「どのように見たらよいか非常に難しい…。」不都合な理想の夫婦 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
どのように見たらよいか非常に難しい…。
今年125本目(合計399本目/今月(2022年5月度)2本目)。
「ポテロ」と入れ違いで(同じシアターで、清掃)15分違いで視聴。
…とはいえ、他の方も書かれている通り、かなりわかりづらい映画です。
「不都合な「夫婦」」とはありますが、単に主人公(この映画の主人公を誰に取るかは微妙ですが、夫と解するのが妥当)が「一人で」発狂しているように思えます。
さらにわかりにくいことに、引っ越しがどうだの家畜がどうだの(この「家畜」の部分についてはかなりの描写がありますが、日本と(家畜に関する)文化が違うので推測がつかない)という話から、さらに主人公がつとめている会社(貿易会社か何か?)の経営方針が何とか…という話まで色々飛んできます。
ただ、PROレビューアの方も書かれていたように、おそらくこの映画は「1980年代の大量生産・消費時代」(作って作って売って売って、食べて消費して…)という従来からの経済の考え方が急速に変わっていった時代に主人公がついていけなくなったり、とまどったりした部分、そこがトリガーで、主人公がそれ(会社の考え方との違い)についていけずとまどった部分はあるのでは…と思います。
といっても、アメリカ・イギリスではここ30年くらいの「現代史」の扱いとして「そういう時代があった」ということは学習しても日本ではそうではないですし…。PROレビューアの方も書かれている通り、「おそらくその大量生産/消費消費時代に忍びよる影」というのがテーマにあったのではないか、と思えますが、そこからこの「不都合な理想の夫婦」に結びつけるのが難しく、かなり理解難易度も高いです(かつ、「心理スリラー」という扱いなので、主人公も含めて各人の取る行動がぶっ飛んでいる)。
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(減点0.2) やはりこのような事情がわかりづらい上にパンフレットもなければ公式HPの解説も不足しているので、近代イギリス・アメリカなどの経済史などを前提にしている部分があるのでは…と思います。それを「心理スリラー」として、この「不都合な理想の夫婦」と言い換えてももっとわからず、さらに混乱させているような気がします(妻のほうもやや考え方がぶっ飛んでいるかなと思える点はあるものの、そこまででもない)。
(減点0.1) 英語では、平叙文(疑問文でも感嘆文でもない、普通の文のこと)では「文末に前置詞をおかない」というルールがあります。アメリカ英語では許容される傾向が強いですが、イギリスではうるさいほうですし、この映画はイギリスも絡んでくる内容です。
もっとも、この「文末に前置詞を置いてはいけない」を厳密に守ると、複文や分詞構文、関係代名詞等を使わざるを得ない場所も出てくるし、「文末に前置詞を置く・置かない」で文章の意味がかわったり理解不能になるわけもなく、日本語でいえば「ら抜き表現の争い」に近い程度のこと(要は「正しい日本語」ならぬ「正しい英語」の争い、が本国にもあります)にすぎませんが、結構出ます(気にする人、しない人の差が激しいところです)。
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