「アイデアは斬新だがストーリーに疑問が多すぎる」ぼくらのよあけ tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
アイデアは斬新だがストーリーに疑問が多すぎる
遭遇した地球外知的生命体が、宇宙人ではなく、人工知能というのが目新しいところだろうか?確かに、宇宙旅行には長時間を要するし、宇宙人が来るにしても、最初は無人の探査機を送り込むだろうから、案外、これは、あり得る話なのかもしれないと納得した。コンピューターや宇宙船が、すべて「水」というのも斬新である。
ただし、物語としては疑問が多すぎるし、キャラクターの描き込み不足も気になる。
団地の屋上に2つのキューブを設置したのは、おそらく主人公の両親で、それは、もうすぐ団地が取り壊されるからだろうが、それでは、なぜ、昔の仲間と連絡を取って、宇宙船との約束を果たそうとしないのか?
両親たち3人が疎遠になってしまったのは、恋愛感情のもつれや転落事故のせいだろうが、その割には、再会後に、なぜ、何の確執も感じられないのか?
両親たちができなかった宇宙船の打ち上げを、なぜ、子供たちはできるのか?27年前と変わっているのが、ナナコの存在であるならば、それこそ、物語の核心部分になり得たはずなのに、なぜ、そのことを、もっと明確に説明しないのか?
そもそも、なぜ、打ち上げ場所が、ふんだんに水が使える川や池のそばではなく、団地なのか?
ストーリー上、特に必要性を感じられない「仲間外れ」のエピソードや「姉と弟の関係」なんかより、そういうところを、もっとしっかり描いて欲しかった。
そうですね。危ないから屋上には上がるなと言っていたお母さんが、もっと危ないと思われる工事現場の足場での作業を応援するなど、本当に突っ込みどころ満載ですね。
水泥棒は良く無いしあれだけ大量の水だとどんだけ水道料金掛かるのか気になった(笑)。
それ以前にあれだけ水使ったら未来だし普通分かるんじゃ無いの?
あと最後のペットボトルロケットと凧糸とかそんなレベルの繋がりで良ければ壊れた水道管でも繋がなるわな。つか足場で太い水道管切れないって。
ストーリーの肝心で根本的な部分が全くと言っていいほど、描けていませんでしたよね。家族もの、友情ものに無理にしようとしていたし、にしてもキャラクターの描き方が成っていませんでした笑 水の描写はすごく綺麗でしたね!