劇場公開日 2022年7月8日

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「「X」が指す意味はいろいろあるけど、おそらく「正しい」意味はラストに出ます。」X エックス yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「X」が指す意味はいろいろあるけど、おそらく「正しい」意味はラストに出ます。

2022年7月10日
PCから投稿

今年205本目(合計481本目/今月(2022年7月度)17本目)。

7月は全般的に大阪市の放映基準でみても4本もあり、そのうち2本目。
「こくひ」がR18だったのに対し、こちらはR15です。とはいっても、かなりグロい表現やら大人の営みなど多数にわたるので、これら両方の耐性がないと厳しいかな…という状況です(人によってはR18か、それを超えるような見方になってしまう)。

多くの方が書かれている通り、ストーリー上わかりにくい点は結構あります(加害者側の動機が何なのか等)。とはいえ、この映画はそれはわかるものの、そこは引いても0.1程度ではないか…と思います。ホラー映画である以上、やることすること全部支離滅裂なので「加害者の動機が謎」といってもわかるほうがある意味変なので(G指定やPG12指定ならまだしも)、ここも減点対象にはしづらいです。

一方で、この映画は1977~79年のようで、モノクロ放送でテレビが映る部分がありますが、そこで描かれているのは、キリスト教をベースにしていると思われる何かの宗教(少なくとも一般的に信仰されるプロテスタントやカトリックではない)のですが、この説明がまるでないので、当時(この1970~80年台)の宗教観がそうだったのかという点は映画内で何も説明がなく、この点が致命的にわかりづらいです(この点がわからないと、ただ単に「大人の営み」と「よく趣旨がわからないホラー」を延々と見るだけになってしまう)。ここはある程度減点幅なのかなぁ…という気がします。

こちらこそR15ではありますが、「ホラーの描写」と「大人の営み」が両方入っており、人によってはR18かそれを超えるような状況になりかねないので、そこは正直「こくひ」以上に「人を選ぶかな」という印象です。

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(減点0.3) 上記の通り、この映画のひとつのテーマとして「よくわからない宗教がテレビで流れてくる」ように、当時の宗教観があることが前提にされていますが、日本ではほとんどなじみがないですし(日本ではプロテスタントかカトリックかという論点はあっても、それ以外の極小流派を見ることがない)、この映画の理解の「一部」は結局全部ここに帰してしまうので、この点の説明が少ない(というか、まったくない)映画はある程度引かざるを得ないかな…というところです。
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yukispica