ボイリング・ポイント 沸騰のレビュー・感想・評価
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実在のレストランでの群像劇がスリリングに疾走する、『ヴィクトリア』に比肩するワンカットサスペンス
全編ワンカットの映画としてはスペインからやってきたウェイトレスの女の子が酷い目に遭う明け方までの140分を捉えたドイツ映画の『ヴィクトリア』という大傑作がありますが、こちらはロンドンにあるJones & Sonsという高級レストランを舞台にオーナーシェフのアンディ、アンディの同僚カーリー、フロアマネージャーのエミリー、アンディの元同僚で有名シェフのアリステア、グルメ評論家のサラといった複数の登場人物達が持ち込む小さな騒動がぶつかり合ってタイトル通り“沸点”に達するまでの群像劇を一つのカメラで見つめ続けるより複雑でテクニカルな90分。次から次に起こるトラブルを場当たり的に追いかけていながらさりげなく伏線を張っているので、クライマックスの展開はただでさえ無軌道な物語をあらぬ方向へ強引に加速させ着地させます。収拾がつかないほどリアルな喧騒は演者によるアドリブなりハプニングもあるのでしょうが、相当繊細に準備されたもの。それを一発撮りで完成品に仕上げた製作スタッフのチームワークに感動しました。
イギリス版キャメラを止めるな!
90分ワンショットについては、まったく違和感なく出来上がっている。
究極の低予算映画とも言える。
ストーリーではなく、ハプニングを描いているとも言えるし、即興演劇のような雰囲気とも言えるかもしれない。
ワンショットでレストランの内情を描いているため終わりはない。最後は強制終了となり、フェードアウトしていく。
感想は難しい。おもしろいとも、おもしろくないとも言えない。
リハーサルに時間は費やしたのだとは思うが、通常の映画のように数年、数十年という時間が詰め込まれていないため、感じる時間も90分ということになる。
長回しはよくあるが、たいていの場合、自己満足となるケースが多い。
この手の映画だと「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」を思い出した。こっちの方が格段におもしろいかな。
ともあれ、興味のある方は、ぜひ劇場でご覧ください!
映画パンフレットに騙されて鑑賞
みなさまの演技がうますぎてノンフィクション映画かと思って最後までみていた笑
こんなにカメラ近いのにみんなよく気がちらずに自然で写ってる、、なんでだろ?と、、笑
そうゆう意味で出来た映画だった。
日本の予告のチラシに、食べ物が美味しそうでよだれ垂れる、みたいなことが誰かのコメントで書いてあったけど、や、そこじゃないでしょ!
グルメな人が見に行く映画じゃないから!
勘違いさせるコメント記載せんといてー!
最初は酔いそうと思った長回し映像も
慣れたら次はどんなドラマが切り取られるのだろうとワクワク。
全てを後回し・蔑ろにしてきた、いわば因果応報ってやつですね😕
長回しと無駄のないラスト、好きな感じです。
追記:キュートなバーテン役はドラマONE PIECEのサンジ役タズ・スカイラーくん。レストランにいる女性好きの役なので重なるところがありますね笑
クリスマスディナーでバタバタするレストランのキッチンをワンカットで...
クリスマスディナーでバタバタするレストランのキッチンをワンカットで撮った作品。
スタッフとゲスト、写り込む人々の数だけの物語が会話などで流れる様に露呈される。
ゲストとスタッフ、スタッフとマネージャー、ちょっとした事で関係性が崩れる微妙までもがわかってしまう。
バタバタしてるテンポ同様に早く流れる割に、深い部分まで人となりがわかってしまうのが、対象的で面白い。
特にベテランパティシエと若いアシスタント2人。
袖をまくって!というあっという間のやりとりなのに、急に心をつかまれて涙腺緩んでしまう。
時間も言葉も要らない表現、なんだか凄いなと思う。
知らない役者だと思ってたシェフのアンディが、裏切りのサーカスのジェリー・ウェスタビーだったので、急に親近感がわいた。
一体,何を求めてるのか?よぉ分からんかったぁ〜¿?
料理人,調理等の作品かと思いきや否や、完全に騙された❗️
クリスマスに忙しいのはいいが,調理してる手元は殆ど見せないし、その商品の工程云々の話は全く無いし…,どうでもいい人間関係の話ばかりで,調理人風ぶって白衣を着てるだけで,オーナーシェフは一番格好悪いシャブ中だし… 一生懸命面白い箇所を捜したが,そう言えばエンディングテーマはわりと格好良かった様な気がしたかなぁ〜確か?¿,とまぁ無駄使いな作品だった様な印象のみしか残って居ないという処…。
緊張感を味わう映画
ポスターに惹かれて、予告編も観ずにすぐさま鑑賞。レストランの一夜に起こる出来事を扱っている点が、レストランサスペンス映画の「ディナーラッシュ」を彷彿したので、期待感を持って鑑賞した。
タイトルにもあるように、いつ主人公がブチ切れるのかハラハラしながら観ていると、案の定、様々な問題がレストラン、そして主人公に襲いかかる。
映画の見どころともいえる、ボイリングポイント(沸点、人がキレる瞬間)は何処なのだろうと思いながらドキドキしながら観ていたのだが、主人公が内気な性格なのか、周りのスタッフのキレ方が勝ってたようにも見えた。それが、主人公に追い打ちをかけてしまったのかもしれないが、主人公が終始、可哀想に思えてしまった。まぁ、内気で頑張り屋な人間の怒りの沸点を表したのだとしたら、満点かもしれないが、この映画のテーマは、「クリスマスなのに救いがない」ってことかと思ってしまった。
強いて良かった点を挙げるとすれば、ペイストリースタッフ2人のやり取りと味見のシーン。あそこは良かった。終始、無表情の主人公が味見シーンでは笑顔だった。甘いものは人を癒す力があると思わされるワンシーンだった。でも、逆に言えばそれだけ。あとは、他の料理映画であるような話が多い。ライバル登場、オーナーとの関係性、チームワークの悪さなど。
ストーリーに関して言えば、クリスマスなのだから予約オンリーでインフルエンサーの来店はカットして、ペイストリースタッフの作ったレモンクリームのパイを器に盛り付けたところが観たかった。料理で自信をつけることができるという前向きなメッセージがあると、全体的にダークなトーンのこの映画に多少なりとも希望が見いだせたのではないかと思う。
人種差別など色んなテーマが随所に見られたが、詰め込みすぎな気もするのでこの評価とする。90分回し撮りの撮影技術は凄いと思うが、料理を扱う映画なので料理をもう少しアップで観てみたかった。
※ この映画が合わなかった方には、「ディナーラッシュ」という映画をオススメします。レストランの一夜を描いた映画で、スリリングでオチもあり、スッキリできると思います。
チャレンジそのものがテーマ?
「1917」のようにワンテイク風ではなく、実際にワンテイクで撮影した作品。クリスマスシーズンのロンドンで人気のレストランのメインのシェフとレストランの裏側の人間関係、葛藤の90分間。90分なので結局どうなったのかまでは描かない。したがって、レストランの大変さ、キッチン側(現場)とホール側(表側)の溝は伝わって来たが、ストーリーとしては何が言いたいのか不明確。終始バタバタしていてある意味テンポが良く、つまらなくはないが、隣の席の人は寝ていて終映に気づかなかったようだ。
宣伝過多では?
カメラワーク
90分ワンカット撮影での作品ですが、カメラワークが良いと思います。その時のメインから次のメインへの移動がスムーズでワンカットであることを逆に忘れてしまう展開でした。面白いスタッフや客が多くいるのに、それが仇なのか深掘りできていないのと、達成感的なものが何も無いのが残念です。ドキュメンタリーなら良いですが、あくまでも作品としてならオチが欲しいかな。
飲食店あるある
90分ワンショットという冒険的な手法で撮られており、それはそれは大変だったろうと思われるが、どれほどの意味があったのかは疑問。
映画としては飲食店あるあるが詰め込まれており、ハラハラはするものの、事前に思っていたようなコメディ方向へではなく案外ヘヴィな方へ着地してしまうため、ちょっと戸惑った…
面白いんだけどね…
もっとしっかり決着をつけてほしかった
レストランでのてんやわんやを描くのに、ワンカットという手法が活きているし、計算され尽くしたカメラ移動=場面転換で、間延びした感じが一切ないのも、技能賞や努力賞ものだろう。
ただ、主人公のシェフが、どうしてそこまで追い詰められ、ストレスをためているのかが、今一つ、実感として伝わってこない。あれぐらいの忙しさやトラブルは、人気レストランであれば、当たり前のことなのではないか?
ラストが、唐突で、尻切れトンボのように感じてしまったのも、そのせいだろう。これは、シェフだけでなく、従業員や客にも言えることで、せっかく個性的な面々を登場させたのに、「それで、どうなったの?」が描かれないのは、あまりにも物足りない。
どうせなら、あと10分くらい上映(撮影)時間を延長して、広げた風呂敷をたたんでくれれば、あるいは仕込んだ伏線を回収してくれればよかったのにと思ってしまった。
ポンコツ?一流?客はポンコツばかりだな…
「つ、疲れたぁ」💦
最初から最後まで観てる自分もストレスが溜まるだけ…
オープンキッチンのせいなのか、あまりにも臨場感があり過ぎて
まるであの厨房やホールで働いてる様な感覚に…
自らも12年シェフ経験があると言う監督のリアルさ真っ向勝負感は受け入れたいが
どうにもこうにも倦怠感しか残らないのが哀しい
腕はある料理人なのは確かみたいだからこそ!
煌めく料理の数々をもっともっと映像の中で見せて欲しかった💦
スーシェフの堪忍袋が切れたのもよく分かる…
彼女は独立すべきだ!
彼女の頑張りと才能に星⭐️オマケ…と
ドキュメンタリーを観ている感覚感想になっちゃいましたが😅
ん〜配信の作品でもいんじゃない?と、個人的には思ってしまいました🙇♂️
観賞後、ストレスからか😁ゆっくり食事が出来るレストランに立ち寄り食いしん坊万歳しちゃいました!
なぜ、邦題が沸騰?
沸点ですよね
これに達したから・・・・のお話だと思うのですが?
撮り方や話の内容的には面白いと思いました
が、どこかに「3時間のフルコースを90分で」とかあったので、料理的なこともかなり期待していたのですが残念でした
あれで100組が捌ける?
あの料理が美味しいの?
あれが腕の良いシェフ?
ほとんど料理してないじゃないですか!
それと、このコロナのご時世、料理に唾が飛びまくりそうなのが気になりました
この映画は観客の心の余裕度で評価が変わる
最近はCGに予算をかけた大作ばかり見ていましたが、久しぶりのミニシアター作品に衝撃を受けました。
正直なところこれは人を選ぶ映画です。
今現在の心の余裕がなく、自身のやるべきことに追われている方、
レストランを含む接客業に従事し、そこでストレスを多く抱える方、
美味しそうな料理をみたいと、「アイアン・シェフ」感覚なものを期待している方
などからすれば、主観も入り自ずと評価は低くなると思います。
この映画のテーマは人の生きづらさや、心の葛藤をワンカットで描き、人生において本当に大切なものは何かを考えさせることにあります。
そのため、例え舞台となるのが病院であろうとアパレル店であろうと、同じ手法や同じテーマで描くことは限りなく可能だとは思います。しかし、従業員と客のバックグラウンドや、労働環境の過酷さとそれに見合わない賃金など、このテーマに最も適した環境がレストランの厨房だっただけ、といった感じです。
街の片隅の小さなレストランの1日にも、様々な人種や言葉の訛りが伺え、そこは汚い言葉や涙、嫉妬心などで多くの感情が沸騰状態であり、それぞれの葛藤や生き方に心を動かされました。
私はまだ学生で社会に出ていませんが、この映画のように過酷な環境や生きづらさの中で必死に生きる方々が少しでも報われれば嬉しいです。
大人になるにつれて、おそらくこの映画の感じ方が変わっていく気がするので、何年か経ち次のステージに来たときにまたみたいと心から思います。
たまたまレストランであっただけ
組織で働けば、そこにはいろんな人がいる、それぞれに個性があり、バックグラウンドがあり、個人的に悩んでいることもあったり。かといって、全ての組織で大事件があるわけでもない。
か細い糸でつながって組織は動いている。
この映画はそれがたまたまレストランだったということだろう。それぞれの面ズラとその裏の思いをうまく表している。
レストランドラマというより人間組織ドラマというべき映画かな。
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