「特別料金(2000円)オンリーだが、見る価値はあり。韓国映画好きのみならず恋愛もの好きな方から色々。」劇場版ブルーバースデー yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
特別料金(2000円)オンリーだが、見る価値はあり。韓国映画好きのみならず恋愛もの好きな方から色々。
今年153本目(合計427本目/今月(2022年5月度)30本目)。
※ このあと「犬王」を見に行ったのですが、アニメ作品は基本的にレビューを飛ばしています(あえていえば他の方も書かれていた通り、アニメ枠にする意味があったのかなぁ…という気はしますが、それでも4.5はあると思います)。
さて、こちらです。
大阪市で韓国映画といえばシネマートが多く、韓国映画でシネマートで現在扱っていない映画といえば数えるほどしかない(4月の「スピリットウォーカー」くらい?)のですが、こちらもそう(まぁ、シネマートはミニシアターなので、新作をどんどん投入できないというリアルな事情も存在はしますので、追いかけ放映するのかもしれません)。
また、2000円オンリーでどんな割引も効きません(6回みたら1回タダとか、身体障害者手帳割なども全部無効で2000円オンリーです)。
色々な見方はできると思いますが、一側面だけではなく複数の側面があるように思えます。(恋愛+タイムスリップ+犯人捜し)÷3 のような感じです。このあたり、一つの側面にだけにせず色々な分野を混ぜることで考えさせる韓国映画も上手だな…というところです。
逆にいえば「犯人捜し」という論点や、「タイムスリップの特殊な制限」という映画内のルールがあるため、それらを書き始めると結果的にネタバレになってしまう(登場人物がそれほど多くないため)という問題も抱えます。
この映画「ブルーバースデー 」でところどころ流れる「雨が降る日には」(韓国語表記だと、スマホなどで文字化けしかねないので、あえて日本語表記)は、この映画のために2021年にHeizeさんという女性の方がカバーした曲ですが、もとは2010年ごろにオリジナル原作があり、そのときから「韓国で雨が降ったらラジオなどでリクエストが多くなる」とされるほど韓国では有名な音楽なのだそうです。
惜しいところは、この「雨が降る日には」はこの映画版ではHeizeさんのバージョンが使われていますし、特にラストなどでは全フレーズ流れますが、日本語字幕が何もないので、そこがわかりにくいです(というか、わからない)。そういえば2月だったか3月だったか、韓国映画で「雨が降る日に傘をさして人を待ち続けることの大切さ」を題材にした映画がありましたが(タイトル忘れた…)、韓国では「雨」に関しては文化が日本とは違うのかな…?
恋愛パートに関してもチープだという意見もありましたが、そこまでは感じられず。一般G指定なので大人の営みも表現はないし、タイムスリップはあっても事実上、高校(日本・韓国共通)の生徒どうしの愛(現代にも移りますが)という「わかりやすい恋愛パート」で、しかも日本のよくある「コテコテの恋愛もの映画」とそう変わらないし、お隣隣国という事情もあるのでわかりにくいセリフもなく(ちなみに映画版でもわかるように、韓国の高校の制服は、男子がネクタイ、女子がリボンタイなど、日本と似た文化があるようです)、そこで混乱させる要素はまずもってないところです。
「誰が真犯人か?」は65%くらいでだいたいわかりますが、「ストレートに考えるとアリバイ崩しなどで矛盾することの証明」「よりハッピーな方法を探す」のが残り35%の部分です。この部分は「誰が犯人でしょう?」以外に「どうやってアリバイを崩すのでしょう?」という分野で、ネタバレ要素が多いので、この程度にしておきましょう。
採点にあたっては、下記を考慮しました。
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(減点0.1)上記にも書いた通り、この映画は「雨が降る日には」(韓国語版)が多く流れますが(エンディングロールでは曲全体が流れる)、その字幕がなかったのは惜しかったです(権利上の問題?映画の著作権と音楽の著作権は異なる扱いのため)。
(減点なし/参考/法律系資格持ちが混乱しそうなところ) 結局のところ、刑法にせよ民法にせよ、「起算点の扱い」というのはリアル事件では大切になりますが、この映画はタイムスリップを含む趣旨の映画なので、「起算点の概念を把握・観念しづらい」という一面があります。とはいえ、そういうことを論じる映画ではないのは明らかなので…。まぁ、資格を持っていると混乱するかな(ただ、何であろうが余り関係はない。このことはトリックにされていない)というところです。
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