(長澤まさみ)のキャラクターも印象的です。彼女が被害者の家族を調査する中で、法の正義と斯波の信念に直面し、葛藤する様子が繊細に描かれています。このことからも、映画は単純な善悪の対立ではなく、人間の複雑さや多様性を浮かび上がらせる力がある作品だと言えます。
最後に、映画は観客に高齢化社会に対する課題や解決策について考える機会を提供し、私たち自身が何ができるのか、どのように社会に貢献できるのかを問いかけてくれます。今後もこのような問題提起がある作品が多く作られることを願いつつ、私たち一人ひとりが映画のメッセージを胸に、高齢化社会の問題解決に向けて歩んでいくことが求められます。
社会に影響を与えてほしい映画
人が死んでいくサスペンスもので苦しい映画かなと思って見るのを避けようかなと思っていたが、大ファンの長澤まさみが出ているので腰を上げて見に行った。
人が殺されていくシーンなどは無く、社会派な介護の現実を突きつけられた良質な作品でした。見て良かった。
柄本明の演技が本当に凄かった。もう、介護されているボケ老人にしか見えなかった。凄まじい。
丁寧に作られた作品で1シーン1シーンが良い。ラスト前に法廷で戸田菜穂が「人殺し!」と叫ぶシーンが忘れられない。
自己救済になる一石を投じられた問題作、いや、話題作になってほしい映画でした。お勧め。
自分がして欲しいことを人にしてあげる
つらいリアルな描写が多く、多くの人が直面するであろう事柄でありながら、目を背けがちな場面も真正面から捉えていると思いました。
長澤まさみさん演じる検事の大友に感情移入していましたが、殺人犯の斯波にも感情移入できてしまうのが、みていてつらいし考えさせられるな、と思います。
「自分がしてほしいことを、人にしてあげなさい」って言葉がこんなにも重く感じるとは思いませんでした。
松山ケンイチさんも長澤まさみさんもよかったですが、圧巻なのは柄本明さんでした。すごくリアル。
席に着くのが本編直前になってしまったんですが、最初から見れていて本当によかったです。冒頭見逃しそうな人は次の上映時間を待ってみた方がいいと思います。
斯波のことを慕っていた新人の女の子の最後の描写が私的にはいらないかなあっと思いました。
たまたま穴には落ちなかったけど
この社会には穴が空いている。その穴に落ちた人間はそこから這い上がることはできない。その通りだと思う。穴に落ちるのは、その人間のせいなのか?いや、誰もが一つ間違えばその穴に落ちてしまう。僕はそう思っている。僕は何とかその穴に落ちずに父の最期を看とることができた。ぎりぎりだった。斯波を裁くことなんてできない。斯波を裁くことのできる人などいるのだろうか。そんな思いでこの映画を観た。
斯波が父にニコチンの注射をうち、今際の際の父を抱き締めたとき、折り紙に書かれた父の感謝の言葉を見たとき、涙腺大決壊。父の最期を思い出した。僕は斯波になっていた。そして、そう遠くない未来に自分の番がやってくる。
医療従事者という人のレビューで、この設定、状況は少し古いというのを見つけました。僕が父を看取ったのは12年前、原作が10年前。この社会のこの状況は少しは好転しているのだろうか。
考えさせられる映画ではあるが
社会問題であり、とても関心のある内容ではあるが、映画の感想としては、壮絶な介護に苦しむ家族と、その苦しみから解放するために事件を起こす介護士という観る前からわかっていた内容だった。
その後どんな展開になるのか、どんな判決が下されるのかが気になって映画を観たのに、その前に終わってしまった感がある。介護疲れによる事件の報道が珍しくないから、新鮮味が感じられないのだと思う。映画化の時期が遅かったのかもしれない。
柄本明をはじめ、出演者の演技力が素晴らしかった。
坂井真紀のように、自分の人生を歩めるようになった人。
戸田菜穂のように、介護に苦しんではいたが、返せと叫ぶ人。どちらの側面も描かれているし、それぞれに両方の感情があるのだと思う。
現実的なところでは、
将来自分がどうなるのかも予想がつかないので、家族に迷惑をかけないために、貯金をしっかりしておかなければと思った。
ちょっと古い
医療従事者です。割とひねりがなくて淡々と進んだ印象でした。
介護はアウトソーシングが基本になってきていますし、
家族が面倒をみるのが当たり前という考えは過去の遺物ですので、
ちょっと内容が古いと思ったら原作は10年前でした。
松山ケンイチに共感できるという人たちは
やまゆり園事件をどのように思っているのか興味があります。
同じ介護でも障碍者と老人は別だ、という考えは危険な気がします。
老若男女問わず観てもらいたい映画
この映画を観たあとの感想ですが、本当に観てよかったと思いました。
現代社会の介護問題、高齢化問題、社会問題を事細かに現した作品。
私はまだ周りで介護をする人やされる人がいない為、映画を観たあとに色々と考えさせられる映画になりました。
この映画を観て、これをきっかけに大切な人たちが元気なうちに話し合っておきたいと思いました。
そして出演者の松山ケンイチさん、柄本明さん。演技が素晴らしかったです。掛け合い・間のとり方、観ていてとても引き込まれます。
そして涙があふれました。他人事じゃないこの作品、みなさんに観て頂きたいです。
どっちが正義か
倫理的にはどちらが正義なのかは明白ですが、この映画を観てると松山ケンイチに理が有るように感じてしまいます。
当事者になってみないと分からない問題提起の作品でした。
「すべてうまくいきますように」とセットで観るとまた考えさせられます。
みたいものとみたくないもの
松山ケンイチさんに引き寄せられる。
不思議と目で追ってしまう。
もっと沢山この人の演技をみたくなる。
とても魅力的な俳優だと改めて思った。
いつもこの手の映画では泣いてしまうのだが、今回は泣けなかった。これは、高齢の両親に対して、ちゃんと親孝行ができていないと自分が感じているからと思う。
泣いてしまったら自分が偽善者になってしまうと思い、感情移入にブレーキがかかってしまった。
それだけ描写がリアルだった。
両親の将来について考える良い機会となった。
柄本さんのこと
天国の渥美清さんが本当に悔しがるか喜んでいてはると思います。(日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をと思ったが、もう主演も助演も獲ってはるし、柄本さんに名誉賞を!!!!まだかなり先ですが スイマセン・・笑)
柄本明さん、最高でした。今まで脇役でアクが強い役が多く、正直苦手な部類の役者さんだったのですが、心底息子の斯波の世話にとても居たたまれない位感謝しながら、そして心と体の痛みとの矛盾に慟哭する父親。これは私が今まで見た映画の中で、えげつないほど素晴らしかった。
私も介護関連職なので、映画でのケアの場面の描かれ方に大いに疑問がわき、そこで現実は違うのにとか思うと、心がすーっと引いてしまうことが多かったのですが、この作品はそこをクリアに社会問題としても、ちゃんと描いていたので良かったです。
冒頭の渥美さんと柄本さんの掛け合いが楽しめるのは「寅次郎あじさいの恋」って作品です。私は男はつらいよで最も好きです。
本当に考えさせられる
日本で現実に起きているリアルな介護現場に焦点を当てた映画です。
壮絶な介護現場、それを真正面から受け止めなければならない家族の葛藤、家族との絆、愛情。 観てて様々な感情が湧いてきて移入して、涙が出てしまった。
誰でも起こりうる話。 目をつぶらずにきちんと見ないといけないなと思った。
若い人も含め是非いろんな人に観てほしい映画だと思う。
いまや学校行きながら介護してる子らも沢山いるらしい。
みんなで考えて行かなくてはいけないと思う。
相手への愛ゆえに追い詰められてしまう"介護"という名の底無し沼... 親族介護を題材に身近な滅私奉公の現存とその是非を突きつける社会派映画!!
とある地方の町で起こった介護職員の関係する殺人事件と、そこから偶発的に明らかになった件のデイケアセンターのサービスを受けていた被介護老人達の死の真相を巡るショッキングサスペンス。
渦中の犯人を至極真っ当な生命倫理の観点から断罪する主人公ながら、愛情を込めるがゆえに自分も相手も追い込んでしまう親族介護のどうしようもない皮肉を孕んだ顔と、自らの振りかざす正論が社会の同調圧力の一片となって介護現場を追い詰めている厳然たる構造と対峙することとなります。
"介護"という誰しもが人生の何処かのステージで直面するテーマゆえに対岸の火事とは見做せない性急さがあり、犯人が如何にして"喪失の介護"を奉じるに到ったかの人生遍歴を追うミステリーとしても大変見応えの有る一本でした。
常に適度な距離感を保ち得ないと知らずの内に彼我双方に不幸を招いてしまう介護というものの難しさと、それが万人に何かの切っ掛けで降りかかり得るという現実にぐうの音も出ないのが正直なところです。
そしてそれを考えれば、普段の生活の中で目にする様々な形の介護現場に対して"かくあるべき"という先入観の眼差しを向けることが既に静かな暴力かもしれない、という気付きを得る意味でも意義深い一本だと感じました。
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