さかなのこのレビュー・感想・評価
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狂人に最適の人選
さかなクン版裸の大将。ただしさかなクンをのんが演じているので、どれだけ変人奇人を描写しようと画面にはひたむきで可憐な女の子しか映らない。その点で卑怯でありつつも見事な采配というほかない。
しかし、没頭する・のめり込む人間を演じるのんが魅力的に写らなかったわけではない。むしろ狂気を演じるに素晴らしい適性があったと言うべきだろう。目の前の一点をただ見つめ、それ以外は頭に入ってこない。そんな人間が確かな説得力を持ってそこにあった。その点でも見事な采配と称賛したくなる。
ただ一方でストーリーの方は起伏がなく、「幸運」の一言を想起させた。昔ながらの友人がたまたまいいポジションを持ったがゆえに才能が世に出ただけなのではないか、と。いやどれだけ史実に基づいているか知らないし、映画にするために色々改変はあるのだろうけれど。
改変がないなら、やはり幸運といいたくなるし、改変があるなら、もうちょっと何かあってもよいのではないか…うーん…とはいえ人生なんて運次第でどうにでも転ぶことも間違いのない事実。それもリアルといえばリアルだし……。
おかしい。ほめたかったのに愚痴ばかりだ。
要所要所のコメディはとても良かったし(青鬼とかワンダーとか)、家族のために大好きである魚を手放すシーンはやるせなく、しかし感動で胸がいっぱいになった。その思いを感じながらも自分よりも魚をとってほしいと身を引く母娘。そう行動させるほどに彼女(彼)が魚好きとして理解され、応援されていた。ビターな香りを漂わせながらもほんのりとした幸せを感じた一幕。
全体としてはそんなバランスのある映画だったと思う。私にはこのバランスが心地よかった。
映画館じゃなかったら声出して笑ってた
良作!観に行って良かった。
さかなクンを能年玲奈(のん)が演じるという設定も面白い!
特に前半はずーっとニヤニヤしながら観てました〜脚本が楽しくてグッド。幼少期の子役の可愛さ。周りの子役達も可愛くて面白い♫
お母さん役の井川遥もよかった!
すごく理解のあるお母さんで笑った!
(大きなタコ「飼ってもいいよ」はなかなか言えるものではない笑)
さかなクンも出てきます!
高校生になったミー坊。周りを固めるヤンキー役の磯村勇斗(かっこいい)、柳楽優弥、岡山天音がほんっとにいい味出してて最高!
釣ったアジをヤンキーから借りたナイフでさばくミー坊。「殺したんじゃない!しめたんだよ」は名言。
のん(能年玲奈)と堤防は間違いなかった
さんざん言われていること
じぇじぇがぎょぎょに!!
何番煎じでも、今しか言うときないから!
のんさんと海ってなんて相性がいいのかしら。
朝ドラあまちゃん、最初は海人さんになって海潜って後半はアイドルしてましたね、、ええ、潮騒のメロディ、懐かしいですね。
思えばあの時から、海の豊かさ、津波の恐ろしさを表現していて、海への造詣の深い当時の能年玲奈(のん)さんのミー坊役は大正解ですね
なんとなく
国民の心象心理にぼんやりとのんちゃんと海のイメージ持ってますもん
意図的か、そうなってしまったのか、監督の遊び心か
あまちゃんオマージュぽさもあり、特に最後堤防から海にダイブするシーンはまぁ確信犯と思います
男か女かどうでもいい!!
ちょっとニュアンス違ったかもだけど、最初にババっとでます
そうなんです、性別なんてどうだってよかった、だってさかなのこですもん。魚の性別、あんまり気にする人居なくないですか、せいぜい子持ちししゃも食べる時くらいじゃないですか。本作は大海の中のちっちゃなハコフグちゃんの話なので性別はあんまり重要ではない。
最初若干混乱しますが(ミー坊は男か女か)すぐに違和感なくすっと浸透してきました
ここからネタバレですが!!
なんと!あの!!
さかなクンが出ます!!(本人)
しかも、街のやべえおじさん役で!!笑
スクリーンに映った途端、会場内どよめきました、余りにも不審だから笑
でもとってもいい出方で、序盤に出てきてくれたことでさかなクンがしっかり携わっているんだなと認識出来てなんだか安心しました。
※半自叙伝的な作品なので、本人ノータッチだとちょっと嫌だなと思ってしまうので。
ミー坊を取り巻く環境について、とにかくいい奴が多い!!と観て思いました
これは言わば、作品内ではミー坊フィルターを通しているからではと感じる(実際間違いなく良いやつではありますが)。と言うのはさかなクン(ミー坊)の楽観的で性善説な思想と他人に無関心(魚に没頭するが為)であまり干渉しすぎない機分がそうさせていて、言い方は悪いが自分に都合の良いところだけを抽出してみている、ような気もする。
しかし、上記のフィルター自体が本作のCMなどにも度々切り抜かれている「普通って何?」という台詞の通り、他人の価値観やものさしは重要でなく、アイデンティティをどれだけ確立させるか個性を伸ばすか、のような本作の主題テーマの要因になっていると思う。
というのも、映画を観ている視聴者目線で気づかせる演出がとても多いと感じた。それはミー坊以外の登場人物は余白部分がとても多い、特にお母さんはミー坊に完全な理解のあるぐぅ聖の1人なのだが、夫と別居離婚している(明言はない)、しかも長男は父親の下にいってしまっている、女でひとつで育てているため恐らく水商売系で働いている(明言はない)などの描写が視聴者に気づかせる演出になっている。これらはミー坊の視点でも、もちろん気づくこと逃れられないことであるのだが、一見ちっとも気づいていない風なのである。
しかし、話が進んで行くにつれて実は目の奥に母親の苦労や愛をしっかり感じとって滲んでいることが分かる。
これは結局アイデンティティの確立、唯一無二の個性は自ら一人で得たものではなく、周りの人の支え、協力、理解があって成し遂げたことであり、孤独の天才でなく人気者になれた事、恩を受けている事を心の奥にはきちんと留めている描写にグッときて涙が出た。
好きこそ物の上手なれ
という言葉がありますが、ほんとにそうと思う
好きなことに没頭せい!と
突き詰めた先に、じゃあそれで生活できんのかという壁もある
夢を追う人、応援する人
さかなクンの半生
原作の一魚一会という言葉がほんとぴったしだな
観て良かった。
観て良かった。そしてこの映画の事を喋りたくなる。企画、キャスティング、演出 奇跡に包まれた映画だった。あの頃僕もあの教室にいたと思わせてくれる。のんさんの演技がとにかく素晴らしかった。
のんちゃんの目がとても綺麗でした
「男か女かはどっちでもい。」この言葉がだんだんだんだんわかっていく物語で、それが可笑しかったり、切なかったり。
思いがけずその言葉が深い意味を持っていて、でもとてもじんわりと行き渡っていく映画でした。
自分のバイアスに気がついて、ああそうだね、そうだそうだってなる。
のんちゃんの目はとても綺麗でこのお役にぴったりと思いました。
男とか女とか関係ない
さかなクンの自伝を元にした映画。
女優『のん』が主人公を演じているが、
何の違和感もなく鑑賞できた。
『のん』に天然キャラを演じさせるのは合っている。
ストーリーも飽きさせる事なく観てられた。
内容のどこまでが事実なのか知らないが、
フィクション・ノンフィクションが
混ぜられていて面白かった。
ほのぼの話のようで、魚を締める場面もきっちり描くなど、実はいろいろ”攻めた”一作
さかなクンの自伝的な物語を、性別を変えてのんが演じるほのぼのドラマかと思ったら、さかなクン本人が登場するなど(しかし役柄…)、いろいろなところに観客側の世界線、つまりメタ的視点をふんだんに織り込んだ作品でした。
物語そのものは、ミー坊(さかなクン)の成長物語として素直に鑑賞できる作りになってはいるものの、作品の構造を未見の人に説明しようとしてもちょっと言葉が詰まるほど、虚実様々な要素が組み合わさっています。仲の良い友人と鑑賞して、物語と現実のピース合わせをしても楽しいかも。
もちろん本作において暴力描写など皆無に近いわけですが(不良集団は登場するけど、ミー坊の言動に真面目かつ真っ当な理屈で反応するという、”新機軸” の不良像でした)、釣った魚を締める場面もはっきりと見せていることには驚かされました。ハリウッド映画などでは動物保護の観点から、絶対に描かないような場面ですね。恐らくさかなクンや制作陣の、魚たちを単に愛玩的に描くのではなく、食べる対象としての側面も見せる、という真摯な姿勢の表れなのではないかと思います。これは表現規制の圧力が強い昨今の映画制作において、実はなかなか攻めた態度ではないかと思いました。ここに強く好印象。
日常生活を描いた場面は、それほど照明効果を意識させない自然な見せ方に徹していて、時折挿入される短いけど印象的な水中場面との美しい対比となっています。登場人物は誰もが基本的に”いい人”として描かれているんだけど、一番ミー坊に理解があって、でも人物像としてちょっと平面的に思えていたお母さんに、ちょっとひねりを入れてくるという味付けの仕方が良かったです。
魚を締める場面は一切観たくない!とか悪党同士の派手な銃撃シーンが観たい!という人以外は誰でも、楽しめる作品です。後者の人には本作の代わりに『ヘルドッグス』がおすすめ。
素敵で楽しいファンタジー
ただただ楽しくて面白かった!全編がほんわかしたムードで、アニメみたいな演出も効いていて、素敵なファンタジーでした。
何より、のんちゃんの相変わらずのキラキラ感が圧巻!好きなものを一途に追い続けるミー坊(さかなクン)と、現実ののんちゃんとが完璧にハマっていて、性別を超えた不思議な魅力が一杯でした。
個人的なツボは…井川遥扮するお母さん。子供を信じて好きな事を全てサポートする姿に涙腺緩みっぱなし。
「普通ってのが、ミー坊よくわからない」ミー坊大丈夫!世の中、誰もわかってないんだから。
スキップしたくなった
もうねぇ…
すべてのパズルがぴったりハマった作品でした。
配役も演出もストーリーも。
男でも女でもどっちでもいいし、
大人が高校生やっても違和感ないし、
とにかく人間の温かくて優しいお話。
観終わった後、笑顔でスキップしそうな気分でした。
そして、のんちゃんは、唯一無二のキャラクターを持った人間だ。
ほんわか
のんがさかなくんぴったり。
ほんわか、涙がながれるいい映画でした。
磯村勇斗、カッコいいですね。
岡山天音、いい味出してますね。
お母さんが素敵でしたね。
さかなくんを信じて、親として、なかなかできないことですよ。
僕も好きなことをこれからもずっと死ぬまでやっていこうと思いました。
なんか勇気をもらえました。
ありがとうございました。
「ふつうって、何?」
さかなクン×のん、きっと何かミラクルなことが起きているのではという期待があって、何とか劇場へ行く時間をとりました。ぼんやりと期待していたものがしっかり描かれていて、納得、得心の出来映えでした。幼少期のミー坊(西村瑞季)や子供たちのとっても自然な演技が微笑ましくて、ずっと見ていたくなりました(劇場でも、結構笑いがおきてました)。それと、ギョギョおじさん役でさかなクン本人が出演していて、ギョギョッとしました!(笑)。しかも、本人が他人の役というややこしい設定にもかかわらず、物語にしっくり馴染んでいて、なかなかすばらしい脚本でした。個人的にツボだったのは、幼馴染みヒヨ役の柳楽優弥。大事な彼女をエスコートしていたレストランでの一コマでみせるさり気ない優しさに、グッときました(涙)。原作にはないモモコ(夏帆)との会話にある「ふつうって、何?」に、今の時代に突き刺さる肯定的なメッセージを感じました。のんさん、サイコーでした!!
迷ったら、好きな方。
原作未読。
魚博士でタレントのさかなクン自伝ベース。
「好きこそものの上手なれ」って、好きだから上手にできるんじゃなくて、好きだからどんなことがあっても我慢できて続けられる。だと思ってる。
だから迷ったら、好きなことを選ぼう。
好きなことを、大事にしよう。
どんな仕事に就いても失敗する主人公ミー坊に、たった一つだけあった得意なこと(大好きなこと)。
まるでチャップリンの「モダンタイムズ」だ。
さかなクンの自伝なので主人公は男子なんだけど、演じるのはのんさん。けど男性俳優では、あのさかなクンのキラキラした魂を演じるのは難しかったかもしれない。(ぴったりくる俳優さんが浮かばない)
キャスティング絶妙だと思った。
男も女も関係ない
のんちゃんがさかなクンの半生を演じる。
見る前は???
のんちゃんの天真爛漫ぶりが、いい方に転んでジェジェジェとギョギョギョの共演ですな笑
映画内でものんちゃんが海に落ちるシーンがあったが、あまちゃんの時の映像を思い出してた。あまちゃんから10年経つけどのんちゃん変わらない
面白かった
色んな方々の映画レビューで「見逃すのは勿体ない」
とのことでしたので、久々に映画館に足を運びました。作品は2時間を超えるものでしたが、とても面白かったです。🐟さかなクンの生い立ちというものから何となく「暖かく優しい人々の日常」に移り変わった様な映画でしたが、みんな愛おしく心がホットする作品でした。のんさんは能年玲奈時代そのままで、今でも純真な女優さんで安心しました。
家族連れ、アベックお一人様と観客は様々でした😀
なんかほのぼのしていいね
テアトル映画館の映画鑑賞前の注意で「さかなのこ」の一部を使ったのが流れるのに辟易し、観る気など全くなかったのですが・・・・・
あまりにも評価が良いので、もしやと思い重い腰を上げました
なんと言ってものんの演技が素晴らしいし、その他にも良い俳優さんが沢山出ていて脇を固めているじゃないですか!
思い通りに生きていくって、させて貰えるっていいですね
ただ魚が好き、観るのも触るの釣るのも食べるのも描くのも・・・・と
本当に好きならそうなるのかなー
予想を遥かに上回るさかなクンの半生記
本作を観てまず思ったのは、なんか最近毎月のように磯村勇斗さんが出演してる映画を観てるなあ、ということ。振り返ってみると、「PLAN75」(6月)、「ビリーバーズ」(7月)、「異動辞令は音楽隊!」(8月)、そして本作「さかなのこ」(9月)と、実際6月以降毎月観てました(笑)観る方は楽だけど、演じるのは大変だろうなと、内容でないところでまず感心してしまいました。
さて本論。予告編で本作を観た時は、女性であるのんさんが男性であるさかなクンを演じているところが面白そうだと思う反面、ジェンダーフリーとか、「普通って何」というセリフなどから、某都知事が言い出しそうなダイバーシティとか言った、いわゆるポリティカル・コレクトネスを押してくる映画なのかなという不安もありました。実際本作の冒頭は、「男か女かはどっちでもいい」というメッセージで始まったので、不安が的中したかなと思いながら観始めた訳ですが、物語が進んでいくとそういった「教育的」というか「政治的」な部分は感じられず、理性よりも情念に訴えて来る作品で、事前の不安は完全に吹き飛びました。
一言で言えばさかなクンの半生記なのですが、事実と創作の織り交ぜ方が絶妙でした。コメディタッチで笑いを誘う場面がある一方、主人公ミー坊の父親が全長1メートルくらいある生きたタコを地面に何度も叩きつけてみんなで焼いて食べるシーンとか、のんさん扮するミー坊自身が、釣ったばかりの魚を三枚におろすシーンなどは、観ようによってはスプラッター的でグロい感じがしないでもないものの、当たり前ですが料理を作るには必要な行為でもあり、この辺りの場面が隠すことなく自然に映し出されることでリアリティを感じられ、非常に上手い創りだなあと唸ってしまいました。
また、冒頭でも触れた磯村勇斗さんや柳楽優弥さんと言った、最近大活躍している若手俳優や、母親役の井川遥さん、そして「ビリーバーズ」でも磯村勇斗さんと共演していた宇野祥平さんなど、脇を固める俳優陣が実にいい味を出しており、この点も大いに満足出来ました。そして何よりも主演ののんさんが、一切の邪念なく魚に熱中するさかなクンの姿を唯一無二の演技で熱演しており、感心させられてしまいました。
そんな訳で、事前の予想を遥かに上回る出来栄えの素晴らしい映画だったので、評価は最高の★5としました。
好きを知らぬ間に忘れてしまった中年の心に刺さる映画。
内容は、魚博士を目指すさかなクンの反省をミー坊と言う主人公に投影したコメディドラマ。好きな言葉は、『先生!皆んなが皆んな勉強が出来たら大変ぢゃないですか?!この子には好きをやって欲しいんです。』ミー坊の母が高校の進路相談で担任の先生に話す言葉。ミー坊の好きの力も凄いですが、それを家族という犠牲を払っても支える事の出来る母親の信念に恵まれた事が運が良いなぁと感じました。両手を挙げて好きを一番に感じる事が、時間と共に出来なくなってしまった我々一般大衆の憧憬と寂寥感を感じました。好きな場面は、ミー坊が寿司屋の大将とスナックに行き背後で流れていた『上・京・物・語』シャ乱Qの場面です。自分もさかなクンや沖田修一や前田司郎と年も非常に近いので当時の状況がシンクロした感覚があり、身近に感じられ郷愁に駆られました。ロッキーのスウェットも当時来ましたし野外の階段も駆け上がり両拳を上に突き上げる仕草も真似た記憶が蘇ります。好きなシーンや場面では、やはりギョギョおじさんとのパトカー🚓前での別れの場面です。さかなクンが帽子を脱ぐという事は死ぬ覚悟をしているぐらいの感覚なので、人から無理やりは脱がされないですが自発的に自分から脱ぐ場面はバトンタッチされた様でなんだか嬉しくもあり寂しくもありました。そして最後の映像的な上手側に堤防を走りそのまま海の中へ魚群に迎え入れられハコフグになって画面右手に泳いで行く場面は叙情的で観ている人の其々の想い出にも訴えかけるような映像的表現は素晴らしいと感じました。一部の天才や悪魔それを支える人々。皆同じ様な葛藤や挫折を感じ好きと幸せを楽しみに精一杯生きてるかもと考えると皆んな形は違えど、さかなのこで、時間と共に思い出し辛くなっただげなのかもしれません。だから人の心を打つ様な素晴らしい作品に仕上がったのだと感じました。
全299件中、121~140件目を表示