「虚実と現実のせめぎ合い」ロストケア SHさんの映画レビュー(感想・評価)
虚実と現実のせめぎ合い
なかなか難しいテーマを扱っていたからこそ観賞しようと思い至ったのですが、意外と演出が過剰というかわざとらしいというか、よく見慣れた役者さんが決まったようなセリフを言わされているなぁという印象が強くて、これは単に民の心を引くために現代的な問題をネタとして劇化しただけのものなのか・・・と不快な思いになってしまいました。
確かに見ていて気持ちの良い内容ではありませんでした。それは覚悟の上での観賞。でも虚飾が酷い・・・と思いきや、物凄く切実に感じる部分が徐々に挟み込まれている気がしてきて、もしかしたら、あのわざとらしい演出や演技はリアルなものをより現実味を持たせたり身につまされるものにするために敢えてそうしているのか!と・・・まぁ個人的な勝手な見方であり、そんなうまい具合に作られているようにも見えないですがねー。
とはいえ、虚実と現実がうまい具合にせめぎ合っているような印象を感じて、それによって非常に感情を揺さぶられ、さらには今の、いやこれからの高齢化社会というものを否応にも感じざるを得ませんでした。
予想よりも演出されたドラマだったけれども、内容から受け取ることが出来る思いは予想通りだったような気がします。
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SHさんのコメント
2023年3月24日
十文字秀虎さん、校閲、ありがとうございます!
フィクションと現実─、とか、現実との─、とか、虚実の─、とかにすべきだったのかなと。
再三のご指摘、誠に恐れ入ります<(_ _)>