「そこまで褒める??苦手なタイプの映画」さかなのこ 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)
そこまで褒める??苦手なタイプの映画
さかなクンがどうしてさかなクンになったのかを
明るく楽しく伝えるファンタジー映画でした。
そう、あくまでもさかなクンをモチーフにしたファンタジー映画!
「好き」を突き詰めると常人がたどり着けない境地に
降り立つことができる!
「好き」の追求は絶対的に大事なことですよ!
という部分と、「好き」を追求するには
状況と周囲の協力と、最後は「運」!!
まあ、そういう映画です。
沖田修一監督の「南極料理人」とか「滝を見に行く」などの、
そこはかとない間の妙味がお好きな方は楽しめるかな〜
目まぐるしい映画は苦手な方向けの
ゆるい笑いがホッとする映画です。
で、月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
この映画、多くの方が絶賛しているんですよね。
のんさんがさかなクンを演じる!それは見事だったし
冒頭「男とか女とか関係無い!」と言い切っているのも潔い。
確かにさかなクンのあのキャラクターを
演じることができる男性俳優はちょっと見当たらない。
うまいとか下手とかそういうレベルでは無く
ファンタジーとして成立させるには
浮世離れ感の強いのんさんは見事なキャスティングだと思う。
菅田将暉だと、ドキュメンタリーになってしまうかも〜〜。
「好き」なものがあることは絶対的に大事なことですよ!
でもそれには、それなりのリスクがあります。
一歩間違えば「危ない人」扱いされる時もあります。
さかなクンに成れなかった魚好きを
本物の「さかなクン」が演じているあたり
チクリと監督からのメッセージも感じる。
さかなクンがまだTV東京の『TVチャンピオン』に出ていて
さかなクンに成れなかった仲間達をごぼう抜きにしていた頃を
知っている私としては、この演出は深いな〜〜と思いましたね。
でも私は「天才は社会性が多少欠如してても良い。」
みたいな表現が嫌いなんです。
時給を貰う以上、アルバイトだってある程度は
真面目にやって欲しいんです。
出来なくてもいいんです。真摯な態度を見せて欲しいんです。
ファンタジーなので仕方ないのでしょうが
初めっからやる気の無いシーンは私は本当に嫌いです。
沖田修一監督の「南極料理人」とか「滝を見に行く」は
私、大好きなんですけど、
この映画への他の方の手放しの褒め言葉には
私は違和感があります。
あなたはどう思いましたか??