「かなりオリジナル突っ込んでる」線は、僕を描く 背中にエンジンさんの映画レビュー(感想・評価)
かなりオリジナル突っ込んでる
コミカライズで知って、原作小説も既読。
映画化と知って、(楽しみではあるけど、映画化かぁ。うーん、題材としては地味だし、文芸映画的に作るのかなぁ)と思った。
コミカライズの印象が強いので、(えっ、先生を三浦友和?格好良すぎでしょ。それに、もっと歳上じゃね?存命なら、好々爺バージョンでの津川雅彦さんかなぁ)(江口?先生と違って逆にオッサン過ぎるでしょ)。しかも、本当は男性のキャラが富田靖子に・・・・。他のキャラもイメージ違うなぁと。
原作だと、両親が事故で死んでいるのに、映画途中までだとオリジナルで出した妹が死んだ?って思う描写、最後の方で家族全員かって分かるけど、妹必要?
先生が青山を弟子にしようと理由自体はまぁ、演出は過剰だけど基本同じもの。ただ、先生が青山に興味を持った部分がザックリと切られているので、原作未読だとなんで水墨画の大家が初対面の学生を弟子にしようとするのかが分からないだろうなぁと言う始まり方。
まぁ、その辺が原作からの違和感。
100分強にまとめるため、映画は青山の描く水墨画の成長には殆ど触れず、青山や先生、千瑛、西濱との関係のみに絞った感じ。なので、原作ではもっと才能があり成長している水墨画家としての青山ではない。
と言うと、映画として良く無いみたいだけど、原作を知らずにこれだけ見れば悪くない。最初の先生が青山に興味を持つ部分の違和感さえ気にしなければ、スムーズに見られる。むしろ、オリジナル部分の終盤、流された家の跡地で椿が映された時はハッとなる。
映画でオッサン化された西濱も、水墨画を描くパフォーマンスの迫力は若い役者では出ない、江口だからだろうな(だから、オッサン化した西濱が「茜さ~ん」と若い女に寄って行く所は再現しないで欲しかったw)
ラストもオリジナルだけど、この展開だったらアレで正解かな。
ただ、エンディング曲がいきなり作風と違うイントロで始まったのが・・・・・・曲は良いと思う。結構、好き。だけど、あの終わり方なのにエンディング曲としては・・・