「まさに女性の映画」セイント・フランシス ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
まさに女性の映画
レストランで給仕として働いている平凡な30代の独身女性ブリジット。彼女が同性婚(女性同士)家庭で育てられている6歳の女の子フランシスのナニーとして働いたひと夏に起きたさまざまな出来事を綴った映画。
同性婚と偏見、女同士の夫婦間の嫉妬、セックスと避妊、中絶と宗教また男女間の負担の違い、中絶後の身体の変調、産後鬱、やたらに出てくる生理の話。ブリジットの母親の子育て時の話(育児ノイローゼ)等々。また、公園で授乳するマヤにクレームをつける白人女性とのやりとりは、所謂典型的な保守的常識的女性たちの考え方を表したものなのだろう。そして、ギターを習うフランシスを褒める時にギターの講師は、懐かしい女性だけのロックグループ、ランナウェイズのギタリスト、ジョーン・ジェットを引き合いに出す徹底ぶり。まさに女性の映画なのである。じゃあ、男にこの映画は関係ないのか?男の回りには妻、恋人、娘、憧れの人、都知事、文部科学大臣(関係ないか)、…会社にも学校にも女性はたくさんいるよね。男なら尚更女性について知り考えるべきなんじゃないですか?(因みに僕は男です)
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