「沸点を迎えた先に」ボイリング・ポイント 沸騰 Binafshaさんの映画レビュー(感想・評価)
沸点を迎えた先に
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スタッフの怒り爆発。
主人公は心身が爆発。
冒頭から不安定な精神状態の主人公、キャパオーバーの仕事量に混乱する厨房、コミュニケーションにやや不安がある外国出身の新人スタッフ、食品アレルギー持ちの客の来店。蓄積していた問題にバッドラックも重なり、もうイヤ~な予感しかない中で大方の予想通りの事件が発生。どんどん憔悴していく主人公を見るのが辛い。
意外性、驚き、派手なドラマは無し。
ラストは主人公が過労死したという事で合ってるのかな。倒れた後のいびきがリアルで怖かった。
仕事中なのに家族がちょこちょこ電話してくるのはイギリスではあるあるなの?それともただのイライラ演出の一つ?
一番グッときたのは、若い見習いの男の子のリスカ跡に偶然気付いたスタッフのおばさんが、なにも聞かず彼を抱き締め二人で涙を流すシーン。
対して主人公は周りに理解されず酒臭いオッサン等と罵られ、言わなくていい事をポロッと漏らしてしまいフォローしてくれていた有能な仲間にも見捨てられる。最後、アルコールや薬物への依存からどうにか抜け出そうとする意思が見受けられた途端力尽きてしまう。なんだか救いがないなぁ、と悲しくなってしまった。
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