「森喜朗やバッハが主役の映画を、誰が観たいと思うだろうか?」東京2020オリンピック SIDE:B tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
森喜朗やバッハが主役の映画を、誰が観たいと思うだろうか?
非アスリートのドキュメンタリーなのかと思いきや、男子400メートルリレーの面々や、水泳の瀬戸選手、バドミントンの桃田選手らが出てきて戸惑う。そうか、敗者に焦点を当てた映画なんだと納得しかけると、震災からの復興五輪のシナリオどおりのバドミントン混合ダブルスのエピソードになって、混乱する。そもそも、SIDE:AとSIDE:Bのコンセプト自体がよく分からない。
森会長の辞任劇を描くのは当然として、辞任を惜しむかのようなインタビュー映像を続けて、それをフォローするのは、いかがなものか?女性蔑視を問題にするのであれば、電通の佐々木氏の辞任劇の方も、しっかりと描くべきではなかったのか?それ以前に、国立競技場のデザイン変更や、エンブレムの盗作問題などのゴタゴタにまったく触れないで、本当に東京オリンピックの記録映画と言えるのか?沖縄や広島のエピソードも、必要性があったとは思えない。
これは、国民が見たかったものではなく、明らかに、IOCが見せたかったもの。公認記録としては良いのだろうが、わざわざお金を払ってまで観るものではない。
コメントする