ぼくらのよあけのレビュー・感想・評価
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非常に良質なジュブナイル作品
原作未読です。ひとつひとつのエピソードを丁寧に積みあげた良作。
これは映画館で何回も見たい!
今年度一番、胸に響きました。
見終わった後、大人も子ども愛おしくてたまらなくなります。
テーマが何層にもなっているところも素晴らしい。音楽も素晴らしかったです。
迷っている方がいたらぜひ大画面で観て欲しい。
複数回足を運びたくなる作品
原作ファンです。期待せず映画館に足を運び結果大いに泣かされました。原作丸ごと映画にしたというより、原作の本質や空気感を大切にしつつ違う方向から丁寧に描いたような作品でした。解明されることのない宇宙と同じように、人の思いや関係が都合よく解決されない所が良かったです。最後の最後、原作を彷彿させるような主題歌もたいへん良かったです
団地アニメの呪い
設定やら感情やら、ちょいちょい飛ばしてるんじゃないかってくらい、入ってこない。
悠真は、期待した宇宙の話ができなかったくらいでナナコに何年も拗ねてたの?
真悟が復帰したのは、単に何度も連絡きたからってだけ?
銀之介は同級生の友達いないの?
花香は、姉ちゃんより殺しかけた本人に謝って。
わこ、ハブられたままだし話にも絡んでない。
お母さん、「忘れたことはない」って、でも何もしなかったよね。
宇宙船、水なの?無人探査機なのに無駄にデカい。
「また」って言うけど、1万2000年先へ帰るのだから無理じゃない?
などなど、気になる点はてんこ盛り。
銀之介と花香の片親設定も特に意味無し。
作画とキャラデザだけは悪くない。
色んな要素が放り込まれてた気がするけど、全く活かせてなかった。
色々と被ってる『雨をよぶ漂流団地』の下を行くとは、予想外でした。
原作ファンとしては、決して手放しで喜べる出来とは……
期待をしすぎたのかもしれません。
あるいは、原作と重ねて見なければよいのかもしれません。映像化の機会に恵まれただけでも喜ぶべきなのかもしれません。映画の尺に収めるためにはどうしても改変を避けえないことも理解はします。それでも、「この作品は絶対にアニメ映画に合う」と長年思い続けてきた原作ファンの一人としては、残念という気持ちが勝ります。というのも特に中盤以降、原作の重要なエッセンスをことごとく取りこぼしていると感じるからです。
・ゆうまとナナコの関係性
この作品の軸は宇宙船以上に、ゆうまとナナコが友達になり、そして別れるまでにあると思います。そこで重要な転機が、ナナコがゆうまに宇宙のことを手伝うとJAXAの写真を見せる一幕です。このシーン自体は映画にもありましたが、説明不足になっていた印象があります。
というのも、原作ではこの写真は一般に公開されているものではなく、処理能力のあるオートボット向けに限り公開されているものだということが明かされているのです。期待していたような宇宙の話ができずナナコに落胆していたゆうまにとって、彼女は彼女にしかできない形で宇宙への好奇心を満たしてくれると知った喜びは、一体どれほどだったでしょうか。このことがあればこそ、宇宙船がナナコを乗っ取っている事実を隠し続ける後ろめたさや別れを厭う気持ちへと繋がっていくと思うのですが、結果として映画ではここが弱くなってしまったように思います。
・大人たちの役目
屋上での転落未遂以降、映画ではゆうまたちは大人たちに隠れて宇宙船を帰すべく活動を続けます。あれだけのことがあった後のことで、さらに親の目を躱すために夜中に外出する描写もあり、これを見過ごす親はいくらなんでもザルではないか……と思った方は居られませんでしょうか。
実は、原作ではこれは直ちにバレています。そのうえで原作では、屋上には立ち入らないなどの約束のもと、むしろ沢渡父母と河合父は積極的に協力をしているのです。これはかつて宇宙船を帰せなかった彼ら自身のけじめでもありますが、危険なことを危険だからと禁じて終わるのではなく、きちんと監督下においてやりたいようにやらせるという姿勢は保護者として真っ当なもので、親たちを子供の視点からも尊敬に値する、魅力的な人物として描くうえで一役買っていました。映画ではこの点がスポイルされてしまった印象があり残念でした。(沢渡父に至っては存在感すら薄いような……)
・割ってはいけないリアリティライン
宇宙船を飛ばすための燃料として、30号棟を水で一杯にするという展開。劇場でこの展開を目の当たりにして、この近未来的な世界で、閉まっているはずの水栓にそれだけ大量の水が流れてバレないということがあるか、流量くらいモニタされているだろう、と一気に醒めてしまったのを覚えています。更には解体を控えているのだから業者が下見にでも来たらやはり露見するだろうなど、この改変(そう、改変なのです)には突っ込み始めればキリがありません。
原作では、宇宙船は飛ぶためのエネルギは保持しており、ただ点火するための機構が損なわれているという設定でした。この点火のためのエネルギ自体はそう大きなものではなくDIYレベルで可能なこと、ただ特殊なパルス信号である必要がありかつて親の世代では果たせなかったこと、今はナナコの能力でそれが可能であることも語られ、物語に一定の説得力をもたらしていたのですが。
・ラストシーンとエピローグ
終わりよければすべて良しと言いますが、残念ながら私にとっては、このラストシーンにみられた二つの改変こそは最も落胆すべきものでした。
ひとつは、飛び立つ宇宙船のデザイン。原作のそれは、徹頭徹尾小さな冒険といったスケール感で進んできた物語に相応しい小さなペットボトルロケットであり、そして何よりも大切なことには、ナナコの意匠があしらわれていました。明らかにこれはナナコなのだと分かる小さなロケットが、あっというまに空の向こうへ飛び去って行く原作の寂寥感。突然現れた思い入れもないデザインの巨大な宇宙船が悠々と飛び去るよりも、余程印象的であったと思います。
もうひとつは、去り際の二月の黎明号の台詞。原作の彼は、少年たちに自分の起動コードと共に破壊コードも託すほどにはドライな存在です。それがクライマックスの回想の中で告げる、「私はきみたちと友達になるために来たんだよ」という言葉。「友達」という言葉を二月の黎明号が自ら選んだこと、このクライマックスでその会話が初めて明かされること。前後するほのかの「地球の中でだってこんなに難しいのに」という台詞と合わせて、ぼくらのよあけという漫画で最も印象に残っている、最も好きなシーンです。翻って映画では、途中に差し込まれたオリジナルシーンでほのかが彼に「友達」という単語を仄めかしていること、また彼の台詞自体も「友達になれただろうか」と思い悩む妙に人間臭いものに変わっていることもあり、印象は全く違ったものとなりました。これははっきりと改悪であろうと感じます。
上二つと比べると些末かもしれませんが、原作のエピローグが削られたこともすっきりしない後味に拍車をかけています。原作では、宇宙飛行士になったゆうまがナナコを迎えに行くべく外宇宙探査機に乗り込む一幕で締められており、実にすっきりとした読後感を味わえるのですが……。
もちろん、見るべきところがなかったとまでは言いません。屋上でのわことほのかの取っ組み合いは声優の熱演も相まって引き込まれるものがありましたし(欲を言えば、落下未遂の後にわこがしんごを気遣い、遅れて「うちの弟殺す気かよ」とガチギレする一幕も欲しかったのですが)、映画のオリジナルシーンで言えば序盤の情景に過ぎないかと思われたペットボトルロケットとラジコン着陸船を終盤で活かした展開にも成程と思わされました。懸念していたキャラデザの変更も思いのほか受け入れることができました。しかし、それらを踏まえてもなお、原作からの取捨選択や改変が納得のいくものだったとは言い難いというのが率直なところです。何よりも、もしも原作を知らない方に「ぼくらのよあけ」はこの程度の作品と思われたとすれば、それはとても悔しくてなりません。
最後めちゃくちゃ泣きました
オートボット、友情と絆、子供達の成長のお話です。
クライマックスで泣き、最後エンドロールで主題歌を歌う三浦大知君の「いつしか」でストーリーが蘇ってきて
めちゃくちゃ泣きました。
なんだか忘れていた大切な事を教えられた感じです。
また今週観にいきたいと思います。
これは大きなスクリーンの映画館で見た方がストーリー的に
いいです。
宇宙の映像がとても綺麗でした。
いつしか
10年以上前の作品を今映画化…?と不思議に思いましたが、どう転ぶのかなと気になったので鑑賞。
うーん、全体的に面白く無い雰囲気やギスギスした雰囲気がずっと蔓延っていて、話も複雑化したまま終わりへ向かっていって、お話としての納得ができないままエンドロールへ突入してしまいました。「雨を告げる漂流団地」とまさかの団地被りですが、漂流団地の方が面白さは上回っていたと思います。
まず良いところを挙げていくと、世界観を表現するための宇宙の映像はとても良かったと思います。幻想的な世界を大スクリーンで堪能できるので、その面では楽しめました。主題歌もマッチしていて良かったです。
あとは微妙だったり悪かった点だったりばかりです。列挙していきます。
・声優陣のミスマッチ
決して下手な人はいなかったのですが、杉咲花さんはかなりミスマッチだったと思います。声優としての表現力はすごいと思うんですが、全体的に煩い感じが琴線に響いてしまい、前半は特に疲れました。「サイダーのように言葉が湧き上がる」の時は全体的に落ち着いた雰囲気の役だったので合っていたんですが、ここは表現力が仇になったなって感じです。花澤香菜さん、細谷佳正さん、津田健次郎さんはじめプロの声優陣も完全に無駄遣いだなと思いました。近年でもトップクラスに使い方の下手な映画だなと思いました。悠木碧さんの可愛らしさは全面的に出ていたのが救いでした。
・時々起こるぶっ飛び要素
この作品、女子の腕力が異常です。まず花香が屋上で真悟を突き飛ばすシーン、いくら体勢が崩れたとはいえ、そこから転落するまでの流れは強引すぎじゃないかなと思いました。ピンチを作るにしても中途半端な場面ですし、それをお姉ちゃんが助けて腕捻るとか規模の大小がデカすぎてもう訳わからんかったです。あと悠真のお母さんが故意に花香のお父さんを過去に屋上から落としてしまった様子も描写されるんですが、これまた肩の力だけで振り回して落とすという超パワーを見せつけてくれます。もう少し変化をつけられなかったのかなとも思いましたし、そんな事があった後に何の確執も見られなかったのも違和感を増している原因にもなっています。
・姉の必要性
真悟の姉はたびたび登場するんですが、いてもいなくても同じようなキャラだなと思いました。とりあえず他人の目を気にするキャラとしての立ち位置だったとは思いますが、それで踏み出すようなキャラもいませんし、ただただ自己満で済ませているようなキャラでした。ギャーピー騒いでいるだけなのでかなり不快なキャラで終わってしまった印象です。
・知識のいるワードの連発
宇宙を題材にしているので、ある程度知識はいるんだろうなと基礎的な宇宙のことを調べてみましたが、その知識では足りないくらい聞いたことのないワードが散りばめられていました。全員に分かりやすくというのはエゴなので強く言えませんが、観客を置いてけぼりにして物語を進めていく強引さはどうなのかなと思った次第です。
映画化そのものが失敗とまでとはいきませんが、120分の尺を使い切れてはいませんし、物語そのものが面白く無い状態で進んだので乗れなかったです。そこそこ期待してただけに残念です。
鑑賞日 10/23
鑑賞時間 17:30〜19:40
座席 G-9
画風が、かんに障り!?
アニメとはいえ、作品の顔の画風が受け入れず、妙なトコは、団地がチープ感みせてるだけで、意味合いは貧困層っぽくなのか?映画館シネコンでて、道すがらにソフトバンク店頭のペッパーくんがソッポ向いてて苦笑いする。
オートボットのナナコが良かったです。
理解が不十分ですが、遠い星から地球にたどり着いた人工知能が、故郷の星に旅立つ迄の過程を描いたアニメーションだと思いました。
私は、予告編のオートボットのナナコのキャラが気に入ったので、この映画を観ようと思いました。
ふだん、自分の身近にいて、お節介に思うほど、いろいろと面倒を見てくれるオートボットのナナコと主人公の別れのシーンは、少し、しんみりとしました。
オートボットが繋ぐ絆と宇宙の話
ある事件を通して宇宙の事を知る少年たちとその育ての親達の物語。
オートボットがいる時代、電話も進化している時代、なぜか団地はまだ健在な時代😀
オートボットを通して何者かが願いを少年たちに託す。
ラストへ向かうたびトラブルもありますが日本の昔からある玩具が窮地を救います。
ある者との別れも有りますが、再開を誓います。
この映画を観るかいなかはまかせます。
僕はおすすめしますが。
団地もの
漂流したりロケット飛ばしたり、団地ってすごい。
古い団地とハイテクの対比が面白い。
ただ、あの古いタイプの団地が2049年に残っているのかな?
ハイテクのお陰で近未来は環境もいいらしい。川はきれいだしカエルもいる。
細かい事は置いといて。
主人公のユウマ君。女の子の声なんだよね。
演技がどうのこうのじゃなく、なんで??
という思いが最後まで消えませんでした。
近未来宇宙SF×ファンタジー
2049年を舞台にした近未来感あふれる社会にいる少年少女の一夏の物語。
未来はSiriを改善したようなAIが生活に取り込まれ、学校の授業はデジタル化&プログラミング授業の導入などされていて、実現性のある近未来感にワクワクした。
一方で遠い遠い宇宙の果てからやってきた宇宙船との出会いというファンタジー要素もあって、いい塩梅に混ざっていた。
一部登場人物(銀くんとか、大人組3人)の心の掘り下げが薄かったのが少し残念。
たぶん原作にはあるんだろうけど、そこを使いきれずに結の部分だけ映画で表現されていて、
登場人物がいきなり重みのあるセリフを吐き出してくるから、「どうしたの??」となってしまった。
中途半端で活かしきれないなら、あえて設定を残さずに、映画オリジナルの設定にして、
整合性を取った方が物語としては良かったんじゃないかな。
(そうするとそうするで原作ファンから叩かれるだろうから、実行できないんだろうけど…)
AIは羊の夢を見るのか適な問題提起もされていて、これからAI技術が進んでいくなか、考えさせられる内容もあった。
舞台設定は魅力的だったけど、キャラクターの魅力が薄かったので★3.5
(余談)
先日観た『雨を告げる漂流団地』と同様に取り壊し目前の団地に住んでいた(いる)少年たちの夏の物語
ただの偶然だろうけど、この設定が被るのって、「団地で過ごしていた子供時代、それが失われた時期」ってのが今の一部の世代にとって特別な時間として心に残っているのではないだろうか。
もしかしたら、私が知らないだけで、様々な創作に「団地」が取り込まれているのかもしれない。
浅いかなー。
親子の絆や友情、子ども達の成長を宇宙船の帰還と共に描きたかったんだと思うけど展開が浅い…。AIの描き方もご都合的だし…何より未来なのか今なのか、な時代絵面が全くピンとこない。ラストだけカッコ良かったかな?
1万2千年前の人類って旧石器時代だよなぁ、って観てた
西暦2049年、阿佐ヶ谷団地に住む小学生の沢渡悠真は、地球に接近中の彗星に夢中になっていた。そんなある日、沢渡家のAIロボット・ナナコが二月の黎明号にハッキングされてしまった。二月の黎明号は、1万2000年かけて2022年に地球にたどり着いたが、トラブルが発生し、阿佐ヶ谷団地で休眠していたのだった。二月の黎明号から宇宙に帰るのを手伝って欲しいと頼まれた悠真たちは、ナナコと一緒に帰還を手伝う、という話。
今から27年後にこんなロボット出来てそうだな、って感じるし、今年どこかに二月の黎明号が不時着してるかも、と思わせるストーリーも悪くなかった。
最初は子供達だけで解決しようとしてたが、実は親が絡んでたというのも面白かった。
悠真役の杉咲花が違和感なく良かったし、ナナコ役の悠木碧はすごく良かった。
【「真夏の方程式」SFジュブナイルアニメバージョン。2049年の夏、少年達が住んでいる団地で起きたことを、奇想天外な発想で描いた作品。】
ー 少年少女のジュブナイル作品かな、と思っていたら天体物理学を基にした、奇想天外な本格SFであった。ー
■2049年、夏。
東京の団地で暮らす小学4年の沢渡悠真は、遠い宇宙から1万Ⅱ000年前にやって来て、団地に留まっていた宇宙船「2月の黎明号」と出会う。
彼を故郷に帰すために、悠真と友人達、そして真実を知る彼らの親も協力して、冒険が始まる。
◆感想
・という訳で、急遽鑑賞スタンスを難易度の高いSF映画鑑賞モードに変更する。
・登場する、少年少女の友人達との関係性の機微や、ナナコという人口知能搭載型家庭用オートポットを始めとする、SFガジェットの使い方なども、面白い。
・今作の舞台は、団地であり懐かしさと近未来が融合した魅力的な未来像が、鮮やかに描かれている。
■一つ、懸念を言えば原作を読んでいないと、天体物理学理論展開(どこまで、本当の事なのかは分からない。)までされているので、フライヤーからイメージされる、分かり易いジュブナイル映画ではない点だろうか。
実際に、劇場に来ていたお客さんの中には偶々かもしれないが、小中学生達はおらず、愛知県でも有数の進学校の理系男子生徒達が、多数見に来ていた。
<但し、小中学生達が今作を観て、天体物理学に興味を持ってくれたら、良いかなと思った作品である。>
オートボットの浮力原理は?
悠木碧さんの声でしゃべるAIロボットが発売されたら売れるだろうな、こんなオートボットがあれば、1人になっても寂しくない。
悠真の両親の見た目が若すぎて、ちょっと引いてしまう。それと悠真のわがままとキャンキャン声がうざい。杉咲花が熱演すればするほど、耳ざわりになってしまう。花さん、ごめんなさい。このうざさが、あるからこそ、後半が盛り上がります。
水の分子を自由に操れる技術があるのにワープ航法がどうしてできないのか。そんなふうに思ったが、寿命が半永久になった生命体にとって時間はどれだけかかろうが問題がないから、必要がないのかもね。
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