「【”青春の終わり・・”歌の夢追い人たちの、夢を諦めきれない姿。けれども、このままでは愛する彼女が・・。切ない恋物語。女を愛する男の舞台上での下衆な観客たちに対する、長台詞シーンは圧巻である。】」辻占恋慕 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”青春の終わり・・”歌の夢追い人たちの、夢を諦めきれない姿。けれども、このままでは愛する彼女が・・。切ない恋物語。女を愛する男の舞台上での下衆な観客たちに対する、長台詞シーンは圧巻である。】
ー 売れないロックデュオのボーカル信太(大野大輔監督兼脚本兼主演)は、相棒のギターにパチンコを優先され、シンガーソングライターの月見ゆべし(早織)に助けられる。
そして、二人は歌手とマネージャーとして、厳しい道を歩み始める・・。-
◆感想 <Caution! 内容に触れています。>
・月見ゆべし(恵美)を演じた早織さんの、ぶっきら棒ながら、母が立ったステージに、一度は立ちたいという想いが、ゆべしを支えている事が分かる。
・恵美も、信太も30歳過ぎ。ピークも、どん底も経験しないまま、ズルズルと先の見えない音楽生活を送る日々。
ー きついよなあ・・。けれど、二人は時に罵り合いながらも見えない壁に向かって行くんだよね。ー
■ある晩、信太が恵美の心模様を綴ったノートを読むシーン。
夢が綴ってあるはずのノートの後半は、黒く塗りつぶされていた・・。
呆然と、それを見る信太の顔。
脳裏に過る”恵美は、限界を超えてしまっているの・・。貴方のためにと思って頑張って居るけれど‥。”と言う、破綻した音楽事務所の演歌歌手西園寺琴美(川上なな実)の言葉。
そして、月見ゆべし(恵美)のソロコンサート前に、信太は”愛してる”と耳元で呟いてから、スタンガンを彼女に当て、優しく床に寝かせた後に、独り14人の男の観客の前に出ていって・・。
ー このSNSで誹謗中傷を書き込んでいる、観客に対する、彼の怒りの長台詞シーンは、グッとくる。-
<そして、コロナ禍になり、信太は月見ゆべし(恵美)とは、別れたのだろう、独身暮らしで且つての相棒のギタリストが副店長をしているカラオケ喫茶で働く日々。
或る晩、届いた茶封筒の中に入っていた”辻占恋慕”と書かれたカセットテープ。
それを、独りカセットデッキに入れ、聴く信太の姿。
今作は、夢を諦めきれない男女の姿を描いた、心に響く作品である。>
<2022年9月2日 刈谷日劇にて鑑賞>
平日映画良いですよね!
私の会社は最低月1日以上有給を取得しないとツッコまれるので、ほぼ毎月平日に映画三昧、酒三昧を堪能しております。
ですからバチは当たらないと思いますよ!
…多分w