劇場公開日 2022年7月8日

  • 予告編を見る

「1979年テキサスという設定から期待するものを全部乗っけてなおその先まで暴走する、後々の展開が物凄く楽しみな血塗れ痛快低予算ホラー」X エックス よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.01979年テキサスという設定から期待するものを全部乗っけてなおその先まで暴走する、後々の展開が物凄く楽しみな血塗れ痛快低予算ホラー

2022年7月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

一攫千金を夢見て自主製作ポルノ映画を撮影するためにテキサスのド田舎の農場にやってきたストリップダンサーのマキシンとマネージャー、ポルノ男優のジャクソンとケバいブロンド女優のボビー・リン、映画オタクの学生監督RJと録音係のロレインの6人が酷い目に遭う話。1979年のテキサスという時代設定なので当然『悪魔のいけにえ』のような埃っぽいいかがわしさに全編覆われています。『デビー・ダズ・ダラス』やリンダ・カーター等70‘sワードがちょいちょい出てくるイカしたセリフの合間に農場に住む老夫婦の素性や農場に隠されている様々なガジェットが少しずつ顕になり、ホラー映画のお約束にあくまで忠実に一人また一人と血祭りに上げられますが、冒頭の意味深なカットに繋がるクライマックスの暴走ぶりは見事で、殺人のオンパレードなのにこちらはもうノリノリになってしまいました。血生臭い凄惨な話なのに鑑賞後の爽快感は格別なので夏にピッタリの作品。エンドロール後に爽やかなオマケがあるんですが観客の半数くらいがこのオチを知らずに退場。客電が点くまでが映画だということが周知されるまでにあと何十年かかるんだろうと遠い目になりました。

よね