「認知症とは…」ロストケア dagger oneさんの映画レビュー(感想・評価)
認知症とは…
映画のレビューからは脱線してる?
友人に介護施設で働く介護士がいる。彼が以前言っていたのだが、「認知症って健康だけが取り柄で長生きした人間の成れの果て」らしい。真面目に仕事だけして趣味らしい趣味を持たずに定年退職した人ほどなりやすく、カタい職種の人が多いんだそうだ。
手指は第二の脳と言われるように、仕事や趣味もなくボーっと老後を過ごし、手指を動かさなくなると脳の活性も妨げる。デイサービスなどでやっている園児のお遊戯のようなことは、認知症予防に非常に簡単で効果的とのこと。自分も気をつけなきゃ、って思った。
言われてみれば、うちの両親も仕事以外にやることがなく、仕事を辞めてから坂を転げ落ちるようにボケていったっけ。
そして迷惑をかけ続ける父に「早く死んで」と願ったこともある。これはいつの日か自分に帰ってくる悲しい願いなのかも…。
現実にこの映画のようなことを実行して褒められるはずもない。だけど、端から否定することもできない。
この国は長い間病んでいる。30年以上足踏みしたままだ。高齢化、少子化、人口減少、エネルギー、食糧、領土etc…たくさんの大きな問題を抱えて右往左往している。まるでこの国自体が治療不可の認知症のようだ。
大きな声では言えないが、「PLAN75」のような世界もアリなのかも知れない。むしろ個人的にはソレを望みたい。それがこの映画を観た素直な感想だ。
これ原作では長澤まさみの役は男性で松ケン役に「あなたが本当にやりたかった事はこの問題を公にする事だったんですね…」みたいな事を言わせるのです(多分こんな感じ)
流石に長澤まさみにこのセリフはキツかった?
もし法廷でこのシーンがあれば更に問題作なのに…って。
シビアな内容でしたね。
避けて通れない人生の関門、やはり当事者でないとわかり得ぬ気持ちがありますね。本音のレビューを聞かせていただきドキリとしました。
なんとか整え乗り越えたいと願う自分の本心がまだたてまえであり希望だということ。
どちらの立場にもいつかなる。
その時の心の在り方は果たして…。
手指を動かし、脳を鍛えます💦