「線の奥に見えるもの、それは自分自身!」線は、僕を描く アローさんの映画レビュー(感想・評価)
線の奥に見えるもの、それは自分自身!
馴染みのない水墨画をテーマに、2人の再生物語を描く。水墨画の奥深さにまずは引き込まれる。色の濃淡は1本の筆に3層の墨を乗せて描くということ。少し練習すればそこそこの画が描けること。大学生サークルの皆んなが描いた作品を見て納得。そこそこ上手く見える。本物の水墨画となにが違うのか、巨匠の湖山(三浦友和)は詳しくは教えない。
線に哀しみの色が出る青山(横浜流星)。写真のように精密な作品を描く千瑛(清原果耶)。2人の心の中の葛藤や哀しみがそのまま線に出てしまう。白と黒しかない芸術だけに、すぐに見透かされるのだろう。印象に残ったのは、湖山の家のお手伝いさんかと思いきや、一番弟子だった西濱湖峰(江口洋介)の腕前。また彼の食材に対して感謝して、頂きますと言って合掌するシーン。こういう心の持ち主が技術を超えて、一段上にいくのでしょう。魂が線に出る。とても奥深い。2人が出会ったことで、お互いが
その境地にたどり着いたのでしょう。ラストの
千瑛の初めて笑うシーンが物語っています。
ツンツンした清原果耶さんの演技最高でした。
後悔から再生していく姿を演じた横浜流星も素晴らしかった。2人ともかなり練習して、映像の画は本人たちが書いたそうです。江口洋介もカッコ良かった!三浦友和のいぶし銀演技も流石でした。
エンドロールも水墨で面白い。主題歌、挿入歌のyamaの曲も「静」の水墨画とのギャップが
逆に良かった。
はじめまして、アローさん
みかずきです
共感&フォローありがとうございます。
私、10年くらい前から、キネマ旬報、kinenote、yahoo映画レビューなどに映画レビューを投稿しています。現在の目標は、2回目のキネマ旬報掲載です。こちらのサイトには、今年2月に登録しました。
宜しくお願いします。
本作、水墨画の描画シーンに圧倒されました。
描き手の想いが水墨画に注ぎ込まれる感じがしました。
では、また共感作で交流させて下さい。
-以上-