「期待が大きかった分なんか残念」さかなのこ ジュリエッタさんの映画レビュー(感想・評価)
期待が大きかった分なんか残念
結構期待してたのだけど微妙だった。
能年玲奈を起用した理由がなんだったのか考えてみたんだけど、
多分あまちゃんのキャラをそのまま起用したかったところにあるのかなと。
個人的にはあまちゃんというドラマはめちゃめちゃ好きで能年玲奈演じるアキは
ものすごくキュートに感じたが、それがそのままさかなクンに当てはめるのはいかがなものか?と思えた。
ミー坊が魚好きのダメ少年で周りが心配しつつも母親だけがそれを優しく受けてめていて、
でも結局それが原因?で離婚、そしてミー坊は転職を重ねるという結果になってしまう。
現実はさかなクンは見事に成功したわけだが、母親の甘さは一歩間違えれば魚好きだけど生きていくことが困難な人になりかねなかった。
もちろんミー坊がそれで幸せならばいいのだが。
魚は好きでも構わないが魚好きを活かした職業をもう少し考えてあげられればよかったのではないかと結構親目線で見てしまったかな。
物語としてもミー坊の魚好きがイマイチ伝わらなかった。実際のさかなクンはテレビの画面を通しても強烈にそれが伝わってくるので(もちろん実生活であのテンションはないだろうが)それがもう少しドラマに反映してればよかったのかなと思う。
物語がどこに向かっているのか?リアルのさかなクンを知っているとテレビ出演がゴールのように感じるが、実際さかなクンがテレビ出演以外ではバイトを転々としていて魚好きを生かしたことは特になかった感じになっているのが気になった。
ミー坊を中性的に描いたためモモが転がり込んできた時の淡い恋心的なものもなんだか中途半端に終わってしまうし、ヒヨとの関係も微妙な描かれ方になってたと思う。
さかなクンという強烈なキャラクターの持ち主を主人公にした割には、物語の行方もわからないし、日常も淡々としすぎて能年玲奈のキャラだけでなんとかもっているような感じになっている。
どうでもいいがラストでミー坊が学校の前で待っていて子供が追いかけてくるシーンや寿司屋の外壁に人だかりができるなの演出は酷いと思った。不良の争いもなんだったのか。。
最後に海に飛び込むシーンは明らかにあまちゃんと被っていて結局それで選んだのねと思った。俳優の持つ能力を信じて普通に男優を使えば人間関係をもう少しわかりやすく描けたのではないかなあと思った。
能年玲奈は可愛かった。