「メタル的人物と非メタルなじんぶつ」目指せメタルロード 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)
メタル的人物と非メタルなじんぶつ
メタルは聴かない。きらいというか、なんか聴かない。りゆうはないと思う。演歌orジャズorクラシックor・・・聴きますか?聴かない?なんで聴かないの?と聞かれても答えようがない。
メタル聴かない人間のメタル印象だが、あまたの音楽ジャンルのなかで、もっともパーソナリティを反映する音楽だという気がする。
顕著なエレメントは「怒り」。
メタルを聴いたり演奏したりする人間は、おそらく「怒り」をかかえていたり意識したりしているはず──とメタル聴かない人間は、思っている。・・・。
むろん、じっさいそんなことはない──のは知っている。
メタル音楽とそのプレイヤーには定型のレッテルが貼りやすい。貼られやすい。
それゆえ(たとえば)School of Rockに出てくるジャックブラックのようなキャラクターがつくりやすい。
が、わたしもあなたも、誰でも、音楽の愛好/嗜好によって、どんな人間なのかを僻見されたくはない。
だれがなにを好んで聴こうと自由だし愛好する音楽と外見にギャップがあったとしても人様に嘲弄されるすじあいはない。
が、やっぱメタルと非メタルな人間の組み合わせは楽しい──というコメディ映画。
メタル厨のハンターとメタルすきってわけでもないケビンが対バンに出るため、情緒不安定なチェロ奏者をベースとしてバンドに入れようとするが・・・。
オフビートでいくコメディだと思っていたが、映画は、あんがいまじめに友情や恋愛についてかたっている。
ヘビメタのヒーローがカメオ出演していた。
ケビンが浮気しそうになったとき(善悪に迷ったとき悪魔と天使があらわれて言い争いをする演出──の体で)ジューダスプリーストがあらわれる。
「愛してくれる人を愛しているかいケビン(→うん)それならかのじょをばかにしてはいけないよ」
メタル至上主義者が、すったもんだを経て、相手(父、対バン敵、友人、学校、社会)のことを理解する──までを描く。
Isis Hainsworthという女優さんに高い将来ブレイク値を感じた。